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厨二で何が悪い! ~前世の記憶が最強すぎて他の召喚者たちがまるで相手にならない。Eランク勇者の俺が世界を救ってみせる~  作者: その辺の双剣使い
3─2

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123.初仕事



 最初の中継地となる町は、リリーザという名の町だった。

 わりと大きな町ということもあり、ここにも冒険者ギルドの支部があるようだ。

 先に宿を取った俺たちは、特に用事はないものの暇潰しがてらそのギルド支部に来ていた。

 ベラドーナに向かうために必要な馬は、この町を出るときに購入する予定だ。


 ギルドの建物内は、帝都の本部並みに大勢の冒険者たちで溢れかえっていた。

 わりと大きな町だとはいえ、普段からこんなに多くの冒険者たちで賑わっているのだろうか。

 そんな俺の疑問は、依頼の掲示板を見てすぐに明らかとなった。


 行方不明者の捜索依頼。これだけで掲示板は殆んど埋め尽くされている。それ以外の物で目を引いたのが、夜な夜な街を徘徊するという謎の魔物の調査依頼だった。

 調査依頼の方は複数のパーティーが対象となっており、わりと報酬が高額で参加制限もないようだ。そのため、ここに居る冒険者たちの多くは、こちらの依頼が目当てで集まったようである。

 達成条件は複数設定されており、情報提供だけでも物によっては報酬が出るようだ。

 当然、討伐した証拠を持っていくのが最も高額だが。例え倒す事ができなくても、エンカウントしてその詳細情報を持ち帰るだけでもかなりの金額設定だった。


「なぁミコト。この依頼、受けてみても良いか?」


 せっかく冒険者となったのだから、道中一つくらいは依頼を受けてみたい。そう思い、俺は駄目元でミコトに対し訊ねた。


「明日には町を出るんだよ?」

「夜にしか出ない魔物なんだろ? だったら、一晩あれば十分だ」


 強く否定もしなかったし、時間だけを問題にしていたので、俺は一人でもやる覚悟でそう言ってみせた。


「まぁ、せっかく冒険者になったんだし、早速仕事をしてみたいって気持ちについては分からないでもないよ。ボクはパスするけど、カケルの好きにしたら良いさ」


 予定を変えるつもりがないのが分かったためか、ミコトはあっさりと了承する。付き合ってくれないのは少し淋しいが、依頼を受けること自体を否定されなかっただけ良しとしよう。

 ミコトの事だから「冒険者登録をするのは了承したけど、冒険者としての活動までしていいなんて言ってないよ」なんてことを言いそうだったが。少なくとも、こちらの言いようによっては了承してもらえる、ということだけはわかった。


「あたいは、カケルに付いていくにゃ」

「わたくしは、父と連絡を取りたいので遠慮いたしますわ。それに、わたくしがSランク冒険者だとわかると、ギルド内が騒ぎになってしまいますからね」

「わたしも今回はパスするわ~」


 別に一人でも構わなかったが、アイシャだけは付き合ってくれるようだ。

 ヴィラは普段、精査したうえで依頼を受けているのだろうか。彼女のランクに見合った仕事なんて、そうそう有りはしないと思うんだが。

 アムについては、ただ面倒に感じているだけだというのがその表情から窺えた。


 行動する人間も決まり、俺は最寄りの窓口に向かい受付嬢に声をかける。

 全員のランクを上げるために、一応パーティーで受諾するという形をとった。



 夕食を終えたあと、俺とアイシャの二人は夜の街を巡回していた。

 他にも、数多くの冒険者パーティーが見回りをしている。逆に警戒して、これでは魔物も現れないのではなかというほどの数だ。


 アイシャと共に静まり返る住宅街を歩いていた俺は、道の真ん中で立ち止まり気配感知の能力を街全体に広げた。


 何万という数の弱い気配。これは寝静まる住人たちのもの。三百ほどの動き回る気配は、件の魔物を探し回る冒険者。他には俺たちが泊まる宿に一つ、比較的大きな力を感じる。恐らくこれはヴィラのものだな。

 相変わらずミコトとアムの二人は、人としての気配以上のものを感じない。

 すぐ隣に強い力を感じるが、アイシャは既に戦闘モードに入っているということか。


「もう少し範囲を広げてみるか……」


 気配感知の能力を使えば、すぐに見つけられると思っていたが。想像以上に難航するようだ。

 このままでは埒があかない。そう思った俺は家の玄関口にある階段に腰掛け、静かに瞑想をはじめた。

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