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厨二で何が悪い! ~前世の記憶が最強すぎて他の召喚者たちがまるで相手にならない。Eランク勇者の俺が世界を救ってみせる~  作者: その辺の双剣使い
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35.意外な人物からの誘い②



 戸田と雑談をしていた川口が、彼を伴いニヤニヤしながらこちらに向かってくる。普段もう一人、パシリのように扱われている奴がいるが、その彼は珍しく陰キャグループの方に交じっていた。

 執念深いタイプの川口が近づいてきた事で、僕は緊張感を覚える。先程は恨んでいない感じにも見えたが、やはりまだあの事を根に持っているのだろうか。

 しかし、目の前に迫ってきた川口が、僕に対して発した言葉は至って普通のものだった。


「よう、涼風。久しぶりだな。エリスちゃんとは、よろしくやってるのか?」

「やぁ、川口くん。この間は、お互い全力で戦ったね。エリス教官とは、それなりに上手くやってるよ」


 こういう相手に対し意味のある事かはわからないが、僕は一応お互いの健闘を称えてみせると、それ以上の言葉は控えた。変に余計な事を言えば、どう言葉を選んでも嫌味と受け取られるのは確実だ。

 何でエリスの事が出てくるのかは意味不明だが、取りあえずその事に関しても当たり障りのない感じで答えた。

 川口は、一瞬だけ表情を歪ませたように見えたが、その後すぐに苦笑いしながら思わぬことを提案してくる。


「そうか。そんで一つ提案なんだけどさー。ちょうど三組とも五人ずつになってるみたいだし。俺たちと、お前ら三人で一緒のパーティーを組まねーか?」


 意外な人物から思いもよらない事を言われ、僕はかなり困惑する。

 まず第一に、パーティーは召喚者同士で勝手に決めても良いものなのだろうか。いつもパシリみたいに扱ってる草加(クサカ)とは今回組むつもりはないのか。

 因みに草加も、戸田と同様キラキラネーム気味な奴で下の名前は閃光(キラ)である。先走りすぎる性格が災いして、川口たちからは下に見られてしまっているようだ。

 不良っぽい事に憧れているだけといった感じで、二人に比べるとそこまで悪い奴でもない。


 困惑する僕の様子を察してくれたのだろう。本庄さんが透かさず会話に入ってくる。彼女の話によって、第一の疑問についてはすぐに解かれる事となった。


「そう言えば、さっきその話はしてなかったよな。エリスさんから聞いてると思ってたけど、ひょっとして知らなかったのか? パーティー選別は召喚者の意思に委ねるって話みたいで、皇帝はそれを承認するだけらしいな。抽選とか、そういうのは一切しないみたいだぞ」


 本庄さんの説明に対し、日高さんが補足する。


「あくまでも噂だけどね。清川さんも、どういう選別のしかたをするか分からないって言っていたでしょ? でも、建前上は私たちの方が偉いって事になってるわけだから、こっちの意見はかなり通るんじゃないかって話みたいだよ」


 なるほど。あくまでも、憶測が先走っているというだけの話か。とはいえ、確かに的を射た話ではある。

 天近グループは、清川さんを入れて常に5人組だ。そうなると、必然的に僕は最初から関係ないようにも思えるが。彼女の本音としては、天近たちと一緒に組みたくないという事なのだろうか。


 それにも増して気になるのは、やはり川口の考えである。

 まさかとは思うが、草加の代わりに僕をパシリ扱いしようとしている訳じゃないよな? いや、普通にそれはないだろう。御しやすい相手ならともかく、能力的に未知数であり遺恨まである相手と組みたがる理由がわからない。

 しかしながら、陰キャグループでも草加を入れて五人で塊を作っているところを見ると、必然的に川口と戸田の二人はあぶれる形となっていた。


 川口の奴なら、強引にでも真っ先に自分のグループを作っていそうなものだが。今回はその工作に、失敗してしまったという事なのだろうか。

 だからといって、よりにもよって僕をターゲットにしてくるとは……流石にこれは予想外の展開だ。


「草加くんとは今回、組まないのかな?」


 僕は、なるべく怒らせないように、かつストレートにそう訊ねる。ここは慎重に探りをいれたところで、あまり意味をなさないところだ。

 川口の奴が、本音を話すとはとても思えなかったが。意外にもそのあと彼は、僕を誘った理由について雄弁に語りはじめた。

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