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薪と、ハーブと、ジビエご飯!  作者: 不月風音
大学1年生編!後期!
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第82話 バイク選び!

「そろそろ春だし、目標にしてた頃なんじゃないか?」

「そうですね!貯金頑張りました!」

「ついにこの時が来たかぁ…!」


 みくるだけすごく不安そうに貯金を見る。


 危ない…ギリギリ…セーフかな…?


「バイク、選びに行ってみないかー?」

「おぉー!行くー!!」



 バイク…と呼ばれる自転車に跨り、近くのバイク屋さんへGO!


 自転車で20分くらい。坂道も多くて少し疲れた。


「ラストスパートきつかったぁ…」

「足がピクピクしますね…痛い…」

「バイク買ったらこんな思いしなくて済むから…な…!」

「なんでひのきちゃんはバイクじゃないの!?」


 4人とも自転車だった。というか、ひのきが自転車に跨ってるのを初めて見た。そもそも大学に置いてあったんだ…。


「なんか私だけバイクで行くのは寂しいじゃん!」

「それは…そうですね…」

「人でなしー!って罵るとこだったよぅ」

「あっぶな…自転車持っててよかったー…!」

「流石に冗談だよぉ」


 くすくすと笑ういたずらっ子。この子はたまにほんとに毒を吐くから怖い。

 主にみくる向けだけど。

 

「早速中入ろ!」


 ウキウキして我慢たまらん!そんな表情のひのきが一番にバイクショップの中に入る。


「早いねぇ!?ひのきのバイクじゃないんだよぉ…!?」

「それでも楽しいもんは楽しいからな!早く行こう!」

「ふふ、今日早速買わされちゃいそうですね!」

「え…!?うっ…」


 なんでみんな余裕なの…!?1月からバイトちょっと増やしたのに…!


 扉を開けて中に入ると、バイクのタイヤのゴムの匂い?や、エンジン内のガソリンの匂い?のような、色々な人工的な匂いが充満していた。


「あっ!これもしかして!」

「私のバイクだなー!」


 同じバイクを見かけ、ひのきは少し嬉しくなる。心なしか少しピカピカな気がする。


 …帰ったら洗車してやるか。


「このバイク安いなぁ」


 マリーが250ccの中でも1番安いバイクに目をつける。そしたら即ひのきがバイク知識を披露してくれる。


「おぉー!それはコスパ抜群のバイクなんだよー!価格も多分1番安くて燃費もめっちゃ良い!」

「ほんとぉ?じゃあこれがいいかもぉ!」


 店員さんに許可を取ってから跨ると、黒い車体にシンプルな装飾でかっこいい!足がつくかが重要だったけど、ちゃんと足が着いた。


「うん!これにしようかなぁ!」


 マリーのバイクが決まった!



「私はどれにしましょう…?」

「この子なんてどうだ?」


 ひのきが示したのは、この中で一番スポーティーな見た目のバイク。


「軽くて速くなっても大丈夫。それに、見た目かっこいいからぼたんに似合うと思うよ!」

「なるほど…!じゃあバイクの先輩の言う通りにしておきます!」


 跨ってみると、少し前傾姿勢。でも足つきは悪くない。それになんだか、妙な一体感を感じた。


「いいですねー!なんだかしっくり来ます!」


 ぼたんのバイクが決まった!


 


「みくるはどうするんだー?」

「んえーっと…どーしよっかなーって…特にお金が…」


 お金が無い。正直に言えば理由はそれだけ。それに、この土壇場になってちょっと怖くなってきちゃった。 

 

 マリーちゃんは長年のお手伝いがあるけど…ぼたんちゃんすごいな…。 

  

「んー…じゃあ安いバイクがいいよな…」

「えーと…じゃあこういうの?」


 みくるが手を置いたのは125ccの原付。


「安い!安い…けど…静岡のバイパスは乗れないところが多いし…オートマの教習で乗ったのに近いぞ?」

「えっオートマか…」


 教習の時、みくるには苦い思い出がある。何故かオートマのバイクには全然乗れなかったのだ。オートマで必要なバランス感覚がなかったのか、自分で変えられないギアに違和感があったのか。全ての操作が苦手だった。


「うーん…なら安い250ccバイクかな。マリーのと同じになるけど…」


 ひのきがここまで言うと、マリーが選んだバイクにみくるが跨ってみる。


「わー!これいいねー!!」

「やばいぃ取られちゃうぅぅ」


 マリーが心にもないことで焦り始める。


 もちろん冗談だよぅ。



「じゃあマリーのと同じにする?」

「んー…言っていいのか分かんないんだけど…」

「なんでも大丈夫!高い買い物だからちゃんと選ぼ!」


 ひのきの言葉に他の2人も頷く。頼もしいな。


「ぼたんちゃんが選んだみたいな…ひのきちゃんのバイクみたいな、かっこいいバイクがいいなって…!」


 確かにひのきが乗っているバイク、そしてぼたんが選んだバイクは、フルカウルスポーツと呼ばれる、レースで使われそうなデザインの装飾。


 それに対してマリーのバイクは、ネイキッドと呼ばれる、バイクの配線やエンジンをむき出しにしたデザインのバイク。


「なるほど…確かにみくるみたいな元気なタイプだとスポーツのほうが似合いそうだしな…」


 うーんと考え込む。そんな悩むなら…!?とみくるがあわあわしながらマリーと同じものを買おうとする。


「みくる、ここには無いみたいだけど…これはどうだ?」


 サッと取り出したのは、マリーのバイクとは全然違う、スポーツタイプのバイク。みくるが想像していたのにとても近いバイクがその画面に映っていた。


「え…!かっこいい!!」


 感触も良好。これに決まりそうだな。


「しかもこのバイク、マリーのバイクと同じなんだよ」

「同じ…?」

「どゆことぉ…?」


 覗き込んでマリーも聞く。


「中身は一緒!見た目が違うだけ!まあカウル…装飾がちょっと多い分、少し高くなるけどな」

「うっ…」


 みくるがチラと見て、ひゃっと目を覆う。でもこれくらいなら…ひゃっ…。


 一気に払うのは少し…かなり怖い金額だった。


「まあ…これにヘルメットとかも合わせるとプラスもうちょいかかるからなー…」

「あっ…無理だ…」


 みくるが絶望して、おいおいと泣き始める。


「ま、まあ…前金としていくらか支払って、あとは分割して払わせてもらう。前金で残ったお金で装備を整えて、分割のローン返済はゆっくりでもいいんじゃないか…?」


 私もそうだったし、と補足。


「そうしたらすぐ乗れる…?」

「お金の不安も多少軽くなると思うよ!」

「でも借金か…」


 と、ここでマリーが援護する。


「移動距離を増やせるのは投資だよぉ」

「投資…!?」

「うんうん、もしかしたら、この子で色んなハーブ屋さん見に行けるかもしれないよぉ?」

「…!!!」

「将来のためになること、それができるなら投資だよぉ。しかも楽しい投資なんて最高じゃないかなぁ?」



 みくるのバイクが決定した!取り寄せ&その場契約で、3台が納車待ちになった!!

ここまで読んでくれてありがとうございます!

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