旅のしおり⑤――黎火の郷の隠れ家
六章後半、リセルたちが身を寄せていたのは、かつて灯火の民が暮らした黎火の郷の跡地でした。
断崖に囲まれた入り江の奥。
滅びた故郷の跡地は、今ではアルバトロスの隠れ家となっています。
【黎火の郷の隠れ家】
◇ ラグド
男(30代前半)
黒髪の短髪に灰緑の瞳。
主要メンバーの中では最も大柄な男。
無精ひげと険しい目つきが印象的。
黎火の郷の隠れ家を束ねるリーダー。
ぶっきらぼうで口も悪いが面倒見はいい。
リセルの訓練役を務めた。
「勝つためではなく、生き残るための戦い方」を教えた男。
かつてはイースガルド連盟に対抗する地下組織に所属し、戦士たちを鍛えていたらしい。
◇ イリアス
男(30代前半)
日に焼けた肌と豊かな口髭が印象的な男。
長い明るめの茶髪を後ろで束ね、よく日に焼けた顔。白い歯を見せて笑う。
もともとはこの辺りの漁師だったが、今はアルバトロスに雇われている。
小舟を操り、入り江と外を行き来する役目を担う。
人懐っこく気さくな性格。
リセルたちを黎火の郷の隠れ家へ案内した。
◇ クロファ
男(年齢不詳)
淡い銀髪に金色の瞳。
静かな目と不思議と落ち着いた声をした青年。
幻影を操り、黎火の郷やアルバトロスを外敵から隠している。
本人は「眺める方が性に合っている」と語るが、仲間たちからは時々役立たず扱いされている。
スイとは最も長い付き合いらしい。
リセルの力を静かに見つめ、「火とは何か」と問いかけた。
◇ レンデル
男(30代)
濃い茶色の短髪。
ラグドの元部下。
偵察役を務めており、気づけば姿を消していることも多い。
必要以上を語らない。
どこか亡霊のような男。
◇ ジルド
男(19)
薄茶色の癖毛。
陽気で人懐っこい青年。
ラグドに憧れ、似合わない不精ひげを真似している。
悪気はないが少し空気が読めず、よく騒ぎを起こす。
【王城潜入作戦】
二か月後に行われる王の生誕祭。
王城から人手が減るその日を狙い、
アルバトロスは王城への潜入を計画している。
鍵となるのは、
王城地下へ繋がる古い水路。
小柄な者しか通れない道だった。
【聖女制度】
ラファス王国には聖女制度が存在する。
本来は王権に神聖性を与えるための制度であり、
選ばれる聖女も代々決まった家系から選出されていた。
だが、エリシアは違う。
王は彼女の持つ本物の奇跡の力を利用し、
王権の象徴にしようとしている。
スイとの取引を終え、
潜入の日へ向けて準備を進めるリセルたち。
一方その頃――
王城ではエリシアが、
自分の名を失わないように生きていた。
――七章「王城編」へつづく。




