クレーターズ戦 その9 第3クォーター終了
第3クォーター開始後、3本連続でシュートを決め13点差まで詰めた。いい感じだ。この調子で行きたいところだが、相手が早々にタイムアウトを取った。
「いい感じになってきたよ」
監督の本條莉奈が戻ってきたメンバーに声をかける。
「一桁差どころか逆転もいけるんじゃね?」
これは永江。
「そうなるといいんだけどね」
柚子山が反応する。
「中空層のパス回しに注目して攻撃の機会を阻止、そしてリバウンドも狙っていくぞ」
中山はそういうと水分補給する。
「攻撃面では、そろそろ高空層の動きを増やしていこうか」
監督の言葉にうなずくメンバー。
高空層、つまり身長の倍以上の高空にいるプレイヤーはシュートを狙っているように見える。これにつられてディフェンダーはジャンプする。その隙をついて攻撃するのだ。もちろん高空層にジャンプするには体力を使うので、頻繁には使えないが、もうゲーム後半だし逆転に向けて積極的にいかないといけない状況ではそうもいってられない。
タイムアウトの1分はあっという間に終わり、ゲーム再開。
相手チームの攻撃スタイルが変わった。スリーポイントラインあたりの床の上でパスを回している。まるで地球のバスケだ。床の上からシュートを放つことはないので、この場合、ボールを持っていないやつの動きに注意する必要がある。ただ、低重力のここではバスケットシューズを履いていても床は滑りやすい。急な方向転換や瞬発力が必要な場合は、床を思いっきり踏みつけて摩擦力を上げる必要がある。
時々1人か2人が高空層までジャンプする。こいつらにパスが通らないようこっちもジャンプして妨害する。浅井がマークしていたやつがジャンプ、浅井もジャンプするがホイッスルが鳴る。ファウルか。プッシングのファウルを取られた。パスを妨害しようとジャンプしたが、相手の軌道が思ったより垂直寄りだったので、斜めに上昇していた浅井が体当たりすることになった。ノーチャージエリアの外側だ。
相手スローインが高空層にいたプレイヤーに渡り、シュートを決められる。そう簡単には点差は詰められないようだ。
それからしばらく一進一退が続いたが、立て続けに3本決められたところでこっちがタイムアウト。残り時間3分。
永江に代わりミカ・コルホネンが入る。彼が入ることで低空層での突破と浅井の高空層からのシュートが組み合わさり、反撃開始。
第3クォーター終了時には、88:98、10点差まで詰めることができた。一桁台にしたかったが、38得点できたことと相手の得点を29点に抑えられたことが良い点だ。




