過去の話 ー本編ー
昨日は安定の寝落ち。
さて、どこから話したものか………
楓との沈黙が苦しく感じるのは初めてだな。
「煉君、霞が部屋から出てこなくなって男性嫌いになった原因、ちゃんと聞かしてもらうからね。もう待てないよ。事情によっては煉君の事嫌いになるかもしれないよ。」
「………わかってる。………事の始まりは俺が中二の6月頃だ。」
その当時の俺は今みたいな無愛想じゃなくて、誰にでもある程度明るく話す奴だった。人の悪意には多少敏感だったため、人と距離が近くなることは霞と出会うまではなかったんだ。
その日俺は部活の新入生との顔合わせでいつも通りの愛想笑いと明るい振りをしていた。霞以外の新入生は俺がいい人に見えてたんだろうな。皆俺に話しかけてきていた。そんな中霞だけは必要最低限以外話しかけて来なかったし、悪意が一切見えなかった。
「ねぇ鮫嶋さん。困ってることとかない?なんかあったらどんなことでも話してね。力になれるかは分からないけど話はいくらでも聞くから。」
「はぁ、先輩って演技下手くそですよね。そんな演技に騙される馬鹿がかなりいるから気づかないのかもしれないですけど。」
「演技?なんのことかな。」
「その明るい振りといい人の振りですよ。先輩ってどうせ根暗ですよね。おまけにぼっちの引きこもり。違います?」
「よく気づいたな。まぁばれてると思ってたから人のいないタイミングで話しかけたんだけどな。これに気づいたのはお前で二人目で馬鹿がかなりいるから俺もどっかでボロが出てたか?」
「そうですね。先輩誰も見てない時にかなりキレてますよね。あれ見てる人はかなり恐いと思いますよ。それと………」
それからというもの二人で話すことが少しずつ増えてきた。勿論あまり人気の無いところで話していたのだが、それを何処からか見ていたらしい女子に、
「幽鬼君って最近後輩の女の子とよく話してるよね。もしかして付き合ってるの?」
なんて聞かれた。
「いや、部活の後輩だよ?どうかしたの?」
「嫌、付き合ってないならいんだよ。うん。」
「そう?……………メンドクサ(ボソッ)」
「幽鬼君なんかいった?」
「嫌、何もないよ。」
そのときはそれですんだんだが、暫くして霞が部活を休みがちになってきた。俺は嫌な予感がして楓のクラスを覗きに行ってしまった。これが間違いだったんだ。……いや、ある意味では正解だったかもしれない。
「こんにちは。鮫嶋さんいるかな。」
「鮫嶋さんならさっき二年の女の先輩と一緒に屋上の方に行きましたよ。」
「そう?ありがとう。」
俺は屋上に向かった。そして扉の前で少し聞き耳を立てた。
「あんたみたいな子がなんで煉君と一緒にいるの?」
「ただの部活の後輩だと毎日言ってますよね。」
「煉君は私のなの。あんたはこっちの豚がお似合いよ。ねぇ、豚太君?」
「ホ、ホントにこ、この子とほ、本番していんですか?ぼ、僕としてはすごくう、嬉しいけど………」
「構わないわよ?それとも契約を破る気かしら?」
「そ、そんなつもりはま、全くないよ。ただの確認だよ。グフフこんなに可愛いこと出来るなんて僕はついてるなぁ。」
「嫌!離して!服脱がさないで!嫌!ムグ!…………プハァ気持ち悪い!止めてぇ!痛い!痛い!」
…………これは不味い。助けないと。
「私の煉君をとった罰よ。これからは身の程をわきまえなさい。あ、最後まできちんとしてね。じゃないと私まで初めて奪われた意味がないもの。まぁ私はちゃんとゴム着けたけどね。中でもまぁ一回なら妊娠しないわよ。」
「おい。俺達もまぜろや。」
「構わないわよ。徹底的にやっちゃって。………何なら私も相手してあげるわよ。」
「そりゃぁいい。学年トップレベルの美人さんに相手してもらえるとはな。」
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」
「なんだこいつ壊れたのか?」
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。…………………………」
俺はなにをしている。こんなところでつったってるだけか。あいつを助けなくて良いのか。俺はあいつを助けれるのか?現状を何とかしてもその後は?あいつが悪いのか?そんなわけがないだろう。あいつは被害者だ。しかも知らないやつに無理矢理されるなんて最悪じゃないか。
