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【第1篇】第2話 『奇妙な出来事(2)』

『マニフェスト学科』のブロックでは、整った身なりの教官が1年A組から1年D組までの列の前に立っていた。


1年A組を率いる教官が一歩前へ出ると、目の前に並ぶ生徒たち全体を見渡した。


「よし、『マニフェスト学科』の一年生諸君、学科本館へ移動する。遅れないようについてきなさい!」


教官は厳しくも親しみやすい声で号令をかけた。


「はい!」


生徒たちが一斉に返事をする。


次の瞬間、椅子が擦れる音が会場を満たし、生徒たちが一斉に立ち上がった。隊列は整然と動き出し、大講堂を抜けて豪華な廊下を進み、教官たちの後に続いて『マニフェスト学科』の本館へと向かった。


移動の途中、ヴァレンの視線は数歩前を歩くアルヴィナ・ラインベルグへと自然と向けられた。どういうわけか、その雪髪の少女の表情は、先ほど壇上に堂々と立っていた時と比べて遥かに陰り、重圧を感じさせているように見えた。


(はぁ……どうやら、この小説の最初のイベントが近いうちに始まりそうだな。まあ、プロットを思い出す限り、あと三日はのんびりできるはずだ。今のうちにこの平穏を楽しんでおくとしよう)


ヴァレンは心の中で小さくため息をついた。


緑豊かな敷地内をしばらく歩くと、一行は威厳あるクラシック建築の建物前へと到着した。1年A組の教官は大理石の階段前で足を止め、生徒たちに向き直った。


教官は薄く微笑みながら、背後にそびえる豪華な建物へと片手を広げた。


「ここが、君たちがこれから三年間学ぶことになる校舎だ。『マニフェスト学科』へようこそ」


生徒たちの感嘆のささやきが収まり、再び全員の注意が自分に集まるのを待ってから、教官は目の前の細密な彫刻が施された観音扉を静かに押し開けた。


「よし、中へ入ろう」


生徒たちは教官の後に続いて校舎内へと足を踏み入れた。エントランスホールに整然と集まると、教官はメイン廊下の前に立ち、再び周囲を見渡した。


「この一階には君たちの教室がある」


教官は左側の廊下を指さした。


「あちらの奥から1年A組から1年D組までが並んでおり、突き当りがお手洗いになっている」


続いて、反対側の廊下を指し示す。


「向かい側には食堂がある。昼休みの時間には、必要な分だけ自由に食事をとって構わない」


排気口や天井の高い空間へと視線を向けながら、教官は説明を続けた。


「二階は二年生、三階は三年生の専用フロアだ。各階に独立した食堂がある。また、三階には職員室と学長室も設置されている」


教官は軽く体を捻り、大きなガラス窓越しに見える明るい中庭を指さした。


「学科コンプレックスの中央には、空き時間に休憩やリラックスができる中庭がある」

さらに手を伸ばし、遠くに広がる広大なグラウンドを指した。


「そしてあちらのオープンフィールドが、各クラスの教官とともに実技訓練を行う場所だ」


再び生徒たちに向き直り、目の前の生き生きとした表情を見つめた。


「学院のメイン図書館は、全学科共通の施設となっており、本館のすぐ左隣に位置している。文献を探すだけでなく、他学科の生徒と最も頻繁に交流することになる場所だ」


重要な詳細に漏れがないことを確認すると、教官は両手をパンと一度打ち鳴らした。その音が心地よく響き渡る。


「よし、君たちが頻繁に利用するエリアの簡単な紹介は以上だ。敷地内には他にもいくつかの施設があるが、それらは後で自分で探検するか、教官や先輩たちに直接聞いてみるといい」


