表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死神界探訪記  作者: ミドリ
フィルド・ノーズ市役所〜即撃〜NIGHT飛行と夢

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/34

NIGHT飛行と夢①

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


心が不規則に跳ねる。

私はこれから死ぬかもしれない。

目の前には、「三百人殺し(スリーハンドレッター)」の女性がいる。


思えば、私は何故ここにいるのだろう。

家を出て、自由を手に入れたと思っていた。

それでも、まだ私は環境に縛られたまま、動く事が出来ない。


彼女が一歩一歩近づいてくる。

…嫌だ、死にたくない。


まだ、私は、自由じゃない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー












さてと、今日は7月29日。

キャルロットさんによれば、三日後が決行日らしい。


僕が任された役割は、警備のクリアリングだった。

防犯カメラは、他の人がやるらしい。


あの取り調べの後、風呂を済ませて、後は寝るだけだ。

そして僕は、今日の分の手帳に何を書こうか悩んでいた。


「何してるのぉ〜?」


「手帳に何を書こうか悩んでるんです」

「ふ~ん、なんで手帳を書いてるの?」


意味なんて考えた事なかった。


ただ、そこに手帳があったからかもしれないし、

何か、大切な事があったかもしれないが、

理由を忘れた僕は、言葉を詰まらせた。


「大丈夫? ごめんね?」

「ああすいません、ちょっと理由忘れちゃって」

「へぇ~」


興味無さそうだな、この人。


「私は、そういう趣味ないんだよなぁ〜」

「そうなんですか?」

「忙しかったんだよねぇ、若い頃は」

「へぇ~」


興味無さそうだな、この子。


「若い頃何やってたんですか?」

「ずっと訓練だよ」

「訓練?」

「そ、能力発現の為の奴」

「どんな事するんですか?」


「いろんな方法でね、死にかけるの」

「…なんでそんな事を」

「定説なんだけどね、「死の淵」「才能」「心」」


「この三つが、能力発現の基礎になるらしいんだよ」

「らしい?」

「言ったでしょ定説って、不確かなの。」


「ま、アタシはすぐ終わってくれたんだけどねぇ〜」


ミーヤさんの目は笑っていなかった。


(発動条件が()()()()()()()()()()()

僕は、その話を思い出していた。




直後、サイレンが鳴り響いた。

「緊急事態発生! 緊急事態発生! 一般房囚人の脱走を確認!」

「直ちに捕縛せよ!!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


確実にあの時だ。

あの時、あの日に、私の潜在能力が生まれた。


無我夢中で暴れた末、最後に立っていたのは私だった。

三百人殺し(スリーハンドレッター)」の異名を持つ彼女は、地面に突っ伏して動かない。


いつの間にか降っていた雨に、私は茫然と立ち尽くした。


その後、彼女は連行された。

私は、彼女の捕縛成功をうけて、昇進となった。


あの日から、急速に、すべてが擦り切れて色あせていった。


だからだ

だから私は、病院に戻ってきたんだろう。


ただ退屈だったから、何かをしたくなったから。


私のもう一つの能力は、まだ分かっていない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


特別収容所を探す、ミドリはそこにいるはずだ。

さっき警備をだまし切れた、私には自信がある。


ここだ、見つけた。

私は、ドアを破り、中に入った。


「…セレちゃん?」


良かった、居たーーーーーーーー


切られた?

何処を?

何処から?

ミドリの隣にいるあの子は?

そうだ、あの子どこかで…!



「ちょっと!? 何してるんですか!」


「いや、君を狙ってるみたいだしぃ、とっさに出ちゃったぁ」

「それに、あの子、知り合いだし」


フィンが立ちあがった。

「二年ぶりかな、「三百人殺し(スリーハンドレッター)」!!」


「やめてよ、その名前古臭いんだから」


全ての牢の鉄格子が不自然に切れ、両者が対面する。


「斬撃、少し遅くなったんじゃない?」

「そっちこそ、平和ボケしてたっしょ?」


囚人が、彼女たちをすり抜け、外に逃げ出していく。

僕はというと、腰を抜かして動けなかった。


「おやおや、ずいぶん大変だね」


気づけば、キャルロットさんが近くにいた。


「大丈夫ですか!?」

「そっちこそだよ、立てるかい?」


僕は肩を貸してもらった。

直後、いきなり両者がこちらを向いた。


「ミドリくんはここにいてねぇ〜

            すーぐ終わらせるから」


「ミドリさん、そこで待っててください。

               すぐ片付けます」


「…モテモテだねぇ、君」

「…ありがとうございます?」




女の戦いが、始まった。











































評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