しもべの硬い胸板
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活力になります!!
改めて紹介すると、こちらアル兄は、ジン兄のお仕事で知り合って、ウーシーの串肉を奢ってくれた人。
女嫌いらしいけど、初対面のわたしに赤面したり、茹で上がったりして、わたしにゾッコンで、チョロいの。
属性は『風』で、ジン兄曰く、剣術を見たら男でも惚れるらしい。あぁ見えて、攻め?
お仕事は、ギル兄(商人の倅)の護衛をしているって言ってたけど、一介の護衛が、こんなところに来れるわけないよね。
それに「金髪は貴族様」って習ったから、アル兄は貴族様だね。
別に嘘つかれたことに怒ってなんかないよ。
貴族様はイロイロと複雑なんでしょ?
変わらずわたしの僕なんでしょ?
自分から抱き上げるなんて、随分と成長したねぇ。
涙がほろり……といきたいところだけど、ちょっと、下ろしてもらえる?
わたしは、アル兄の抱っこから逃れようと、目の前の胸元をぐいっと押した。
…え?あれ??
どれだけ力を込めても、ぴくりともしない。
今は、肉泥棒と戦わなきゃいけないの!今日はお肉を食べるの!はーなーしーて!!
わたしは、その胸板に力の限りパンチを放った。
っ…っ…痛ぁああいっ!!
拳から腕へじーんと走る痺れに、思わず涙が頬をつたう。
利き手の拳を抱えてなんとか悶えていると、なんだか頭上がうるさい。
「ーーーミアに何したんですか?!」
「何もしてないよ。僕が可愛いミアをいじめるわけないだろう?」
「ギル様にとっていじめてなくても、ミアにとっては違うんです!まだ3歳なんですよ!」
「…僕を信じないの?」
「信じる信じないではありません!ミアがこんなに泣いてるんですよ!」
…ん?
泣いている(ように見える)のは、アル兄の鋼鉄を叩いたら、硬すぎて、手が痺れて、悶えていたからなのだが?
、、、う、うん。
まぁ、そうゆうことにしといて。
とりあえず降ろして。
じいっと熱い視線を送ると、目が合ったので、営業スマイルをしておく。
「ーーっ!」
その頬が真っ赤になるまで3秒だった。
相変わらずだった。
「ふ、ふふふっ」
あー可笑しい!
つい笑みが溢れてしまう。
しかし、和むひと時の中で、それは、突然起きた。
「……アルト、ミアが何故ここにいるか、疑問に思わなかったかい?」
「…っ!ミアが何故って……外の護衛は…」
アルトは我に返り、周りを見渡す。
「不思議だろう?護衛はいつも通り配置している。何故なのかなぁ?」
王手だ、と言わんばかりに肉泥棒がほくそ笑む。
二対の双眼の先は、わたし。
やばいやばいやばい!
クロ!ビーちゃん!どこ!だれかヘルプミーー!!
まだミアは肉泥棒(第三王子)が、ギル兄と分かっていません。
ミアはアルトのことをアル兄と呼んでいます。
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