背中で腕を組み、生徒一人ひとりの顔を見つめた。


「それでは、何か質問はあるかな?」


場が静まり返った。生徒たちは黙り込み、何人かはお互いに顔を見合わせて質問したそうにしていたが、どこから聞けばいいのか戸惑っている様子だった。


教官はその状況を理解したように頷いた。


「よし、それじゃあ学科と周辺エリアの紹介はここまでとしよう。次は、それぞれの教室へ向かうぞ」


午前8時35分——カーテン紀元1889年8月4日。


ヴァレンを含め、1年A組の生徒全員が教室に入り、それぞれの席に着いていた。


ヴァレンが中央の列で座り心地を整えたまさにその時、隣の空席の椅子がエネルギッシュな動作で引き寄せられた。


「まさか同じクラスだとは思わなかったよ、レン!」


ノワール・ノーチュンが声を弾ませた。その満面の笑みは、両目を親しみやすく細めさせている。


ヴァレンは振り返り、小さく安堵のため息をついた。


「お前と同じクラスになれて助かったよ、ノワール」


ノワールは椅子をさらに寄せて、ヴァレンの隣に気楽な様子で腰掛けた。


「うん! でも正直、さっきからずっとワクワクを抑えきれなくてさ」


ノワールは小声で囁きながら、後頭部を軽く掻いて小さく笑った。


ヴァレンは片方の眉を上げた。


「抑えきれないって、何をだ?」


ノワールの瞳が瞬時に輝きを増した。彼は教室を見回すと、彫刻の施された天井、高いガラス窓、画像そして高級なニスが塗られた木製の壁を順番に指差していった。


「この感動だよ! インテリアのデザインから建物の配置まで……すべてが僕の予想を遥かに超えてる!」


ノワールは熱っぽく語った。


ヴァレンは新しい友人を少しあきれたような視線で見つめた。


「おいおい……伯爵家の子息なら、この程度の豪華な建築は見慣れてるんじゃないのか?」


「違うね!」


ノワールは人差し指を空中に立て、気取った真面目くさった顔を作ってみせた。


「これはレベルが違うんだよ!」


ノワールは自分の評価に満足そうに何度もうなずいた。


ヴァレンは首を振った。


「勝手にしろよ」


ほんの一瞬だけ、ヴァレンは最前列で背筋を伸ばし、冷たげな佇まいで座っているアルヴィナ・ラインベルグへと静かに視線を滑らせた。その直後、教室の扉が押し開かれた。


一人の男性が、静かだが確かな足取りで教室へと足を踏み入れ、まっすぐに教壇へ向かった。分厚い書籍を数冊木製のデスクの上に置くと、声を発する前に生徒全員をゆっくりと見渡した。


「長く待たせてすまなかったね。事務処理の書類手続きに手間取ってしまってね」

男性は言った。


生徒同士のささやき声で賑わっていた教室の雰囲気が、一瞬にして静まり返る。

「自己紹介をしよう。私の名前はネイン・ドレイヴン」


ネインは話を続けた。


「これから一年間、君たちの担任を務めることになった。現在の私の階級は『パーティシスト』第5段階だ」


生徒たちは驚きと感嘆の視線を交わし合った。担任の教員で『第5段階』(エキスパート)というのは、決して並の階級ではない。


「まずは、君たちが『エヴァーガーデン学院』の生徒となったことを祝福しよう」

ネインは告げた。


「だが、初日だからといってのんびり過ごせるとは思わないことだ。全員ノートを出しなさい。最初の授業は歴史だ」


瞬時に、紙の擦れる音とペンの走る音が響き渡り、生徒たちは慌てて筆記用具を取り出し始めた。


ネインは教室の様子をしばらく観察し、自分自身の作業に没頭している生徒がいないことを確認した。


「知っての通り、当学院は平民を含む様々な社会的出身の生徒を受け入れている」


ネインは静かだが強調を込めて語った。


「したがって、歴史の授業は完全に基礎の基礎から始めていく」


ネインは貴族の生徒たちの列、そして平民の生徒たちの列へと視線を走らせた。


「他の者より早く教育を受ける機会があったからといって、高慢になってはならない。書籍そして平民出身の者は、決して気後れしたり自卑したりする必要はない。この学院で得た黄金のような機会を、最大限に活かしなさい」


ネインは一瞬言葉を切り、生徒たちの反応を確かめてから続けた。


「授業を始める前に、私のクラスにおける基本ルールを説明しておく。講義中、無用な騒ぎを起こすことは許さない。私が質問をした際は、答える前にまず手を挙げ、自分の名前を名乗りなさい。質問がある場合も同様だ。私はまだ、この部屋にいる全員の顔と名前を暗記しているわけではないからね」


ネインは周囲を見渡した。


「このルールについて、質問はあるかな?」


「ありません、先生!」


生徒たちが一斉に返事をした。


ネインは小さくうなずいた。


「よろしい。それでは、最初の授業を始めよう」


ネイン・ドレイヴンはデスクの上から白チョークを一本手に取ると、身体を翻して黒板に向き直った。整った力強い筆跡で、中央に大きく一言を書きつける。


『パーティクル』


チョークを黒板の縁に戻すと、ネインは再び生徒たちの方へと振り返った。


「最初に扱うトピックは『パーティクル』だ」


ネインは少し間を置き、全員の注意が自分に集中していることを確かめた。


「『パーティクル』とは、自然界に流れるエネルギー物質であり、この世界の存在における根本的な基盤だ。人類という種が存在する以前から、すでに『パーティクル』は世界の気体の中に満ちていた」


ネインは教室の前方をゆっくりと数歩行き来した。


「しかし太古の昔、人類はそれを感知することも、制御する方法も見出していなかった」


ネインは説明を続けた。彼は教室の中央で再び足を止めた。


「だがある日、歴史上で初めて『パーティクル』を制御することに成功した一人の人間が誕生した」


彼の視線が教室全体を射ぬく。


「その者の名は、ジャンヌ・アークレール」


(ジャンヌ・アークレール……この小説の初期の設定や伝承でよく名前が出てくる伝説の英雄か)


