肉泥棒とご対面(1)
更新が遅くなりすみません。
あっという間に年が開けてしまいました…
本年もどうぞ宜しくお願いいたします!
は〜い、ミアだよ。
今、目の前に憎き肉泥棒がいるよ。
なんと、この間知り合ったギル様と同一人物だったよ。
あのときは、魔法で髪色と眼色を変えてたんだって。
ただのお金持ちの貴族だと思ってたのに、まさかの王子とか、驚き過ぎて目玉が飛び出るかと思ったよ。
でね、今、困ってるの。
ここまでどんな魔法を使ったのか、今すぐその魔法を見せてって。そしたら不法侵入の罪は問わないって。偉そう!肉泥棒のくせにすんごく偉そう!
ビーちゃんとクロは、わたしの相棒で、家族で、大事な存在。見せるわけないよね。
わたしから奪い取る気配を見せたりしたら、この場を消し炭にするからね。お尻ぺんぺんじゃ済まさないからね。
♢
時は、半刻ほど前に遡る。
ミアは、一メートル程に大きくなったクロに跨り、その首に腕を回してしがみついていた。
「ーーッ!?はやぃいい!とまってぇえええ!も…も…もげるぅうう!」
ぎゃあぎゃあと叫んでいるのに、ビーちゃんが音を消す魔法を同時に使ったようで、クロの爆走が続く。
顔を埋めようとするも、向かい風が拒むものだから、持っていかれそうになる首を必死にキープ!
普段は愛らしいぷにっぷにっのほっぺまでもが、風圧でブッルブッルと高速に震える始末だ。
さすがの美幼女でも、ぶっさいくな顔らしく、ビーちゃんがゲラゲラと笑っている声が聞こえる。
おかしいな…二匹とも、後で覚えてろよ?
ー…くっくっく…あ!気配みっけ〜!あの奥の部屋にいるみたい〜!
ーっっぶ!!
ー痛ぇ!!
ビーちゃんの声がしたと思ったら、突然急ブレーキがかかり、わたしはクロの後頭部に思いっきり鼻をぶつけた。
ゔー…痛いぃぃ…可愛い鼻がぺちゃんこになるぅ…
もう!急に止まらないでよね!!
痛む鼻を摩り顔を上げたら、まるで砦…いや檻?な豪邸が目の前に広がっていた。
厳しく訓練された軍団なのだろう。
等間隔で立つ警備兵達から物々しさが漂う。
空から見渡す限りでもよくわかるほどの警備体制だ。
だが、現在、一人と二匹が侵入中である。
わたしは、元の大きさに戻ったクロと並行して走り、ビーちゃんの後を追った。
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