第23話「転生者、バレる。」
「似合っているわよ。」
王立セレスティア魔導学園の制服を着た俺にアイリスが珍しく褒めてくれる。
「そっちもな。」
アイリスの制服姿、最高すぎる・・・。
今日は、王立セレスティア魔導学園の入学式。
この学校は寮での生活になるので、ここから6年間ヴァルドには会えない。
――1週間前
「半年以上よく頑張ったな。」
ヴァルドが少し寂しそうな表情で告げる。
こんな顔するのか・・・。
「俺が教えられることの大部分は教えた。
残りは、学校を卒業してからだ。」
アイリスが今にも泣きだしそうだ。
「ヴァルドさん、今まで本当にありがとうございました。
入学しても定期的に手紙を送りますね。」
実を言うと、俺もかなり寂しい。
だが、必ずまた会える。
6年後、再開するときまでにヴァルドより強くなって驚かしてあげたい。
そんなことを考えると、自然と寂しさが薄れていく。
そして、アイリスも涙を必死にこらえながら、
「次会うときは、私のほうが強くなっているんですから!
覚悟していてくださいね!」
と宣言していた。
同志がいた。
「そうか。じゃあ楽しみに待っておくとしよう。」
そうして、俺たちはヴァルドとしばらくの”さよなら”を終えた。
――現在
入学式を終えた俺たちは、クラス分けの張り出された紙を見に行った。
この学校は1クラス40人が3クラスで1学年が構成されている。
Aクラス、ない。
Bクラス、な・・・あった。
アイリスもBクラスか。
やはり、さすがルカというべきか。
自分の名前を探しているときに見たAクラスの名簿の中にルカの名前があった。
「当然のように合格してるんだな。」
独り言として呟いた。
その時、気づいた。
Bクラスの中に、数学・理科で入試1位、シヴァ=リグレットの名前があることに。
自分の教室に入ると、既に小さなグループがいくつかでき始めていた。
前世の俺はというと、途中までしっかり友達がいたのだが、勉強を本格的に始めたころから友を持つのを控えるようになった。
何かと遊びに誘われたり、課題の答えを写しに来るような人が多かったからだ。
今回こそは、しっかりと普通の学校生活を最後まで過ごしきることをひとり心の中で宣言しながら自分の席、窓側の一番前という先生の最も死角になりやすい席に座る。
すると、ある人物が教室に入ってくる。
思わず二度見した。
この世界にきてから、俺以外の黒髪を初めて見たからだ。
俺がじっくり見すぎたのかもしれない。
相手も俺が黒髪だということに気づいたのか、こちらにやってきた。
最初のインパクトってやっぱ大事だよな。
とはいえ、一発芸ができるようなポテンシャルもないしな。
変顔か?
いや、それはさすがに違う。
・・・違うよな?
そんな、どうでもいいことを考えていると、相手が俺の正面まで着いてしまった。
仕方がないか。
俺は覚悟を決め、大きな声で話し始めた。
「ショートコント! “隣の――」
「君、転生者でしょ?」
場が凍った。
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