ヴァレンは真剣に耳を傾けた。


「彼女は歴史上初の『パーティシスト』として知られている」


ネインは語った。


「今から数千年前、『星の時代』において、ジャンヌ・アークレールは『ブラック・デス』と呼ばれる大災害から人類の文明を救い出したのだ」


ネインは再びチョークを取り、黒板をトントンと軽く叩いた。


「彼女はまた、第9段階である『トランスセンデント』に到達した最初の『パーティシスト』でもある」


ネインはそこで一呼吸置いた。


「ただし、災厄『ブラック・デス』に関する詳細については、後日の特別セッションで学ぶことにする。今は……」


彼の視線が再び生徒全員へとまっすぐ向けられる。


「まず『パーティクル』そのものの基本概念を理解することに集中しよう」


ネインはチョークを手に取り、黒板の中央に小さな円を描いた。


「『パーティクル』は、私たちの周囲のあらゆる場所に存在している」


彼はチョークの先端で円を軽く突いた。


「しかし、体内の、そして自然界の中の『パーティクル』を感じ取る手法は、君たち各々の感性を通して自分自身で見出さなければならないものだ」


ネインはチョークを再び教卓へ置いた。


「君たちが人生で初めて『パーティクル』を感知し、その知覚を覚醒させた瞬間——その重要な出来事は『アウェイクンド』と呼ばれる」


彼は教室の前方をゆっくりと歩きながら、各段階を明確な滑舌で口にした。


「正式に『パーティシスト』となった後、各個人は力の階層における10の発展段階を歩むことになる。即ち——」




「第一段階、『イニシエイト』」


「第二段階、『ディサイプル』」


「第三段階、『アデプト』」


「第四段階、『エキスパート』」


「第五段階、『マスター』」


「第六段階、『グランドマスター』」


「第七段階、『セイント』」


「第八段階、『ソヴリン』」


「第九段階、『トランスセンデント』」




ネインは教室の中央で足を止め、声のトーンを一段落として重みを加えた。

「そして第十段階……伝説とされる最高峰、『オリジン』だ」


ネインは、この階層構造の情報を感嘆しながら吸収している生徒たちを見つめた。



「文明の歴史上、現在までに第九段階である『トランスセンデント』に到達したと記録されている者は、英雄ジャンヌ・アークレール、そしてヴァルハムト帝国の現皇帝クオリン・オーレリアス・ヴァルハムトの僅か二人しか存在しない」



教室内の空気は、一層の静寂に包まれた。


「一方で……」


ネイン・ドレイヴンは重々しい口調で説明を続けた。


「ジャンヌ・アークレールが遺した古代の歴史的記録には、第十段階——即ち『オリジン』と呼ばれる領域についての仮説が存在する」


彼は一度言葉を切り、教室の隅々にまで視線を走らせてから続けた。


「ジャンヌ・アークレール自身の言葉によれば、その領域はいかなる種族にとっても到達不可能に近いとされている。そして数百年が経過した今もなお……それを覆す証明を成し遂げた者は一人として存在しない。皇帝陛下でさえも、だ」


ネイン・ドレイヴンは新しいチョークを手に取ると、黒板に大きく書きつけた。


『ブラック・デス』


チョークを黒板の縁に戻し、生徒たちの方へと完全に向き直る。


「さて、ここからは『ブラック・デス』について解説する。この悲劇的な出来事は、人類文明の歴史において最も凄惨で暗い大災害の一つだ」


ネインは教室前方の教壇をゆっくりと行き来した。


「『ブラック・デス』が発生したのは、『星の時代』と呼ばれる古代の時代だ——人々がカレンダーや日付、月や曜日の概念すら知らなかった時代だな。それゆえ、この災害がいつ正確に発生したのかを記した文献は存在しない。確定しているのはただ一つ、数千年前の出来事であるということだけだ」


ネインは一呼吸置き、生徒たちが重要事項をノートに取る時間を与えた。


「『ブラック・デス』発生の主な原因は、『デッド・パーティクル』にある」


ネインは説明を深める。


「『デッド・パーティクル』とは、長期間にわたって腐敗した生物の死骸の周囲に存在する自然界の『パーティクル』が、深刻な汚染を起こすことで発生する。この有機的な汚染は、人間、動物、あるいは植物の死骸から生じるものだ」


ネインは再び数歩踏み出した。




「太古の時代、人類は『パーティクル』の存在を感知しておらず、認識すらしていなかった。自分たちの環境で何が起きているのか理解できていなかったのだ。彼らはただ、特定の地域が徐々に腐敗し、居住に不適した死の地へと変わっていくことしか知らなかった。時が経つにつれ、汚染地域における『デッド・パーティクル』の濃度は膨れ上がり、最終的には『デッド・パーティクル・エリア』へと変貌した。そしてそこから……『ハスク』と呼ばれる残虐な魔物が立ち現れ、人々の集落を屠り始めたのだ」