「おい。何をしている。テメェラは誰に何をしてんだよ。」
「俺達はこいつがしていいってゆうからしてるんだ。きちんと合意の上だから問題ないぜ。」
「退け。………霞!聞こえるか!おい!返事しろ!」
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。……………先輩?」
「そうだ。先輩だ。お前の部活の先輩の幽鬼煉だ。大丈夫かなんて聞かないから服は着れるか?」
「大丈夫です。でも先輩がどうしてここに?」
「嫌な予感がしてお前のクラスに行ったら先輩と屋上に向かったって聞いてな。追いかけてきたんだが、少しどんな話をしてるのか聞き耳をたててたんだ。そしたらこんなことになっちまった。すまない。」
「いえ、先輩は悪くないですよ。」
「おいおい。何俺らを除け者にしてくれてんの?アァ?その女をおいていけよ。テメェはお呼びじゃねぇんだよ。」
「悪いがそれは出来ない。こいつは家に帰す。退け。邪魔だ。」
「そういわれてどく馬鹿がいるかよ。退いてほしいなら実力で退かしてみろよ。」
実力か。
「良いだろう。……霞、少し離れてろ。危なそうなら直ぐに助ける。」
俺は幽鬼流倒術をくずを倒しきれるレベルで屑を倒しきる。
ホントこいつら弱いな。
「わりぃが全部聞いてたぜ。テメェラに許可を出したのはこっちのビッチだ。霞は許可を出してない。それとそこのデブ!ワレはいっぺん死ね。それからこの糞アマ。誰がお前のだって?少し優しくしてやったら調子乗りやがってよ。ワレマジでいっぺん殺したろか?オドレふざけとんちゃうぞ。」
「幽鬼君ってそんなキャラじゃないよね。演技しないでいんだよ?本当の貴方は優しい人なんだから。」
「は?ワレは馬鹿か?いつものが演技に決まっとるやろが。じやなかったら皆に優しくなんて出来るわけあらへんやろ。」
こいつらの証拠は既に録音済み。後は証拠を警察に提出するだけだ。
「霞、帰ろう。自宅に送るぞ。」
「はい。お願いします。」
俺は霞を自宅に送り届けた。勿論付けられてないか確認もして。そのあと警察に行き、証拠の録音と写真撮影した端末を警察に預けて一度霞の様子を確認するために霞の家に向かった。
「イヤー!!」
家に着いた途端霞の悲鳴が聞こえてきた。慌てて霞の部屋に向かう。
「さっきはちゃんと出来なかったからな。仕切り直しだ。おい、ちゃんと押さえてろ。」
「テメェラ!何してやがる!」
「なんでここにいんだよ。おい!先にあいつを抑えろ!」
「テメェラァ!!!!しにさらせェ!!!!」
俺は霞を無理矢理犯そうとした奴らを全力で叩き潰した。血は出してないから大丈夫だろ。内臓はもう使い物にはならないが。
そして、そのあと俺はそこに倒れている奴らをそのまま外に放り出した。勿論服はその回りに放置して。
だが、霞はそれで完全に駄目になってしまった。
その日から家を出なくなった上に男性嫌いが発症してしまった。
「これが俺の知っている全てだ。あのとき俺が直ぐに止めにいっていれば霞はあんなことにはならなかった。………本当に済まない。」
「煉君…。どうして煉君が悪くなるの?悪いのは霞をあんなことにした奴らだよ?だから煉君は悪くないんだよ。……もう泣かないで。」
そこで初めて俺は泣いていることに気が付いた。やっぱり俺は霞を守れなかったことを悔いているようだ。
「先輩。先輩は悪くないですよ。今だから言いますけど、私先輩と喋ってるときが学校で一番楽しい時間でした。演技しなくていいし、先輩が下心持って接して来るわけでもないですから。今思うと先輩に恋してたのかもしれないですね。まぁ蘭君がいたから立ち直れたので蘭君じゃなきゃ駄目ですけどね。」
「………霞。」
「煉君はあげないよ。」
「あはは。取るつもりはないよ。お姉ちゃん。もうちょっとでメンテ終わりますよ。早くゲームしましょ。」
「そうだな。」
「うふふ。そうだね。」
<先輩あのときは私を助けてくれてありがとうございました。それと蘭君を紹介してくれて。それでも私の初恋は先輩ですよ。好きでしたよ。先輩。>
このために先輩呼びにしてました。もしかしたら霞と楓の一人称が分かりにくいので変えるかもしれません。




