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寝て起きたら異世界  作者: 634
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『ねえ、貴方何処から来たの?』







…………あれ



僕……何してたんだっけ




誰……だっけ、この人……



僕を見て柔らかく微笑んで声を掛けて来た女の人……



……誰…だっけ




「識らない。分かんない」



『あら、そうなの?って事は迷子なのかしら?』



首を傾げながら僕に再度問い掛けて来る。それも識らない、分からない



迷子…なのかな。此処は見た事が無い景色ばかりだ



真っ白な世界じゃ無い、色の付いた世界



何かが髪を撫でる。前髪が揺れて擽ったくなる


揺れているのは僕の髪だけじゃ無かった。僕を見つめているその人の髪もふわりと浮いている


何だろう、これ




『どうしたの?そんなに不思議そうな顔して』



「…これ、何?」



『これ……?』



指差してみても僕が訊いたものが分からなかったみたい。自分の事を指差されていると思ったのか、少しだけ眉間に皺を寄せて…その人は少しだけ頬を膨らませた




『人の事を〝これ〟なんて言っちゃ駄目ですよ。私は〝エネミデア〟って名前が有るんですから!』



「違うよ、僕が訊きたかったのは…」



『おい、いつまで待たせる気だ』



不意に声がして…声の方に目を向けると、訝しげに僕を睨むように見据える男の人が立っていた



誰……だっけ、この人




『……誰だこいつは』



『うーん…迷子…?ぼうっと立ってるのが見えたから声を掛けたんですけど……』



『…お前はもう少し警戒しろ。こいつが俺達を追って来た奴等だったらどうする気だったんだ、今は満足に動ける身体じゃないだろう』



『大丈夫!その時は貴方が護ってくれるでしょう?』



『……………………万一を考えろ。俺の目の届かん所に居ては護れるものも護れん』



 

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