ネイン・ドレイヴンは静かに首を振った。




「実のところ、『ハスク』自体は最も対処が難しい脅威というわけではない。物理的な戦闘力や魔法をもって討伐することは可能だ。しかし、『デッド・パーティクル・エリア』が存在し続ける限り、『ハスク』は汚染された大地から果てしなく湧き出し続ける。故に、『デッド・パーティクル・エリア』へと変わった地域は、『デッド・パーティクル』の濃度が危険閾値を下回るまで、定期的に浄化されなければならないのだ」




その説明の途中、中央の列に座っていた一人の生徒が手を挙げた。


ネインは言葉を止め、静かにうなずいた。


「発言を許す」


その生徒は自信に満ちた動作で自席から立ち上がった。


「初めまして、ノワール・ノーチュンと申します」


彼は礼儀正しく言った。


「先生のお話を遮ってしまい申し訳ありません。もし『デッド・パーティクル・エリア』が浄化できるのであれば、なぜ現代に至るまで、そのような汚染地域が世界各地に存在し続けているのでしょうか?」


ネインは感銘を受けたような瞳の輝きでノワールをしばらく見つめ、大きくうなずいた。



「非常に良い質問だ」


彼は再びチョークを取り、黒板に円のダイアグラムを描いた。


「魔導師たちが浄化しているのは大地とその環境であって……『デッド・パーティクル』という物質そのものではないのだ」


ネインは解説した。




「浄化された地域は確かに清潔を取り戻し、安全に居住できるようになる。しかし時が経ち、その地域で一定量の生物の死骸が累積して腐敗すれば、自然界の『パーティクル』は再び汚染されてしまう。そして『デッド・パーティクル』の濃度が許容閾値を再び超えれば……その地域は再び『デッド・パーティクル・エリア』へと逆戻りするのだ」




ネインはチョークを教卓の上に戻した。


「そのサイクルは永遠に繰り返される。生物の死と腐敗が存在し続ける限り……『デッド・パーティクル』がこの世界から完全に消滅することはない」


ネインはノワールをまっすぐに見つめた。


「理解できたかな、ノワール?」


ノワールは力強くうなずいた。


「よく分かりました、先生。ありがとうございます」


ネインは教室全体へと視線を戻した。


「では……皆もこの概念について理解できたかな?」


「はい、先生!」


生徒たちが一斉に答えた。


ネインは満足そうにうなずいた。


「よろしい。それでは、当学科の核心的な講義へと進もう」


彼は再びチョークを取り、黒板に太字で新しいタイトルを書きつけた。


『パーティシストの段階』


「先ほど『アウェイクンド』の事象について触れたな」


ネインは語りかける。


「ここからは、『パーティシスト』が力を開花させていく中で辿る詳細な段階について説明する」


ネインは生徒たちの方を一度振り返った。


「知っての通り、各学科には異なる特性と戦闘スタイルが存在する。したがって、能力の発現や発達のプロセスも必ずしも同一ではない。今から説明するのは、わが『マニフェスト学科』における『パーティシストの段階』の具体的な階層だ」


トントン!


ネインはチョークの先端で軽く黒板を叩いた。


「第一段階、『イニシエイト』。この最も初期の段階において、人は自身の体内や周囲の環境に存在する『パーティクル』の存在とその流れを感知できるようになる」


彼はその下に、次の段階の名を書きつけた。


「第二段階、『ディサイプル』。『パーティクル』を動かし、それを操作して初歩的な魔導の基礎として構築し始める段階だ」


彼のチョークは滑らかに黒板の上を走っていく。





「第三段階、『アデプト』。『魔法陣(サークル)』と呼ばれる複雑な構造体を形成できるようになる」

「第四段階、『エキスパート』。より効率的な『パーティクル』の消費で、『魔法陣(サークル)』を運用・制御できるようになる」

「第五段階、『マスター』。異なる属性を持つ複数の『魔法陣(サークル)』を同時に操作・制御できるようになる」

「第六段階、『グランドマスター』。複数の『魔法陣(サークル)』を結合して一つの新しい構造体を成し、大規模な複合魔法を生み出すことができる」

「第七段階、『セイント』。『魔法陣(サークル)』の構築に頼ることなく、即座に新しい魔法現象を発生させられるようになる。さらに、自身だけの絶対的な『パーティクル』支配領域——『展開領域(ドメイン)』を展開できる」

