第46話「救出へ」
「《オリジンコード001:蒼雷閃》」
リリアの剣と俺の《アストレア》がぶつかる。
と、思った瞬間。
バキッ‼
ぶつかったときの衝撃を何も感じないほど、いとも簡単にリリアの剣を砕く。
「…んなっ、バカな⁉」
驚きが隠せない様子のリリアは、ただ茫然と砕かれた剣を見ながら立ち尽くしていた。
その間にアイリスを担いだ俺は、急いで階段を駆け下りる。
1階に着くと、セレナを見つけた。
「アレン君!」
「アイリスも無事だ。
俺は今からシヴァを探しに行く。
だから、先にアイリスを連れて地下シェルターに向かっててくれ。」
そう言い残した俺は、返事を聞かずに走り始めた。
既に敷地内は全て探している。
そのため、俺は敷地外に出るしかなかった。
おそらくシヴァは黒環結社に連れていかれたのだろう。
拠点に着く前に回収できなければ、数的不利でゲームオーバーだ。
「さて、どうやって追いかけるべきか…。」
ちなみに、ここから実家までは馬車で2日ほどかかるので、知人に頼むことはできない。
俺が頭を悩ませていると、街の少し奥の方で爆発が見えた。
とにかく、そこを目指して走り始めた。
走れば走るほど、呼吸が激しくなる。
だが、それ以上に爆発音が大きくなっていくのも分かった。
誰かが…戦ってる?
かなり近づいたが、煙がひどく何が起きているか全くわからない。
ただ一つわかることは、この戦いのレベルがとてつもなく高度だということだ。
爆発が続く中、煙の中から何かがこっちに飛んできた。
そのまま、地面に落ちていく。
――カラン。
拾ってみると、それが何なのかはすぐに分かった。
懐中時計。
それもクロードが使用していたものだ。
…つまり、
「この中でクロードと互角の人間が戦っている、ってことか。」
周りの建物はほとんど崩壊しており、街に住む人々は既に逃げたようだった。
依然として、爆発は止まらない。
「…どうするべきだ?」
そう呟くと、煙の反対側から逃げていく黒いローブの人たちを見つけた。
迷わず、追う。
だが、戦っているところを突っ込むわけにはいかず、回り込む必要があったのですぐには追いつけそうになかった。
――20分ほど経っただろうか。
街からはずれ、森へと彼らは入っていった。
そして、そのすぐ後ろまで追いついた俺も続いて、森に入る。
その森は、「魔境樹海」と呼ばれる森であり、危険度がB以上の魔物しか存在しないと言われる危険な区域だ。
「こんなところで何をしているんだ?」
すると、最前列の方で走っているローブの人がシヴァを担いでいるのが見えた。
思わず叫ぶ。
「シヴァ‼」
その直後、ローブを着ている人たちが全員俺の方を振り返る。
「やば。」
彼らは迷わず、《火球》の上位互換である《連火弾》を放つ。
ざっと見たところ、一人あたり《連火弾》は15発ほど。
それが、20人以上だから…。
「詰んだ。」
ドォォンッ‼
大きな爆発音が「魔境樹海」に鳴り響いた。




