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2日目 11時から12時 幹部襲来(4)

 突然現れた矢を見た瞬間、すべてがスローモーションになったように感じた。憤怒の面のようなルセオンの顔が苦悶へと変わり、攻撃を加えた誰かを確認しようと背後を振り返る。


 殺れる。


 そんな確信めいた考えが舞い落ちてきた。

 ワイルドボアすら両断できなかった剣でも、首という急所であれば切り裂くことは容易だった。頸動脈は骨に守られているわけでもなければ分厚い筋肉に覆われているわけでもない。皮膚が鋼のように硬ければ話は別だが、皮膚にそれほどの強度はなさそうだった。


 気がついた時には踏み込み、剣を一閃していた。

 驚愕に目を見開きそのまま白目をむいたルセオン。

 もしかしたら胸を貫いた矢がすでに致命傷を与えていたのかもしれない。だが、俺の一撃が確かにルセオンの息の根を止めていた。


「がはっ」


 突然、体の中から灼熱のような何かが湧き上がってきた。レベルアップしたときのそれとは比較にならない熱量に思わず膝を落とす。

 身体の中で暴れまわる何かを抑え込もうと胸をかきむしるが、触ることもできない何かに対してできることは何もなかった。

 藻掻き苦しみのたうち回る俺を生き残っていた騎士たちが取り押さえてきた。

 声を掛けているようだが、意識の混濁し始めた脳が処理を拒絶する。

 徐々に声が遠のいていき、そして目の前が真っ白になった。

 

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