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厨二で何が悪い! ~前世の記憶が最強すぎて他の召喚者たちがまるで相手にならない。Eランク勇者の俺が世界を救ってみせる~  作者: その辺の双剣使い
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6.特殊なケース



 これ以上の恥を晒したくなかった僕は、慌ててステータス表示を閉じる。

 お互いの能力値について盛り上がっていた天近グループの連中も、騒ぎを聞きつけてそんな僕のもとにやってきた。

 表示を見たわけではないだろうが、何となく状況を察した清川さんが僕に対して声をかける。


「涼風くん、あまり良い結果ではなかったみたいね。でも、この先レベルがどんどん上がっていけば、きっと皆にも追い付けるようになると思うから一緒に頑張ろう!」


 そう慰めの言葉をかけてはくれたものの、清川さんの表情は何処となく安心感が滲み出ていた。

 表情から察するに、やはり上から目線である事には間違いないのだろう。

 因みに彼女の天職は剣豪であり、使徒ランクもSという事で完全に勝ち組である。


「清川~! こいつのステータス見たらマジ受けるって。なぁ涼風! もう一度ステータス画面を開いて、まだ見てない奴らにも見せてやれよ!」


 川口の奴が面白がってそう言うも、その発言に対して天近が苦言を呈する。


「そんな晒し者にするような事をして、いったい何が楽しいんだ! 本人だって落ち込んでるみたいだし、もうやめてやれよ!」


 天近に言われた事が、よほど癪に触ったのか。川口は「チッ」と舌打ちをして彼を睨み付ける。しかし、川口の奴は、それ以上何かを言い返す事はしなかった。

 天近の言葉が、弱者を思っての事でないのは確かだが。僕としては、これ以上その件に関してつつかれずに済むのであれば理由なんて何でもよかった。



 全員の能力測定も終わり、僕たちはこれからお世話になる宮殿敷地内のオリエンテーションをおこなうため揃って移動を開始する。

 宮殿の廊下を移動している最中、クラスメイト達の最後尾を歩いていた僕の頭の中に突然、聞き覚えのある女の子の声が響いてきた。


『ぷぷ~っ! ある程度の予想はしてたけど、まさかここまで悲惨なステータスになっちゃうなんてね』


 その声が、アムの発したものである事は容易に察しがつくが。それにしたって、いきなりとんでもなく失礼な言いようだ。

 心の中で、自分の魂と融合した天使と会話する事ができるのだろうか。そんな疑問を感じつつも、僕は試しに心の中で言葉を念じてみた。


『アムなのか? 他の連中も、こんな感じで会話ができるのか?』

『他の子たちは、こんなにはっきりとした会話にはならないと思うわよ』

『俺だけ特別?』

『特別って言うか、融合の度合いが浅すぎるのよね。まぁ、そのせいで、ステータスの数値も悲惨な事になっちゃったわけなんだけど。てか、なんだか急にずいぶんと偉そうな口調になってない?』


 なるほど。融合の度合いが浅かったせいで、ステータスの数値が低くなってしまったという事か。て事は、他の連中が高い能力を手に入れたといっても、所詮は借り物の力だっていう話だな。


『そそ! 召喚者の能力は、担当する天使の実力と、魂の親和性によるのよ』


 なんてこった。会話しようとしなくても、心の声までだだ漏れって事か。これじゃ迂闊に、変な事とか考えたりもできないじゃないか。


『まぁ、そういう事だから諦めて! 私のせいじゃないから恨んだりしないでね』

『わかったから、一々心の声に反応するのはやめてくれないか? こちらから問いかけたときにだけ反応してくれると助かるんたが』


 さすがに天使に対して、明け透けにものを言いすぎてしまっただろうか。

 多少の不安を感じつつも、何でもかんでも一々反応されるのはウザい、と感じた僕は心の声でアムに対してそう頼んでみる。

 そんな僕の願いに対する彼女の答えは、意外にもあっさりとしたものだった。


『わかったわ。それじゃ、何か訊きたい事があったら質問してちょうだい。基本的には黙っておく事にするわね』


 簡単に引かれてしまうと、それはそれで淋しいものである。

 スキルの事についても訊ねたかったけど、一旦話を切られるような形になってしまうと、このあとの質問がしにくい。


 移動中しばらく沈黙が続いていたが。そんな考えも当然のごとく聞いていたのだろう。僕の頭の中に再びアムの声が響いてきた。

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