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死神界探訪記  作者: ミドリ
フィルド・ノーズ市役所〜即撃〜NIGHT飛行と夢

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23/34

NIGHT飛行と夢③

彼女は分かってなかったらしい。


あの頃も、さっきも、殺そうと思えば殺せた。

私の斬撃は、速い。

気づいた瞬間に、相手の身体は崩れ去る。

さっきの攻撃全て、全力の15%程度だった。


その斬撃を出せない理由は二つ。

一つ目は、その斬撃は周りを巻き込むという事。


速すぎる速度によって、空気圧が一点に集中。

辺り5メートルはその斬撃の影響を少なからず受けるだろう。


今、屋内で戦っているのだ。

使えば、私自身にも危険が及ぶだろう。


そして二つ目。

私は前回、()()()()()使()()()()()()()()()彼女に負けた。


彼女の能力が分からない以上、使うのは危険だ。














だが、ここまで頭にきたのは久しぶりだ。

彼女は分かってなかったらしい。私は、気が短い。


反射的に、私はそれを使った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「痛ッッ!」


顔に痛みが走る。

嘘だ、僕は何もされていないはずだ。

思わず顔を触った、顔には切り傷が付いていた。


「まずい、逃げるよ!」


キャルロットが僕の手を引く。

手を引かれ、出口をくぐった時、僕は振り向いた。


…身体に大きな切り傷が付いていたセレちゃんと、

少し笑ってるように見えるミーヤさんがいた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


斬られた。

斬撃は体を貫通して、後ろの壁が壊れる音がした。

もう助からないだろう。


「あれぇ、これで終わり?」

「…」


私は、地面に座り込む。

これから、私は死ぬ。


「なんでだろうね」

「…」

「なんでこの前は負けたんだろうね、私は」

「…」

「じゃあさよなら、可愛い負け犬さん」


彼女は遠ざかっていく。

意識が薄れていく。

最後に思い出したのは、忌々しい、親の顔。



さてと、終わったなぁ〜

これで、301人目かぁ。

ミドリくんには悪いけど、仕方ないかなぁ〜


…どうやって逃げるかなぁ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ここなら安全だよ」


僕とキャルロットは、警備署前の、広場まで逃げた。


「ありがとうございます、シャルロットさん」

「…キャルでいいよ、大丈夫かい?」

「大丈夫です」


僕らは来た道を振り返る。

逃げていた最中、音はしなくなっていた。

戦いは、もう…


セレちゃんを助けに行かなきゃ

セレちゃんを助けに行かなきゃ

セレちゃんを助けに行かなきゃ


「セレちゃんを助けに行かなきゃ」


「…私は、止めないよ」

「!」

「でも、約束してくれるかい?」


「彼女は、私の獄友でね。

    できればでいいよ、殺さないでほしい」


「………分かったよ」

「…やっぱ付いてくよ、君、絶対殺すだろうし」


もう一度、僕たちは牢屋に向かった。








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