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厨二で何が悪い! ~前世の記憶が最強すぎて他の召喚者たちがまるで相手にならない。Eランク勇者の俺が世界を救ってみせる~  作者: その辺の双剣使い
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27.憂鬱な発表会②



 宮殿に向かう馬車の中で、エリスは僕に対し膨れっ面を向けていた。

 流石に御者に会話を聞かれるのはまずい。と思っているのか言葉こそ発しなかったが、朝食後の件がまだ尾を引いているのは確実だ。


 こんな時、女性の扱い方に慣れている奴ならどうするのだろう。

 気まずい空気が漂うなか、僕はあれこれと彼女の機嫌を直す方法について思考を巡らす。

 優しく愛の言葉を囁くくらいすれば良いのだろうが、生憎そんな言葉の引き出しなど持ってはいない。それに、二人の関係を噂されるような言動を自らしてしまう程、僕は自分がそこまで馬鹿だとも思わない。


 如何することもできずにいる僕に対し、エリスは膨れっ面のまま肩を寄せてくる。

 彼女があの程度の事で怒りだした理由は、なんとなくわかっていた。

 異世界人という事もあり、ただ興味を示しているだけなのかもしれないが。何故か僕はメイド達から、この十日間やたらと声をかけられまくっていた。しかも、明らかに業務上の話し以外の事でもだ。

 僕は、彼女たちに対し適当にあしらっているつもりだったが。そんな様子を見ていたエリスの怒りは、今朝の一件で爆発してしまったのだろう。


「みんな異世界の事について、どうしても興味が湧いてしまうみたいだね」


 なるべく当たり障りのないように、そう言って誤魔化す。本当はもう少し気の利いた言葉をかけるべきなのだろうが、御者に僕たちの関係を勘ぐられてしまっては元も子もない。

 当然そんな事を言ったところで、機嫌が直るはずもなく。エリスは、不機嫌そうな表情のまま僕の肩に頭を乗せてきた。



 宮殿に到着し馬車小屋の前で降りると、待ち構えていた担当の役人が僕たちの前に進み出てくる。

 少し余裕をもって出発したはずだが。彼の話では、既に国の重鎮たちが会場に集まってきているらしい。

 どうせ皇帝は時間どおりに来るだろうし、そんなに慌てる必要もないと思うが。担当の役人は、妙に僕たちを急かすような態度だった。


 役人の案内で発表会の会場に着くと、宮殿の大広間にはクラスメイト達が既に勢揃いしていた。

 国の官僚など偉い立場の人間も殆んど会場入りしており、僕たちは少しだけ冷たい視線に晒されているような感じだった。


「遅いぞ涼風。このまま今日は来ないんじゃないかって、ひやひやしたぞ」


 エリスから一旦離れ、クラスの集団に混じった僕に天近がそう声をかける。

 時間内に到着しているのだから、そんな風に言われる筋合いはないとは思いつつも、僕は皆に対し苦笑いしながら、一応「遅れてごめん」と短く謝罪した。

 しかし、僕が予想したとおり、時間近くなっても皇帝がやってくる様子はまるでない。

 早めに集合しようと声をかけたのは、恐らく天近グループの連中だったのだろうが。川口と、仲の良い数人の男子たちは、待たされている事に対しあからさまに不機嫌そうな態度を取っていた。


 しばらくして、数人の閣僚を伴った皇帝がようやく会場に現れる。

 どうでもいい皇帝の挨拶を聞き流した後、すぐに召喚者たちのステータス確認がおこなわれる運びとなった。


 自分のステータスに、よほど自身があるのだろう。初回では率先して確認に臨んだ天近だったが、今回は他のクラスメイト達に先を譲った。

 次々と発表がおこなわれていく中、戦闘職の連中は今のところ最低の者でも天啓レベルを5まで上げていた。天近に次いで自信ありげだった川口は、天啓レベルを7まで上げている。


名前 川口(カワグチ) 興記(コウキ)  年齢 17歳

天職 狂戦士

使徒ランクA

天啓レベル7


腕力 182

耐久 165

敏捷 181

体力 181

光力 130

光力操作 26


アクティブスキル

剛力レベル2 憤怒レベル2


パッシブスキル

光力変換120%



 基本能力値だけなら圧倒的にも思われるが、川口のステータスを覗き込んだ天近の表情からは笑みが溢れていた。

 その様子から察するに、自身の勝ちを確認したという事なのだろう。まだ僕の発表が終わっていないにも拘わらず、天近はまるでその存在が最初から無かったかの如く、満を持した感じで皇帝たちの前に進み出た。


名前 天近(アマチカ) 大地(ダイチ)  年齢 17歳

天職 剣聖

使徒ランクSS

天啓レベル7


腕力 238

敏捷 238

耐久 228

体力 243

光力 220

光力操作 110


アクティブスキル

光爆覇レベル2 神の息吹きレベル1 舞空レベル1

防御結界レベル2 空間結界レベル1


パッシブスキル

全状態異常耐性レベル2 全属性耐性レベル2

光力変換100%



 よりにもよって、また最後かよ。

 みんなの凄い能力値を見せつけられた後で、再び最弱のステータスを晒す悲惨さは言うまでもない。

 このまま存在自体を忘れてしまってくれ! そう思う僕だったが、そんな願いも虚しく。皇帝によって、僕に対するステータス開示を催促する声はかけられた。

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