解除それは全ての自分
サアランドは自分の事を大馬鹿と呼んでいた。
友を助けられず……1人の友は、声を無くしてまでも叫んだというのに。
自分は逃げるだけだった。
戦争からを身を引こうとしても、国軍をそれを許さなかった。
家族は、自分のやりたいようにやれと言うが……正直ダメだと思っていた。
迷惑をかけない、生きていて欲しい……それだけの想いで戦っていた。
「もう世界が終わるなら、自分のやりたいようにやる!」
そう言った、それが正しいかを決めるのは自分だと。
そこに正義じゃない、純粋な自分があるのだと。
そして全員の無線に話しかける……これを終わらせるための言葉を。
「お前ら! 少し手伝ってくれ!」
「遅いぞ! もう少し早く言え!」
「そうじゃ、こちとら訳も分からん相手をしてるんじゃぞ!」
「ほんと、どんくさいわね! さっさとやりなさよ!」
「貴方の事を待ってたんですよ」
「「ボッコボコだね(よ)!」」
この先の事なんて知らない、ただ……自分がやりきる為にやる、それだけの為に。
先に行ってる2人は攻撃を続けながら、手前は4人が抑えていた。
「カーネラル……俺に化けろ」
「はい」
カーネラルのドッペルゲンガーの解除は、完全一致それは……何もかも仕草から次の動作まで全てを一致させる。
限界はそういう意味だった。
次にサアランドは、カネルドと2人に声をかける。
「カネルド……カリヤとナリヤで奴の本体を引き出してくれ」
「了解……だけど、本体なんかあるの?」
「極僅かだが、あの中に何かがいる」
「あはは! 久しぶりの共闘だね」
「カネルド行こうよ!」
サアランドの解除能力……それは、全ての理を見る。
霧であっても、物体が存在すれば……理が通る、そして剣はそれを壊す。
断罪であって、公平に倒す剣は……全てに置いて有効だが、物体があるものだけ。
「ナリタ、ガーロンドそこの雑魚は任せた!」
「ひでぇ扱いだな」
「ちゃんと決めるんじゃぞ!」
行こう……全ての破滅に立ち向かうために。




