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空色空想ネスト  作者: グレーミー
Chapter2「黒鳥」
29/52

非日常の一片

「はぁー」


なんか私、最近疲れてる気がする。

というより、いつも朝眠いしだるい感じがループしているような……

いつも通りになりかけている倦怠感。毎日活気あふれる元気少女への道は遠く、スタートはいつもしり籠りする。


朝なんて無くなれー!だと困りそうだけど、この時間帯はいつになっても慣れることが無い。自由な学生には無縁なのだ。

季節の影響も受けやすく、夏は湿度と熱風、冬もまたその逆でツライものがあるが、これはこれで区切りのようなものが付けれて切り替えができ…ないこともない。

あぁ、だめだ、何言ってんだろ。


パジャマのまま一階へいつも通りのことをする。


『──シティの今日の天気は……』

『……から中継です……さ~ん』


重い頭に聞こえてくる朝から元気な声が画面から届けられる。

テレビ……?

視線と注意がテレビを向きながらリビングに入ると、画面外から急な(なま)の声が後ろから聞こえる。


「おはよ…ルリ」

「んー?…あ!お、おはよ」


ここでようやく脳内のほとんどが覚醒、目覚まし代わりにはちょうど良かったが少し心臓に悪い。

相手はソラで、疑問交じりに私に朝の挨拶を交わす。数日は経ったものの、まだ慣れない。特に私が…。

ソラはコップを両手に持ち、仁王立ちしていた。相変わらずの不思議さんである。

と、まぁ……ここまでは良かった。うん。ここまでは、ね。割かしいつも通りで。




──ラスター学園周辺道中


あと、数分で目的地。

道中見かけるのは制服の割合がほとんどを占めるというところ。

私、笠南 瑠璃は立ち止まりました。

おかしいなー…目、覚めたはずなんだけど、なあははは……

朝のソラ特効薬は眠気と一緒に脳内持ち物リストまで吹き飛ばしてくれたのだろうか。


「あー、あぁー……ぁぁー」


今、すごい死んでる顔してると思う。

一回目の「あー」はここにきて気づく?というやつ。二回目はなぜ、朝最後確認を怠ったのかという後悔。三回目は以下略。

最近やっぱりひどい、私死ぬのかな…っはは。


「あーぁ、やになっちゃうなぁ……」


自分にしか聞こえないようなボリュームでボソボソ愚痴をたたく。

例え声が聞こえずとも、やはり周りから見たとしたら変なのだろう。


『ネーつかれるよねー』

「……ぇ、うん」


「え?!」


地面一直線の目線を真っ直ぐに戻し、チラ見程度に周りを見ても声の主は見当たらない。

人はいるが、会話のできる距離にいる対象は今はいない。

でも確かに、滑舌が少し悪いけど聞こえた……


「えーと、」

『ネー』

「なはは……」


一時停止、再度確認。

少し道を外れて、目の前の塀にとまっている野鳥としばし睨めっこ。


「……」

『ネー』


あぁ、そう──


「なんで??」


野鳥が首を捻り、私も笑顔で応対。満面の笑みで塀に問いかける、不審者の光景が出来上がっていた。

「なにあれ……」「なんか喋ってる?」

うぅ……




──学園内


塀で会った鳥1『ヨウ?』

いつの間にか居た鳥2『ヨウ!』

電線にとまっていた鳥A『アンタ、ハナせんの?』

電線にとまってたはずの鳥B『スゲー』

もう電線にまってない鳥C『ナー?』


「うん…うん…うぅ……」


……。

……。

うわぁああああああああああああ!!!

時は体育の時間でグラウンド。少し肌寒いと感じながら外へと移動したけど。

本来なら体を動かすのがこの授業の内容なのだろうけど、私は今その集団を体育座りで眺めている。

いわゆる見学というやつ。それもこれもこの「もう電線にとまっていない鳥C」のせいだ。

三行で説明するなら、

『ナーーーー!!』

「えーーー??!」

──ゴッ!!


詳しい概要については語りはしないけれど、朝のことがあり見学をしていると野鳥たちに絡まれました。

?マークの数の時点で負けていたのだろうか……理不尽すぎる。


「ルリ…その鳥たちどしたの?」

「たくさんいるよ?結構たくさん」

「私が聞きたいよ」




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