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STAND BY YOU!  作者: ぬこ@nuko_nuko


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22/25

春名:春臣に会う前に、ちゃんと


 

 「よし、出来たわよ」


 

 ふう、と溜息をついたところでママがそう言った。

 顔を上げてみると、キレイにまとまってる。


 

 「ありがとママ。浴衣、崩れてない? 大丈夫?」


 

 ママにお礼を言って立ち上がる。

 イスに座ってセットしてもらってたんだけど、それでも着崩れしてないか心配。

 くるくる周りながらママに見てもらう。


 

 「大丈夫よ。忘れ物は無いわね?」


 

 ほっとして、もう一度持ち物を確認する。

 お財布もあるし、スマホもある。

 他にも必要なものは持ったし、大丈夫。


 時計を見ると、なんとか予定通り。

 これなら、春臣がつくより早く、学校につけそう。


 

 「うん。それじゃあたしもいってくるね」

 「はいはい。気をつけていってらっしゃい」


 

 ママにそう言うと、あたしも家を出た。

 足はまだ少し痛いけど、ゆっくり歩けば大丈夫。

 体重かけたりしなければ何とかなる。

 その辺も考えて、早めに準備したんだもん。



*****




「よかった、春臣まだ来てない」



 春臣のことを、先に待っていたかったのもある。

 けれど、できればもう一回髪型とか、浴衣着崩れしてないかとかもチェックしたかったんだ。


 歩いている間に、もしかしたら少し乱れちゃったかもしれないしさ。



「んっと……」

 

 

 鏡を出して見てみると、少しだけ後ろ側が気になる。

 ピン、もうひとつ留めた方がいいかも。

 

 鏡を見ながらじゃないと難しそうだから、トイレに──と思ったけど、



「……って、開いてないよね」



 夏休みだしこの時間。

 校舎は閉まっていて、入れそうに無い。


 

 「困ったな──」

 


 あちこち見回して、思いついたのは外のトイレ。

 

 そこなら鍵とかもないし、部活の生徒の為に解放されてるはず。

 日陰にあるから冬は物凄く寒いけど、夏は結構涼しい。

 

 あまり人目につくところじゃないのもあって、時々煙草くさい事もある──んだけど、夏休みだしわざわざここに吸いに来る人もいないよね。


 

 待ち合わせは正面玄関の前。

 時間はまだ15分位ある。

 少し急げば、髪を整えても、5分前には戻ってこれると思う。



「うん、そうしよう!」

 

 

 着崩れしないように気を付けながら、校舎の裏側にあるトイレに向かう。

 

 自転車置き場には何台か自転車が置いてある。

 もう部活はどこもやってないみたいだけど、部室とかで打ち合わせとかしてるのかな。

 それか、おきっぱなしにしてあるか、かな。


 誰も居ない校舎を、外から見ながら歩く。

 

 なんだか不思議だよね。

 あたしは部活とかしてないから、休みの日に学校に来るって滅多に無い。

 しーんとしてて、なんかいいな。

 

 流石に夜とかは怖いのかもしれないけど、この位の時間なら平気。

 

 あんまりこの辺歩く事無いから、新鮮──


 「きゃあっ!」


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