「第八段階、『ソヴリン』。詠唱や『呪文(インカンテーション)』のプロセスを経ることなく、高位魔法を瞬時に発動させられる」

「第九段階、『トランスセンデント』。体内の『パーティクル』の許容量や消費限界に縛られることなく、魔法を運用できるようになる」






教室内の静寂は、いよいよ深まりを見せていた。最高峰の階層についての説明は、新入生たちの想像力を完全に魅了していた。

ネインは黒板の最も下に最後の一行を書き加え、そこに二重線を引いた。


『オリジン』


彼は荘厳な静寂の中で、しばらくその文字を見つめた。


「そして第十段階……『オリジン』。個人と世界との境界が完全に溶け合い……『パーティクル』そのものと一体化する領域だ」


ネインは静かで規則的な音を立てて、チョークを教卓の上に戻した。


「この階層構造は、魔法の技術水準を測定する上での基本的な土台でもある」


ネインは言った。無駄のない淡々とした声だったが、教室の隅々にまで清廉に響き渡る。


「魔法の規模そのものは、六つの具体的な区分に分類される」



「初歩魔法」

「初級魔法」

「中級魔法」

「上級魔法」

「最上級魔法」



彼は一瞬言葉を切り、生徒たちがノートに書き留めるのを待った。

「そして最後の最高峰……不可知魔法(インポッシブル)」


ネインは胸の前で腕を組んだ。


「不可知魔法は純粋に、第九段階または第十段階に到達した者のみが運用できる。しかし……」


彼の眼光が突如として鋭くなり、冷ややかな警告を発した。


「より高い段階に位置する者が、交戦において必ず勝利を収めるとなどと、甘い考えを持つのではないぞ」


彼は教室の教壇をゆっくりと歩いた。


「実戦における魔法戦においては……生存を左右する極めて重要な変数が他に存在する。その最も重要な変数の一つが『呪文(インカンテーション)』だ。それこそが、次に学ぶべき極めて重要な課題である」


ネインは振り返り、チョークを取ると黒板に言葉を書きつけた。


『呪文(インカンテーション)』


チョークを置くと、生徒たちの列へと完全に向き直った。




「ここからは『呪文(インカンテーション)』の解説に入る。『呪文(インカンテーション)』とは、『ルーン言語』を用いて『魔法陣(サークル)』の構造を紡ぎ出し、詠唱するプロセスだ。わが『マニフェスト学科』の修得者は全員、魔法現象を物理的に具現化させる前に、このプロセスを完遂・マスターしなければならない」




ネインは規則正しいテンポで教壇の前を行き来した。




「基本ルールは単純だ。詠唱する『呪文(インカンテーション)』の言葉が短ければ短いほど……魔法現象はより迅速に放たれ、敵を試すことになる。しかし、代償のない優位など存在しない。速度のために削り落とした音節の負荷はすべて瞬時に還元され、己の肉体への負荷とストレスを何倍にも跳ね上げさせる」




彼は突然足を止め、生徒一人ひとりを鋭く見つめた。



「生物学的な許容限界を超えて不躾に『呪文(インカンテーション)』を切りつめれば、初歩的な魔法でさえ致命的な反動となって自身に襲いかかる。ゆえに……詠唱手順の短縮には、精密な『パーティクル』の制御能力だけでなく、そのリスクを引き受けるだけの強靭な肉体耐久力が要求されるのだ」



ネインは再び数歩踏み出した。




「実戦における単純な理屈だ。第三段階の『パーティシスト』であっても、第四段階の『パーティシスト』を打ち破る機会は十二分に存在する。魔法の破壊力が勝っているからではない……先手を取るために、いつ『呪文(インカンテーション)』を短縮すべきかという『機』を理解しているからだ。血で血を洗う魔法の決闘において……速度こそが生き残りを分かつ絶対的な決定打となる」




教室内の静寂はさらに深まった。ネインのリアリスティックで実践的な講義は、新入生たちの目を完全に開かせた。


「もう一つ、各自の頭に叩き込んでおくべきことがある」


ネインは声を低くして付け加えた。



「『パーティシスト』の各発達段階には、肉体が受け止められる魔法規模に対する許容限界が存在する。己の許容範囲を遥かに超える魔法を強引に詠唱しようとすれば……内臓や器官が受ける反動の負荷は数倍へと跳ね上がる」



トントン!


