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目指すは逆ハーエンド!  作者: 122番目
おまけ
13/13

俺の幼なじみは…

本編での、本多君の裏話です


彼は彼で頑張ってました


問題です

朝起きたら携帯に新着メール百件来てました、これは個人情報が登録サイトから漏れて迷惑メールが来ていると考えられるでしょうか?


「…いいえ、それはケフィアです」

「え、大丈夫?本多君。体が不調なら体育見学する?」

「いや、大丈夫だ。むしろこの体育が下校時間まで続けばいいと思う」

「本当に大丈夫!?」


準備体操の相手、隣の山田君が心配そうに俺を見る


ヤバい

山田君には悪いが、その凡庸な顔が凄まじく癒やしに感じる


もう嫌だ、あの色ボケ美形ども



答え

色ボケ美形どもが手紙では時間がかかると、権力や能力を行使した結果俺のメルアドを取得して暇さえあればメールするからです。

俺のプライバシー……!



「あ、あのさ、放課後本多君に相談があるんだけど良いかな?」

「お前もか、ブルータス!」


…やべ、寝不足でクラクラする

…倒れる…あ、無理…


「え、えぇ!?メ、メディーック!」

「呼ぶな、そいつは敵だ…」





しんせつな山田君によって連れて行かれた保健室


迎えてくれたのは、保健室の白衣の騎士と呼ばれる細身の儚げな美形で柔道黒帯という無駄スペックを有する養護教諭


うん、俺には色ボケ美形の一人としか思えない


…おい、待て。山田君俺をこいつと二人きりにするな。保険医、お前も嬉々として山田君を追い出すんじゃない、お休みの邪魔しちゃいけませんよねって、一番邪魔する気満々の奴が言うな、待って山田君、行かないで。俺の足いつの間にか、ベッドに固定されてるんだけど。山田君、山田ぁー!!


「…さーって、眠くなくなる薬、処方してやるから、メール返答しなかった理由、聞かせろ、ガキ」


見た目に合わない力で俺の腕を強く掴んだ養護教諭の目は爛々としていて……すみません、寝ないんで技掛けないで下さいそれ薬じゃない、柔道、痛い痛い痛い痛いー、先生、助けて先生、殺されるー!!


「…もうちょい、叫ばせたら眠気吹っ飛ぶな。大丈夫、養護教諭も先生だ」


お前じゃねぇよ、このロリコン教師!捕まって豚箱行っちまえ


「……あぁ、それも良いかもな」


え、頭大丈夫……じゃねぇか…すいません、痛い、ギブ、ギブアップです


「惚れた女を腹上死させれたら、男の華ってもんよ。で、良いのか?殺っちまって」


結構自制してるんだけどなぁ、これでも

儚げな笑みを浮かべつつ、笑ってない眼が俺を射抜いた



相談役、だからこそ知っていることがある


みんな一目惚れから始まって、見守って、今日は話せた。とか、明日教えてもらった好きな食べ物について話してみる。とか、穏やかな気持ちだったのだ


見ているだけで幸せで、自分たちの気持ちを知らないなら少しずつ知ってもらおうと


だからこそ俺は幼なじみがかなりおかしいのを黙っていたし、逆ハーの意味を調べて出来るだけ平等に扱うなら何時まで続くか知らないが、それでお互い幸せならいいだろうと思っていた



その平穏が崩れたのは割とすぐだった


天文学部、美術部は一人で活動するため、発覚するのは遅かった


俺は幼なじみで相談役だから、かなり目零しされていた


けど、生徒会室は違う


自薦他薦の後、生徒達によって選ばれた、学園の統括を行う生徒会


各クラスからの代表である委員会と異なり、生徒達による投票のため美人が選ばれやすく、現生徒会の会長と副会長は美形であり…幼なじみに恋する同志であった


幼なじみが副会長を贔屓してるのを、見るまでは


放課後図書室に入った途端、引き倒され、馬上鞭を首に突きつけられて語られたのを今でも忘れられない


生徒会にと差し入れられたクッキーを、副会長が幼なじみから受け取って自慢気に渡してきたや、放課後にデートしてたプリクラを見せられたとか


頭髪を掴み上げられながら、徐々に泣きそうな声で話す当時会長補佐だった鳳凰堂会長を見て…本当に好きなんだなと胸が苦しくなった


ひとしきり話して多少楽になったらしい先輩は、俺に謝罪した後生徒会室に戻っていった


その後ろ姿を見て…ふと、寒気がした



…四人しか贔屓されてないと、他の数多い幼なじみに恋する彼らが悟ったら…どう、なる…?



相談に来たと告げる決まった回数のノックが、何時もより荒々しく聞こえた…

「…で、いつあの子は本命決めてくれるか聞いたか、ガキ」


話の途中でぬるくなった珈琲を飲み干し、保険医が聞いてくる


技を掛けられて、何故かすっきりした体の調子を確かめつつ、俺は何時もと同じ回答を返す


「わかりません」

「…役に立たねーな、ガキ」

「…すみません」


いや、わかってるんだけどな。と首を振りながら珈琲のお代わりを入れてくると保険医はカーテンを開けて出て行く



彼らに一応アドバイスはしているのだ、これでも相談役の義務として


告白もそれぞれしているらしい、直接的、間接的問わず


しかし回答は曖昧で、期待を持たせるような笑みを浮かべられて


自分にもまだチャンスはあると、諦められずにずるずると恋い焦がれているらしい



全員が同じ状況なら良かった

でも君たち四人が彼女に特に気に入られてて

いっそ、振ってくれたら諦められるのに

恋しくて、愛おしくて、苦しくて、狂おしい


そう俺に教えてくれたのは、文芸部の春秋先輩だった


激情のあまり、四人を排除したくなる

彼女にこの想いを、そのままぶつけるわけにはいかないと理性では解ってる


けど苦しいんだ、頼む、僕たちの話を聞いてくれないか…


そう泣きながら俺に縋ったのは…誰だっけ…?




だから今日も俺はこの色ボケ美形どもと思いながら、彼らの相談を受ける


何時か終わりが来ると分かっている

彼女がきちんと、相手を選び、心を定める

それまで、幼なじみを守るのが俺の役目だ


面倒だし、主に八つ当たりを受け止めるのが仕事だけど

大切な人を恋しいと思う気持ちは、俺にもわかるから……


………大切な人って誰……頭、痛い…


保険医がカップ二つを近くの台に置き、慌てて駆け寄ってくる


それを制して、俺は言った


「先生、俺ココア飲みたい」


頭叩かれた、ヒドいこのロリコン教師



もともと六話のつもりで書いていたお話でしたが、却下しておまけに

タグのBLっぽいと思ったのはここです、大した内容ではありませんが念押しということで

キャラ設定の「ヒーローについて」を書く前に作成した話で、サポートに徹していた様子を書いたお話でした

主人公は出ず、攻略キャラのみのお話

山田君と養護教諭の先生は、本作の攻略キャラで一番出ているような…


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