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地球から一番遠い教室で  作者: 草川斜辺


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もうすぐ大会が始まる

いよいよ今週末の土曜、コペルニクス・カップの予選ラウンドが始まる。浅井は教室の席についてカレンダーアプリの予定を見ながら笑みを浮かべる。


予選ラウンドはその名の通り予選なので開会式のようなものはない。大会の開会式は本選のグループリーグが始まる前に市民体育館で行われる。何としても予選を突破し開会式に参加したい。


予選の会場は、市民体育館、ぼくらの高校の体育館、大学の体育館が使われる。予選の試合はすべて午後に行われるので、平日の試合でも午前中は授業に出てから試合に向かうことになる。最初の試合は土曜の15時開始、会場はぼくらの高校の体育館だ。本選に進めば授業のある時間帯に試合が行われることもあるので、公欠届を出す必要がある。


ぼくたちのチーム、セレニティ・ラビッツのこれまでの練習試合の成績は4勝3敗。あまりよくないように見えるが、3連敗してからの4連勝なのでチームの雰囲気はいい。今は3連敗していたころのチームとはまったくの別チームだ。これも監督とコーチのおかげだ。


後ろの席の藍崎華瑠奈(あいざきかるな)が来たようだ。


「おはよう」

椅子に横座りしながらあいさつする浅井。

「おはようございます」


「ついに始まるね。今週末」

「うん。相手チームのメンバーリストが公開されたから、過去の試合動画と併せて分析してる」

「そ、それはすごいね」

私も大会を楽しみしている、みたいなシンプルな返事を期待していたので浅井は予想外の反応にちょっと驚く。藍崎はチームのコーチだしこの発言は心強いのだが。

「最終戦であたるカリフォルニア・ムーンロケッツがグループでは一番強い。ここに勝つのは難しいかもしれないから、得失点差を考慮するとそれまでの2戦でどれだけ点差つけて勝つかが重要。そのためには...」


「みんなおはよう」

担任が教室に入ってきた。

「じゃあ、またあとで」


朝のやり取りもかなりの回数をこなしたしデートも何度かしている。ああいった想定外の反応があることは予想できたはずだ。彼女のことを理解するにはまだ時間がかかりそうだ。

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