歯形の指
アクセス、ブクマ、お星様、ありがとうございます!
リアクションもすごく嬉しいです!
「アルトにい!なんでそっちがわなの!」
わたしは、いまだ抱っこから離してくれない|裏切り者を睨む。
あなたはわたしの僕でしょう!
肉泥棒と一緒になってわたしを攻めるなんて筋違いなんだから!
「…っあ……えっと…」
なかなかはっきり返事をしない態度にさらに睨みつけるミアだが、アルトにとってはただただ見つめられているだけである。
「あ!またあかくなった〜!もう〜!」
ほっぺを膨らませてぷりぷり怒るミアに、可愛さのあまり感極まって無言で涙を流すアルト。
その光景はまるで恋人かのようだ。
僕は何を見させられているんだろう?胸の辺りがなんだかモヤモヤする。
そういえばこの間も胸が痛くなったな。侍医は病じゃないって言ってたけど…。
第三王子は、気づかない。
これが嫉妬だということを。
いてもたってもいられず、僕は幼女の肩をぽんぽんっと叩くと、揺れたほっぺを指で突いた。
「ぽひゅ〜」
振り向き際に可愛い音がして、わたしのほっぺは潰されていた。
「あぅう!」
ほっぺに指が刺さっていて上手く話せない。
痛くはない。痛くはないけど、この可愛いほっぺに無断で触るとはなにやつ!
怒りマックスに達したわたしは、その無礼な指を鷲掴み、大きく口を開けた。
「ガブっ!」
「あいたっ!」
痛がる肉泥棒に向かって、あっかんべーをする。
ざまあみろ!相手が王子だろうと関係ないんだから!
ミアが齧ったその指には、とうぶん消えないだろう小さな歯形がついた。
可愛いほっぺを許可もなしに突いた罪は、それほどに重いのだ。
「羨ましい、私にも」とアルトが呟くが、良いか悪いかその声は第三王子の笑い声にかき消され、ミアの耳には届かない。
「齧られた!あははは!あははははっ!」
お腹を抱え、狂ったように爆笑する第三王子。
なんで笑ってるの?なにか笑えるところあった?
もしかして、齧られて喜んでる?そうだったなら…変態じゃん!!
キモいと蔑むように見下ろしていると、変態肉泥棒が苦しそうに口を開いた。
「はぁ…はぁ……ミアは…相変わらず…だね!あははっ!」
相変わらずってなに。まるで他に知っているかのようでキモい。
だいたい変態王子なんて知らないし、知りたくもないしキモい。
あーキモいキモいと身震いしていると、ようやく笑い終えたのか変態肉泥棒が目元を拭きながら、覗きこんできた。
「あー面白かったっ!まだ分からないかい?僕はギル兄だよ?」
「…へ?…ギルにい??」
なんだって?
いまいち理解ができず、ぐりぐりと両のこめかみをもみ、頭の中を整理する。
肉泥棒で変態の第三王子の名前はなんだっけ。
あ…!ギルバードだ!!
「で、で、で、でもかみが!」
「髪色の問題?あれは魔法で色をーー」
それから色々聞いて納得した。
この変態肉泥棒の王子は間違いなくギル兄だ。
ようやく肉泥棒の第三王子がギル兄だと発覚しました〜!長かった!笑
「面白かった!」「続きが気になる!」「続き早く!」「タイトル回収まだ?」「ミアちゃんかわいいー!」などなど、思って頂けましたら、リアクションをいただけると幸いです。
今後、作品を作っていく上での糧になります!
どうぞよろしくお願いします!




