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薪と、ハーブと、ジビエご飯!  作者: 不月風音
大学1年生編!後期!
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第83話 やったーやったー納車だやったー!

 4月の第一週。待ちに待った納車日!!!


 みんなそれぞれヘルメットやグローブを買って、とりあえず乗れるだけの装備は充分揃った!


 みくるはあの後誤解を解いてもらえて、4万円なら…!ということで、値引きされたそのくらいのヘルメットを買えた。


「さあレッツゴーだよ!!」

「行ってくるよー」


 みくるとひのきが一緒に旅立った。


 次はぼたん。最後にマリー。


 

 数日前。


「歩いて40分かぁ…辛いなぁ…」

「自転車だけ置いてくる訳にもいきませんもんね…」


 残念ながらみんなが契約したバイク屋の周りには、いい感じのバスが走ってない。かと言って車もないし…。


「ひのきちゃんのバイクに乗れたらいいのにぃ…!」

「私のバイクを放置する気か…!?」

「ん?いや、二人乗りってことじゃないかなぁ?」

「あ、そっちか」

「あ!その手があった!!」

「ほんとに放置する気だったのかよ!!!」


 ひとしきりツッコミを終えると、でも、と話す。


「でも、タンデム(二人乗り)する自信ないぞ?やったことないし…。まだできないし…。」


 ひのきが免許を取ったのは去年の3月末日。納車日には過ぎているから大丈夫…なはず。


「そこをなんとか…!」

「えぇ…怖いよー…」


 

 そのまま押し切られ、とりあえず学校内で練習してから行くことにした。早めのブレーキに気を付ければ案外いける!!らしく、そのまま作戦決行となった。




「緊張する?」

「うん…でも大丈夫!」

「なら良かった!行くよ!」


 正直なことを言うと、ひのきも緊張してる。初の二人乗りでの公道だ。でも基本は直進しかない。曲がるところも、車通りの少ないところしかない。

 きっとこれから初めてバイクで公道を走るみくるたちの方が緊張してる。


 そんな緊張を自分に掴まる腕から感じ取る。乗り方ちゃんと教えてやるか!そう思いつつ、エンジンをスタート。いつもよりも慎重に発進する。


 一段とぎゅっと抱きしめる腕に、随分と仲良くなれたなと少し嬉しさを感じる。


 歩いて40分でも、バイクなら10分かからない。練習の成果か、危なげなくたどり着けた。




「じゃ、私はぼたんを迎えに行ってくるから!」


 みくるを置いて、ブォーンと走り去る。みくるが乗ってた時より動きが軽い気がする。


 25分後、ぼたんを連れてやってきた。


 

「お待たせしました〜!」

「寂しかったよー!!」

「じゃあ最後マリーを連れてくる!」


 流石に疲れてきた。でも今日だけだから我慢して3往復目に繰り出す。同じ道だけっていうのも飽きちゃうから、ちょっとずつ変えてるのは内緒。



「ねーぼたんちゃん、バイク買ったらなにしたい?」

「もちろん!美味しいもの食べに行きたいです!!」

「美味しいものかー!例えばどんなとこまで?」

「県内だったら、富士宮とか伊豆とか、まだ見ぬ美味しいものが眠ってそうで行ってみたいです…!」

 

 もちろんそれ以外にも全国いっぱい巡りたいですけどね!と続ける。


「そういうみくるさんはどこか行きたいとこあるんですか?」

「色んなハーブ園見に行きたい!!って思ったんだけど、みんなといっぱい遊びに行きたいかな!」

「おぉ!いいですねー!」

「へへ、皆と色んなとこ行って色んなことして遊んで、それが楽しそうなんだ〜!」

「サークル長!どこまでもお供します!」

「サークル終わったら遊びに行ってくれないの…?」

「一生お供します!!」

「一生は長すぎかも…」

「えぇ!?」


 わがままなサークル長です…。


 そんな事を話していたら、ひのきがマリーを連れて戻ってきた。



 中に入って、3人のバイクを受け取る。店員さんが外まで運び出してくれた。


 ひとしきり写真をパシャパシャと撮りまくる。


 早速、ヘルメットもグローブも付けて、準備完了!


「あっ、眼鏡かけるの忘れてたぁ」


 マリーがヘルメットを外して、グローブも外して、眼鏡を装着。もう1回ヘルメットとグローブを付ける。初心者あるあるだ。しかもヘルメットもグローブも外さないと難しい。


「準備完了だよぉ」

「あ!スマホポッケに入れっぱなしだ!」


 みくるがグローブを外して、リュックのチャックを開けて、スマホを放り込んで、閉めてグローブつける。仕方ない!初心者あるあるだ!!


「行けるよー!」

「よし!じゃあバイクのキーを捻ってエンジンスター…」

「「「あ!バッグにキーしまっちゃった!!」」」


 …初心者…あるある…だ…!



 久しぶりにバイクのハンドルを握る。アクセルを捻る。ブルルンとエンジンが、同時に鼓動が高鳴る。

 自分のものになった。そんな感覚で満ちてくる。


「出発ー!」


 最初は誰かエンストするかと思ったけど、案外みんな余裕で発進できたみたい。目の前の道は車通りも少なく、余裕で発進!


 真っ直ぐ大学に帰った。


「公道って怖いね…!?」

「周りにも注意向けなきゃだから…しんどいねぇ…」

「右折とか焦っちゃいそうです…」


 今回はひのき厳選のバイク初心者用ルートを使ったので、右折で焦るタイミングはなかった。でも、いつかエンストしたらと考えると恐ろしい。


「あとさぁ…これは言っちゃいけないかもしれないけどぉ…」


「なんかぁ…教習で乗ってたやつより頼りなくないぃ…!?」


 わかる!!!!!!

ここまで読んでくれてありがとうございます!

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