大将戦③
〈ジャスティス〉
(????????)
自分の体が宙に浮いている。自分の力ではそんなことは今までできなかった。
つまりこれは、相手の能力ということになる。
ジャスティスの体には、不可解な感覚があった。
能力を使われた時、体がまるで、上に引っ張られるかのように動いた。
〈ジャスティス〉
(対象の動きに作用するタイプか? というかマズいな?)
気が付けば、この町が一望できるほど、高い場所に来ていた。
さすがに度胸とフィジカルだけでは、この高所から落ちて生き延びることは不可能だろう。
一旦能力の考えを止め、再び力を籠める。
今度は、少し高度なことをやる。ジャスティスは集中した。
籠めた力を、後ろでぶんぶんしている透明な腕にそのまま移していく。
ジャスティスの予想は当たった。
突然空中で体が止まったと思ったら、急激に落下し始めた。
空気を切り裂いて、どんどん体が地面に近づいていく。
20メートル、19メートル、18メートル…
ジャスティスの後ろにあった透明な腕が、地面に向けて振りかぶられ始めた。
〈ジャスティス〉
「タイミング次第で死ぬな… 集中」
14メートル、13メートル、12メートル、11メートル…
ジャスティスは目をつぶり、空気に身を任せた。
7メートル、6メートル
5
4
3
2
1
ギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャ
その瞬間、地面は裂け、爆発するような轟音が響いた。
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〈ミーヤ〉
「うるさっっ!!」
前方向から、とてつもない音が響いた。
その直後、私たちが歩いてきたアスファルトの地面にも、揺れが伝わっていた。
ミーヤはその揺れでバランスを崩して、ずっこけた。
〈セレ〉
「この揺れは、何?」
一方セレナーデは、驚異的な体幹で姿勢を保ち、その場に立ち続けた。
…鋭い視線は、もう一人のほうに向けられていた。
〈マイ〉
「ん~、なんだろうね?」
彼女は、どこかよそよそしく、何かを隠しているようだった。
セレナーデが掴みかかろうとしたとき、目の前のコンクリートマンションが崩れた。
〈ミーヤ〉
「うわああああ!!!」
いまだ、地面から立ち上がれないミーヤが叫んでいた。
このままいけば、あのコンクリートマンションの下敷きになる。
セレナーデは一瞬、たった一瞬でもそちらに意識が向いてしまったのだ。
〈マイ〉
「そっちに行きな、助けないと死ぬよ」
〈セレ〉
「……あっ、そ」
舌打ちをしながら、セレナーデはミーヤのもとに向かった。




