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砕け散った初恋の後に、最後の恋をあなたと  作者: 燈華


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ドレス選び

リーリエ視点です。

お茶会のパートナーを打診されたので着ていくドレスを選ぶために衣装部屋に入った。


やはりサージェス様の瞳の色である黒色をどこかに取り入れたほうがいいだろう。少し難しいができないことはないだろう。

刺繍やリボンに使うのが妥当だと思う。それなら後で少し手を入れれば済む。


主たる色に使うにはまだ婚約してからの日が浅い。

その辺りも慎重に吟味しなければ。


どのようなドレスがいいかと見ているうちに不意に気づいた。


「あ、ノークス様にいただいたドレスや小物類は処分しなければね」


思わず声に出していた。


もう新しい婚約者がいるのだからフワル侯爵令息にもらったドレスや小物は使えない。

サージェス様も気にされるだろう。

早めに処分してしまわなければならない。

そちらは両親と相談しながら進めていくことになるだろう。


今はとりあえず茶会で着るデイドレスだ。

フワル侯爵令息の色を一切使っていないものを選ばなければならない。

それでいてそれなりの質のものを、だ。


基本的にそういうドレスにはフワル侯爵令息の色をどこかに入れてある。

だから選択肢はかなり狭い。


リボンとか装飾に使われているものならそれを交換してしまえば何とかなるだろう。

むしろそうしないと、着れるものがないかもしれない。

それでは困ってしまう。


お茶会までそれほど日数もない。

これは婚約者になったばかりなので仕方ない。


サージェス様のこと、今後はこのようなことは余程のことがない限りはないだろう。

あるとしたら断りづらいところからの招待だろう。

そういう時のためのドレスも作っておいたほうがいいかもしれない。


それは後で両親に相談してみることにする。

今はとりあえずお茶会に来ていくドレスだ。


侍女と相談しながら候補を絞っていく。

最終的には二着にまで絞ることができた。


「どちらがいいかしら?」


一着は水色のデイドレスに上品なレースが控えめに飾られている。

もう一着は淡いピンク色のもので裾や袖口に控えめに紅色の糸で刺繍が入っている。


どちらも派手すぎず地味すぎず、動きを阻害しないものだ。

どちらでも遜色なく却って選べない。


迷っていると侍女がそっと進言してくれた。


「ご婚約者様に決めていただくのはどうでしょうか?」

「サージェス様に?」

「はい。あちらの御衣装との兼ね合いもあるでしょうから」

「確かにそうね」


サージェス様に手紙でお伺いを立ててみよう。

わたしのほうで決めてほしいと言われたらそれに従えばいい。

あとのドレスはしまってもらい、この二着はすぐに出せるようにしておいてくれるように言う。


「少しリボンや刺繍を足しますか?」


ドレスを見ながら侍女が訊く。

サージェス様の衣装との兼ね合いもあるから一概に言えないが、少し地味な気もする。


「そうね。それはサージェス様が贈ってくださるリボンを見て決めましょう」

「承知しました」


それぞれのドレスに合う小物類も出して合わせておく。

こちらも最終的にはサージェス様に確認してもらおう。


「これでとりあえず今決められることはもうないわね」

「はい」


侍女に確認すれば彼女も頷く。

ならとりあえず今はいいだろう。

まとめて保管するように頼んで衣装部屋を出た。


父はいるだろうか?

フワル侯爵令息から贈られたものについて相談したい。


こういうことは早いほうがいい。

とりあえず執務室に行ってみよう。

途中で誰かに会ったら父の居場所を訊いてみればいい。


わたしは父の執務室へと向かった。

読んでいただき、ありがとうございました。

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