ネインは指先で軽く黒板を叩いた。




「己の限界を見極める方法は至って単純だ。学びたい段階の教材に従い、段階的に魔法を実践してみること。詠唱の際、突如として肉体が異常に重く感じられたり……数秒のうちに極度の疲労感が襲ってきたならば……それは君たちの神経系と器官が、まだその段階の魔法に耐えうる状態にないという肉体からの絶対的なシグナルだ」




ネインはチョークを教卓の上に戻した。


「少なくとも……『第七段階』を突破して初めて……詠唱の短縮による負荷の跳ね返りが、君たちの行動を縛る障害ではなくなるのだ」


彼の穏やかで威厳に満ちた視線が、教室全体を巡った。


「ここまでのところで……理解できなかった点はありますか?」


「理解できました、先生!」


1年A組の生徒全員が一斉に答えた。


ネイン・ドレイヴンは静かにうなずき、教室の隅々まで視線を走らせた。


「ふむ。当学院に合格した新入生諸君であれば、全員が少なくとも第一段階には到達しているはずだ」


ネインは淡々と効率的なトーンで告げた。


「従って明日からは、グラウンドにて最初の体力錬成および実技制御セッションを直接開始する。服装については、寮または各自の邸宅に用意されている学院指定の公式訓練服を着用すること」


彼は教卓の上に両手を置いた。



「初日の環境適応期間ということもあり、本日は通常より大幅に早く下校とする。ただし、この教室を出る前に、各自その場で完了させなければならない簡易評価課題を与える。この課題は下校時刻までに完全に終わらせること。全員、理解できたな?」



「はい、先生!」


生徒たちが再び声を揃えて返事をした。


「よろしい」


ネインは無駄な時間をかけずに短く褒めた。


「では、黒板に練習問題を書き出す。各自のノートに直接取りかかりなさい」


ネインは振り返り、新しいチョークを取ると、素早く正確な手つきで黒板に最初の評価問題を書き始めた。


まさにその時、ヴァレンはノートを整えようと視線を落とそうとした。しかし意図せず、彼の瞳はアルヴィナ・ラインベルグと真っ向からぶつかり合った——彼女はいつからか、ゆっくりとこちらを振り返っていたのだ。


雪髪の少女は無表情に、冷ややかに、だがあまりにも明瞭な焦点をもって彼を見つめており、ヴァレンの無防備な首筋に悪寒を走らせた。


(うわ……)


ヴァレンは心の中でパニックになった。


瞬時にヴァレンは視線をデスクの上のノートへと投げ戻し、あたかも何事もなかったかのようにペンを走らせ、忙しそうなフリをしたのだった。




午後1時47分――カーテン紀元1889年8月4日


ヴァレンは『マニフェスト学科』本館のメインエントランスを抜け、石畳の小道を歩いて学院の外門へ向かっていた。周囲の景色を眺めながら、心の中で静かに呟く。


(良かった、今日は変なことが起きなくて……)


ヴァレンは安堵のため息をついた。


(すべては本来の『物語』のプロット通りに進んでいる。メインキャラクターたちも、まだお互いを深く知ったり親しくなったりはしていない。ただ……)


ヴァレンの足取りがほんの一瞬だけ緩んだ。授業中、演習のセッションでアルヴィナ・ラインベルグが不意に冷ややかで鋭い視線を向けてきた場面が、脳裏をよぎる。


(あんな他愛もないことが……今後の大きなストーリー展開に影響したりしないよな? 大丈夫だよな?)


彼は心の中で半信半疑に呟いた。


突然、背後からグラニットの廊下を勢いよく蹴る足音が近づいてきた。


「ヴァレン、待ってよ!」


聞き覚えのある声が叫ぶ。


「ん?」


ヴァレンは反射的に振り向いた。


ノワールが彼のすぐ目の前で急停止し、屈託のない満面の笑みを浮かべた。


「一緒に帰ろうよ!」


「なんで急にお前は——」


ヴァレンが質問を言い終える前に、ノワールは彼の手首をつかみ、勢いよく走り出した。


「おい、待てって——!」


驚いたヴァレンが抗議する。


「いいから来てよ!」


ノワールは笑いながら、彼を引っぱって門の方へと突き進む。


慌ただしい足音の中、ノワールは小さく呟いた——それは小さかったが、ヴァレンの耳にはしっかりと届いていた。


「まったく……君は堅すぎるんだよ」


ヴァレンの唇の端に、思わず小さな笑みがこぼれた。


(やれやれ……こいつは本当に読めない奴だな)


ヴァレンは心の中で苦笑した。


学院のメインゲート前の広場に到着すると、『ノーチュン家』の紋章が刻まれた豪華な馬車が待機していた。馬車のドアのすぐ脇には、整った制服に身を包んだ気品ある立ち姿の侍女が立っていた。


