大将戦①
〈シャル〉
「無理に突っ込んで、罠だったらどうしてたんです?」
…何故か、説教されている。
ジャスティスの無策な突撃によって、敵の一人はなんとかなった、のだが。
〈シャル〉
「もっと頭使って戦ってくださいよ」
何故か説教されている。
しかも、ジャスティスはしっかり正座して、メチャメチャ反省をしているので、背負われている僕も流石に困惑した。
何? この二人はどういう関係なの? 実はシャルのほうが偉かったりするの?
〈ジャスティス〉
「今日初対面のやつに、ここまで言われるのは、初めてだ。。」
え? 初対面?
頭の整理が追いつかない中、いつの間にか説教は終わり、再び僕らは歩き出した。
〈シャル〉
「ところで、これからどこに向かうんだ?」
〈ジャスティス〉
「ちょうどこの先の交差点に、Darkbulletの親分がいるらしい」
僕らを取り巻く空気が、一瞬にして冷めた。
〈ジャスティス〉
「相手はとてつもない手練れだ、これまでに警備は六十人ほど殺された」
厳しい戦いになるかもしれないからと、僕はジャスティスの背中から降ろされた。
降ろされたはずみで、この先の景色が見えた。
まるで、渋谷のスクランブル交差点のような、六方をビルに囲まれた広い空間と。
その真ん中にいる、人影を。
不意に、電話が鳴った。
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「好きです! 付き合ってください!」
ああ、あの時断っていれば、警備にビクつくこともなかったのに。
ああ、あの時断っていれば、何も知らないで生きて行けたのに。
ああ、あの時、あの子を止めていなければ、知りたいと思わなかったのに。
無関心でいられたのに。
気が付けば、後悔ができない場所まで来てしまった。
不安定な明日のために、何人も何人も殺してまで、この世を知りたかった。
少し前にデータの解析が終わり、俺が今まで受けていた教育の根幹が崩れた。
一般的に死神界では、過去のことを掘り下げるのは禁じられている。
その理由を、学生の頃は、政府の陰謀だと抜かしていた奴を、俺は見下していた。
こっち側に立ってしまって、気付いた。
(死神界は、同じ結末を廻っている)
正確には、およそ二千年周期で文明が滅んで、生まれてを繰り返して、成り立っている。
ずっと疑問だった。なぜこの世界の人々が、年齢を十倍に書かれるのか。
きっと、この真実に気付かせないための、工作なのだろう。
その真実に気付いた時には、一緒についてきた友の目に、光はなかった。
今、俺は、ここで終わろうとしている。
最後に、俺の故郷で、俺は、ジャスティスと相打ちになって死ぬ。
そう、運命は教えてくれた。
電話を掛ける。出てきたのはジャスティスだった。
〈クロダ〉
「速く出て来いよ、もう終わらせたいんだ」




