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死神界探訪記  作者: ミドリ
休憩時間〜Q.警備とは?〜正義を纏う男〜空想質量

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38/40

空想質量⑤

〈ジャスティス〉

「すまないが、席を外してほしい」


部屋には、重たい雰囲気が流れている。

シャルさんはコクリと頷き、扉を閉めた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ーーーつまり、私は足止め役ってわけ」


目の前には、大人びた女性が立っていた。

服の胸元が開いていて、地肌にタトゥーが掘り出されている。


〈ミーヤ〉

「私がやっていいかな?」


〈セレ〉

「何度も言ってるでしょ、切り口でバレるんだって」


〈???〉

「そうそう、傷の先端が二又になっちゃう」


〈ミーヤ〉

「………何で知ってんだろ~」


ミーヤの目つきが変わる、人に向けた目じゃない。

目の前にいるのが、生涯の仇であるかのようだった。


〈???〉

「だからね? あなたが来るしかないよ?」


女は、私に指を指す。


正直、この手のは苦手だ。

おそらくは、攻撃してから何かしらの能力で反撃が飛んでくるタイプ。

その証拠に、さっきの話している時、かなり隙だらけだった。


それに、彼女の目、()()が見えている気がする。

一歩だけ、距離を取った。


〈???〉

「早くしてよ、このまま時間がーーー」


風を切る音を纏って、ミーヤが駆け出していた。


〈セレ〉

「何してんの!?」


〈ミーヤ〉

「使わなきゃいいんでしょ!? 能力を!」


懐に入り込み、こぶしを思いっきり振る。空振る。

もう一度殴る。空振る。

不意にローキックを繰り出す。それも躱される。


〈ミーヤ〉

「クソ! でけぇ乳つけといて躱すんじゃねぇ!」


おお、そこまで言う?

普段あんなこと言わないんだけどな。


ん? ()()()


よーく考えてみると、確かに変だった。

普段、ミーヤは大人しい。少なくともさっきの言動はありえない。と思いたい。

そして、今の私の奥手に走る考え方もおかしい。


私は能力の都合上、絶対に上向きに考えて行動しなければならない。

そうでもしないと、相手に対して優位に立てない。


つまり、彼女の能力は…


…コレ、どうやって戦えばいいんだ?


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


〈ジャスティス〉

「まぁ、まずは君が人間ということについてだが」


先ほどのスピーチとは違う、鋭い目つきでこちらを見る。

あぁやっぱり気づくかぁ、怒られんのかな。


〈ジャスティス〉

「ま、いったん置いておくとして」


あ、結構重要なことなのに置いちゃったよ。


〈ジャスティス〉

「君の能力は、いわゆる禁忌の力だ」


〈ミドリ〉

「はい?」


君はまだ、この世界に来てから日が浅いと見える、説明してやろう。


死神にとっての能力、それはいわば不可侵、神の領域だ。

人間には、確認してきたがそういったものはない。


君のケースは、()()()()()()()()()()()()という部分に問題がある。


〈ミドリ〉

「…僕は、どうなるんですか?」


君がどうこうという話ではない。問題は施術をした側だ。

君が担ぎ込まれた病院の院長だが、すでに逮捕されている。


僕は安堵の息をついた。

牢屋の中は正直こりごり、無機質なコンクリートも飽きたし。


〈ジャスティス〉

「そろそろ本題に入ろう、君の能力は…」


そういればそんな話だったなこれ。



























「見えない質量を生み出す能力、名前を付けるなら、空想質量(フィクション)




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