「リラ! ごめん、ちょっと遅くなっちゃった!」


ノワールはヴァレンの手を離しながら呼びかけた。


リラと呼ばれた侍女は深々と一礼した。


「いいえ、ノワール坊ちゃま。ですが……」


リラは視線を滑らせ、お坊ちゃまの隣に立つごく普通の少年を品定めるような目で見つめた。


「こちらの少年は、どなたでしょうか?」


「僕の友達だよ!」


ノワールは誇らしげに答えた。


ヴァレンは片手を胸に当て、軽く頭を下げて挨拶をした——貴族にも劣らない、極めて正確で礼儀正しい所作だった。


「ヴァレンです。ヴァレン・エインハイルと申します」


身軽な服装の少年が見せた気品あるマナーに、リラは少し驚いた表情を見せた。


「坊ちゃま、本日はご友人をお屋敷へお招きになるおつもりですか?」


「ううん」


ノワールは笑った。


「先に彼の家まで送ってあげたいだけさ」


リラは理解したように微笑み、馬車のドアを開けた。


「かしこまりました。どうぞお乗りください、ノワール坊ちゃま、ヴァレン様」


ノワールとヴァレンは小さなステップを登り、広々とした快適な車内へと乗り込んだ。カチリと、木製のドアがリラの手によってしっかりと閉められる。侍女は御者台へと飛び乗り、手綱を握ると、街の通りに向けて馬車を走らせ始めた。


馬車がガタゴトと街の通りをしばらく進んだ後、ノワールが何かを思い出したように突然声をあげた。


「あ、そうだ、レン」


ノワールは少し首を傾げながら話しかけてきた。


「君の家って、お店と離れてるの?」


ヴァレンは静かに首を横に振った。


「いや、店がそのまま自宅を兼ねてるんだ。二階建ての建物でね——一階が店舗で、二階が僕と両親の生活スペースになってる」


「ふーん、そっか。君のお店はまだ『ラインベルグ・ファミリ』の領地内にあるんだよね?」


「うん、ラインベルグの領域内だよ。ノワールのところと同じさ」


ヴァレンは落ち着いた声で答えた。


「それにしても、すごいよね」


ノワールは感心したように目を輝かせ、ヴァレンを見つめながらくすりと笑った。



「君のお店は『ラインベルグ・ファミリ』の領地にありながら、他の領地にまで名前が知れ渡ってるんだから。特に『ルミナ・ファミリ』の領地でさ。ラオンがかなり頻繁に、それなりの量のケーキを君のお店に注文してるって聞いたよ。あっちの領地から直接お店に来た人とかっていたりするの?」



ヴァレンは答える前に少し思い返すような仕草を見せた。


「よく分からないんだよね。うちの店に注文しに来る人たちは大抵、身元を示すような目立つ装飾品や物品を身につけていないから」


「じゃあ、みんなシンプルな服装をしてるってこと?」


「うん、そんな感じかな」


「ふーむ……」


ノワールは顎に指を当て、ヴァレンをじっと見つめた。


「それだけの量を買い込む大口の客なら、かなり目立ちそうなものだけどね」


執拗な視線を注がれ、ヴァレンは苦笑いするしかなかった。


「急になんだい、取り調べでもしてるみたいに」


「ううん、別に! ただ好奇心が湧いただけだよ!」


ノワールは屈託のない笑みを浮かべ、素早く弁明した。


「んー……でも、推測ならあるよ」


ヴァレンが呟いた。


「え、なになに?」


ノワールの目が一瞬で好奇心に輝き、身体を少し前に乗り出してきた。


ヴァレンは体勢を整えてから説明を始めた。


「たぶんラオンは、そのケーキを身寄りのない子供たちにあげてるんだと思う。ルミナ教会の保護下で、ルミナ領の指導者である聖デウス・ルミナの妻、聖ナラ・ルミナ様が直接世話をしている子供たちにね」


ノワールは一瞬言葉を失った。ヴァレンを見つめる瞳に、思いがけない驚きの色が浮かぶ。


「へぇ……君って、意外と情報通なんだね?」


ノワールがぽつりと呟いた。


「あはは……」


これ以上余計な疑いを深めまいと、ヴァレンは苦笑いで誤魔化そうとした。


しかしノワールは首を傾げ、至近距離からヴァレンを凝視するように目を細めた。


「君……何か隠してるでしょ?」


「な、何も隠してないよ」


「本当に?」


「ほ、本当だって」


「マジで?」


「マジだよ、ノワール」


「ふーむ……」


ノワールは疑いの眼差しを崩さず、次第に居心地悪そうにし始めたヴァレンの顔を穴が開くほど観察した。


「ところで」

気まずい沈黙を破るように、ヴァレンが訊ねた。

「ノワールはどこでラオンがうちの店でたくさんケーキを注文してるって知ったの?」



「ん?」

ノワールは少し首を傾げ、薄っすらと微笑んだ。

「まぁ……さっき君と出会う前、放課後の帰り際に女子生徒たちが話してた噂を偶然耳にしただけだよ。ラオンが彼女たちに話したみたいだね。でも良かったじゃない、これで君のお店ももっと繁盛しそうだね」



「それなら良かったよ」

ヴァレンは胸を撫で下ろして息を吐いた。


それから間もなく、速度を落とし始めた馬車の窓カーテンの隙間から、見覚えのある建物が遠くに見えてきた。正面ドアの前には『ローワン・ケーキ』と書かれた木製の看板が可愛らしく吊り下げられている。


