二章登場人物
ケイ・ウィンター
裂いた魂が精神世界でスキップしてる馬鹿中の馬鹿。
兄を人間側に引っ張った。というか、引き摺り込んだ大功労者にして、神の完全否定を成し遂げている大戦犯。
妙なところでやたらと気が利く上に物怖じしないため、いろんなところに顔と口を出す小僧。
王都騎士団というド級の権限に喧嘩を売り、暗躍していた七徳司祭がしくじって生み出された時間を利用して、なんとか収束させた。
七徳すら無限の罪が完全顕現する手前を耐えられないため、冗談抜きに物質界の存在では太刀打ちできない。
この馬鹿と、一応ならがも取っ組み合いをしている触手ちゃん達は誇っていい。
なおポエマーは人間性を全て捨て去った完全機構化状態なら、弟との勝負をなんとか成立させることができるので、やはり化け物オブ化け物三兄弟。
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レア・フォスター
二章のヒロイン。
序盤では男爵に過ぎないケイに身を寄せる、破滅願望に囁かれ続けていたが、兄と王国の思惑が一致して実現しかけている。
リズベット、ルシールと違い、神という縋れるものが無いため一番早く堕落しやすい。
気高く凛々しい見た目ながらも乙女なため、二章終了時点でケイに愛を囁かれた場合、腰が砕け抱き着いて離れなくなる可能性が高い。
一抜けしているため称号も覚醒段階に一歩進んでおり、七徳に至るのもそう遠い話ではない。
妄想の中のケイがかなり再現度が高く、溢れている愛情と共に精神世界の自分に送り出しており、罪悪感と贖罪を求めている精神世界の自身を苛んでいる。
いるのだが、再現度が高くなればなるほど、死が迫っている時のケイがとるであろう行動と、今現在の行動が乖離し過ぎているため、精神世界のレアは混乱している。
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リズベット
危うく父を拘束され、自身も大神殿に隔離される寸前だった聖女。
政治的なことに関心が薄く、陰謀に対する免疫がないため、それを防いだケイに目が離せなくなっている。
今現在は顔を赤らめてボーっとすることが多くなっており、父からは酷く心配されている。
王都から学院に帰っている最中も、ぎこちなく関係を再構築中の兄ダリルがケイを連れてくるものだから、どうしていいか分からず右往左往。
ダリルからは、うちの妹は可愛いなあと、ほっこりされている。
その結果ダリルは、ケイと親戚になりたいから結婚してほしいという考えから、妹にも幸せになってほしい。と考え始めたので、ある意味兄の浄化を果たしている。のかもしれない。
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ルシール
酷く憂鬱。
レアに続き、リズベットも愛に堕落していることに気が付いているが、それを口に出すことはないし、自分はそこに堕ちることができないと諦めている。
レアがケイの子供を抱いているのに、自分の手はなんの温かみを感じることは無いと想像して、胸が張り裂けそうな痛みを感じた。
もう膝下まで沼に浸かっているのにそれに気が付いていない。もしくは意図的に無視し続けている。
……あと、なんか色々ありそうな女。
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ダリル・ストーン改め、ダリル・グリーン。
公爵家に籍が戻り、距離感に悩みながらも父と妹の関係を再構築中。
本来の分岐と違い明らかに別の空気を吸っている男。
妹はどう見ても親友に惚れ切ってるし、なんか知らんけど総本山も後押ししてるっぽいから、やるっきゃねえ! と覚悟を決めている。
本来ならもう後戻りできない道を選んだ時期に、全く違う道を爆走中。
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七徳赤紫、オズボーン。
人類最高位七徳の人間で、教会が所持する表向きの最強戦力の一人。
三称号の完全掌握という陰謀を企み準備を進めていたが、最大の誤算である九罪に足を引っ張られている内に、ケイの機転で全てを台無しにされる。
一見すると穏やかな性格で家庭菜園を好む善良な司祭だが、放っておくと三称号に悲劇を送り続ける愚か者。
散々企んだくせに、根っこが妄信の迷子であり、最後は神を否定する神の如き火に消し飛ばされた。
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ネイハム・フォスター
この章の勝ち組。
恐怖の対象だったレアを追い出せる目途がつきハッピー。
妹婿も思わぬ拾い物っぽいのでハッピー。
こっそり契約していた悪魔は、相手側から破棄してくれたのでハッピー。
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揺蕩う霧、オリア。
常時負け組ながら、間違いなくMVP。
オズボーンの予定で一番大事な部分をぶち壊した。
だがよりにもよって三称号を標的にした陰謀に巻き込まれアンハッピー。
炎の化け物がどこにでも顔を出すのでアンハッピー。
七徳なんて小物に炎が完全顕現しようとしてたので、スーパーウルトラアンハッピー。
でも悪党なんです。信じてください。
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イライジャ・ウィンター。
選択の剪定者にして運命の選択者。
ウィンター三兄弟次男。
現代ではいないと考えられている九徳の超越者。教会の最も後ろ暗い負の部署は、八徳、ないしは九徳と推測しているが、流石に九まで至れる定命が現代にいる筈が無いと大部分が懐疑的に見ている。
ただ九徳でも限りなく十徳に近い怪物であり、完全に人としての感性を捨て去った機構に至れば、それどころの話ではない世界の枠組みに変貌してしまう。
今でこそギリギリ会話が可能だが、幼少時のケイの記憶にあるイライジャは、人語かも怪しい状況だったため、かなりマシになっている。
かなり兄弟仲は良く、弟のケイが政治的な配慮を見せるようになったのだなあと満足しながら、彼のお願いを叶えた。
兄、ロジャー・ウィンターに勝率一割を確保できるのかと、驚かれる度に苦笑しており、その都度に、尾びれ背びれが付きすぎている。殺し合いと能力無しが条件。この縛りが無いと兄には全く及ばない……と首を横に振り、訂正を入れている。
自領と身内を優先。それとまあ、ついでに王国と教会が変にならない程度には活動しようかと思っているが、自身が力を使い過ぎて機構に寄ればそっちの方がよっぽど危険と判断しており、幼少時と違って現在は緊急時以外に能力を使っていない。
それは事実として、世界にとって幸いな選択だった。
どれだけ魂を燃やしても、裂いても、燃え続けられる弟が異常なだけなのだ。




