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厨二で何が悪い! ~前世の記憶が最強すぎて他の召喚者たちがまるで相手にならない。Eランク勇者の俺が世界を救ってみせる~  作者: その辺の双剣使い
3─2

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127.消し飛ばしてしまえば問題ない



 勝利を確信した相手に対し、現実を突きつけてやったわけだが。逆にそんな風に言われてしまうとは、我ながらけっこう恥ずかしい。

 アイシャがいる状況で格好をつけた手前、余計に腹立たしく感じてしまう。

 とはいえ、形勢が逆転したというわけでもない。相手にとって、絶望的な状況である事に変わりはないのだ。


 ムカついた俺は、再び武装モードとなった左腕を魔物の少年に対して構える。少年はちょうど口を開こうとしていたようだが、それを待たずして容赦なく両肩を吹き飛ばしてやった。


 肩から下を吹き飛ばされ、叫ぶ魔物少年のグレゴリー。


「ぎゃあっ! おま……お前、ふざけんじゃねーぞ!」

「さっきまでの余裕はどうした? どうやらとんでもない再生力を持っているようだが、全身を跡形もなく消し飛ばしたとしてもちゃんと再生できるのか、今すぐここで試してやってもいいんだぜ?」


 俺の鬼気迫る様子に、グレゴリーの顔面は急に青ざめはじめる。別に試してみれば良いだけの話なのだが。そうするまでもなく、奴の表情からは明らかに不味いといった様子が窺えた。

 特に俺が命じなくとも、アイシャは自然と両腕を失った少年の脇に回り込む。


「ままっ、待て! 話がしたいんだろ? 訊きたいこと何でも話すから、この場は見逃してくれよ!」


 先程の言葉を脅しと受け取ったのか、グレゴリーは完全に降伏する姿勢をみせる。


 アフカルの情報について、確かにもう少し訊きたいところではあるが。こんな危険な奴を、野放しにしておくわけにもいかない。かといって、聞き出すだけ聞き出しておいて約束を破るほど俺も外道ではない。


「お前みたいな奴が、他にも沢山いるのか?」

「いや、沢山っていう程はまだいないけど、だんだんと増えてきてはいるよ……」


 それだけ聞ければ十分だ。別に助けるなんて約束したつもりもないし、この程度の事なら質問をしたうちには入らないだろう。それに、こんなに早く目的の男に近づくような情報を得たとしても、ゆっくりいこうと決めた旅としては面白みがない。


 俺は、既に筋組織の大半を再生させていた少年の両腕を再びぶっ飛ばす。


「ぎゃーっ! しっ、質問にちゃんと答えたろ? 約束と違うじゃないかよ!」

「見逃すなんて約束した覚えはない。他にも訊きたい事は山ほど有るが。もういい、これで仕舞いだ!」


 俺はそう言うと、まず少年の頭を吹き飛ばす。頭部を失った少年の身体は小刻みに痙攣するも、続けて弾丸を容赦なく全身に打ち込みまくった。

 流れ弾によって、後方の建物ごとかなりの破壊がもたらされている。

 気づけばグレゴリーと名乗った少年は、跡形もなく消し飛んでしまっていた。


「敵に対して、全く容赦がないところがまた痺れるにゃね」


 そんなことを言うアイシャだったが、少しやり過ぎてしまったようである。破壊力が凄まじいのは良いが、使う場所を選ばなければならないのも考えものだ。

 グレゴリーの魔力は欠片も感じられなくなっており、不死身に近い相手は完全に消滅したことを示していた。


「何処かに、弱点みたいな場所があったのかもしれないけどな。これだけ完全に消し飛ばしてしまえば、そんなもんも関係ないだろ」


 俺はそう返事しながら、最初に吹き飛ばした片方の腕を拾いにいく。アイシャも、ゆっくりと俺の後を付いてきた。

 落ちていた腕は、都合の良いことに蜘蛛の脚のような形に見た目を変えている。少なくとも、人の腕には見えない状態だ。


「人間の腕のままだったら、ただの殺人気になるところだったけどな。死んだら魔物の状態に変わる仕様だったのはラッキーだったぜ」

「確かにそうにゃね。これで討伐の報酬もゲットできるにゃ!」


 蜘蛛の脚はまだ、僅かな動きをみせている。確かにものすごい再生力だ。

 とはいえ、先程まで感じていた強大な魔力は、この残骸から一切発してはいない。動いているだけで、流石にここから失った部分を再生するような事はないようだ。


「ヴィラの奴はまだ起きてるかな」


 俺はそう言いながら、僅かに動き続ける蜘蛛の脚をサイドバッグに収納する。


「確かに、アフカルの眷属について話を聞くにゃら、ヴィラに訊ねれば良いにゃからね。そこまでちゃんと考えての行動だったにゃんて、やっぱりカケルは凄いにゃよ」


 そんなに凄い事だとも思えないが、持ち上げてもらえるのはそれなりに嬉しいものである。


「まあな……目的も果たした事だし、もう帰るぞ」


 心地よい疲労感を覚えながら、俺は宿に向かって歩きだす。

 慌てた様子で後を追ってきたアイシャは、ごく自然な感じで俺の腕に絡み付いてきた。

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