「どうやら着いたみたいだね」

外を覗き込みながらノワールが言った。



馬車は店の前にぴったりと停車した。ヴァレンはすぐに車外へ踏み出し、小さなステップを下りてから、車内に残るノワールへ振り返った。

「ありがとう、ノワール」

ヴァレンは心を込めて礼を言った。



ノワールは静かにうなずき、軽やかに手を振った。

「ううん、どういたしまして。それじゃあ、また明日ね、レン!」


「うん、また明日」


木製の扉が再び静かに閉じられた。御者台から侍女のリラが振り向き、ヴァレンに向かって一礼した。

「それでは、私どもはこれで失礼いたします、ヴァレン様」



「道中気をつけてね、リラ」

ヴァレンは静かに答えた。

間もなく、御者が手綱を打ち鳴らした。馬車の車輪が再び動き出し、夕暮れ時の街路を遠ざかっていくにつれ、薄い塵が夕空の中にゆるやかに舞い上がっていった。



彼が扉を開こうと一歩踏み出したその時、室内から慌ただしい足音が響き、反射的に歩調が止まる。直後、木製の扉が勢いよく開かれた。



「あら、あなた!」

聞き慣れた母の声に、ヴァレンは肩の力を抜く。

「……母さん? どうしたの、そんなに慌てて」

「ねえ、悪いんだけど、急ぎの注文を届けてくれないかしら?」

アンナの言葉に、ヴァレンは眉をひそめて問い返す。

「注文って……どれくらいの量?」

「うーん、そうね。全部で17箱ほどになるわ」



その数字を聞き、ヴァレンは深く、重たい息を吐き出した。思考を切り替えるように、彼は慣れた手つきで制服のジャケットとネクタイを外し、無造作に脇へ置く。袖をまくり上げた白いシャツと、仕立ての良い黒いズボン姿。それが、彼の「仕事着」だった。

「わかったよ、母さん。……全部、俺が運んでくる。今日中に終わらせてくるから、少し休んでて」




慌ただしい足音が、街の喧騒と交じり合う。激しく打つ鼓動が耳元ではっきりと聞こえたが、ヴァレンはその周りのうるささをすべて無視した。彼はただ走り続け、注文をあちこちへ届けるために人ごみを押し分けて進んだ。




(ああ……まあ、俺の状況はだいたいこんな感じだ)

と、ヴァレンは心の中でつぶやいた。

(母さんは店に来る客の相手をし、父さんは材料の仕入れや倉庫の補充で忙しい。そして俺の役目は、帝国中のあちこちへ注文を届けることだ。同年代のやつらに比べて俺の体がかなり鍛えられているのは、たぶんそのせいだろうな)

彼はため息をひとつ吐き、足を止めずに進み続けた。

(うちの収入はまあ十分と言えるが、俺たち家族はいつまでも同じ場所に留まっていたくないんだ。少なくとも、うちの店は今よりもずっと大きく成長させなきゃいけない)




ヴァレンは顔を上げ、暗くなり始めた空を見上げた。

「くそっ、もう夜になりそうだ。あと9件の配達……もっと急がないと!」




午後10時57分――カーテン紀元1889年8月4日



ヴァレンはついに自分の店の前にたどり着いた。重く感じられる指先でポケットから鍵を取り出し、ゆっくりと回すと、カチリと音が鳴った。木製の扉が開く。

「ただいま……」

ヴァレン・エインハイルは、かすれた疲れきった声でつぶやいた。



家の中は静まり返っていた。返事はない。

(母さんも父さんももう寝たみたいだな。すぐに部屋へ行こう)

と、彼は心の中で思った。




時間を無駄にすることなく、ヴァレンは作業着を脱いで体を洗った。風呂上がり、部屋着に着替えてすぐに柔らかいベッドの上へ体を横たえる。彼の唇から、長いため息がこぼれ落ちた。

「今日は本当に疲れた。もう寝よう。どうせ、やらなきゃいけない作業も残ってないしな」

ヴァレンのまぶたはゆっくりと閉じられ、抗いがたい強烈な眠気へと身を委ねていった。商売の疲れを癒やすように、彼はそのまま深い眠りについた。




しかし……


午後11時58分――カーテン紀元1889年8月4日


心地よい眠りの中で……何か奇妙なことが起こり始めていた。


午後11時59分――カーテン紀元1889年8月4日


午前0時00分――カーテン紀元1889年8月5日



午前6時20分――カーテン紀元1889年8月4日





果てしなく広がる虚無の白い空間の向こうで、とある『存在(エンティティ)』が薄く微笑んだ。






【第1篇】第2話 『奇妙な出来事(2)』— 完 —

次回:第3章 『ほんの少しだけ』


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