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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第四章 植え替えられた魅惑の少女
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女男爵

領主イッシュベル侯爵が入場し、次に国賓? 自分の国の王族だよね? まぁ、ある意味領地は別国的な扱いなのかもしれないけど。国賓として、王女リリーナが招かれていた。


この次期、各領地で同様の授与式があるため、王族は持ち回りで毎年各領地に招聘された。


うっ、王女見てみたい!! でも、顔を上げたら、即攻撃とかこわっ!


ずっと床見てるのって辛い。首が痛い。ダンモフはローブの腕に巻き付いていて、メタフォはフードの中、うさ角は抱いている。一応、うさ角の目線も横にして、正面は見せていない。


挨拶やら何やらで勝手に式典が進んでいく。でもさ。声だけ聞くってのも不思議な体験だね。


「豚者討伐に関する功労者、ヒルブレッド男爵と他二名、前に出よ」


ヒルブレッド男爵とお父様の後を追うように汚れ一つ無い真っ赤な絨毯の上を歩く。


「跪け」と司会者? の声が聞こえた。えっ? 跪くってどうやるの? 前を見るわけにもいかず、確かテイマリアン・サーガでは…などと思い出しながら片膝を立ててポーズを取る。勿論、うさ角は横に置いておいた。こっちを見るように配置してね!


ざわっと、周りの貴族たちから声が上がる。えっ!? わ、わたし何か間違えてる???


頭の中が真っ白になる中、わたしが呼ばれていたことも気が付かない。ヒルブレッド男爵が後ろを振り返り「おい、 ベネツィオ。司会者を見ろ」と注意されたので、司会者を見る。どうやら司会者は何か魔法を使っているらしく、目が合っただけで、背筋がゾワッとした。


「豚者の中でも、災害指定級であったボスである、村潰しを倒したのは、お前だな ベネツィオ」と司会者? から問いただされる。うおっ! なんて答えれば良いのか!!


「は、はい」と返事をすると、さらに周りの貴族たちから驚きの声が上がった。


「領主フェイリス=ダーテ=イッシュベル侯爵から、お言葉を頂ける。玉座を見る許可を与える」


えっ? ダーテ?? ちらちと玉座を見ると、あのエルフのダーテが優しい笑みでこちらを見ている。


「久しぶりだな。ベネツィオ。イーグ鎧店はどうだった?」


「それが…。定休日でした。ですが翌日に行き、いくつかめぼしい杖を見つけました。学園での杖の説明の後に決定をしたいと考えております」と普通に話してしまったけど良かったのかな?


「ふふっ。それはよかった。せて、 ベネツィオには、勲章、女男爵の爵位、それとこの手紙を授与する」ざわめきがさらに大きくなる。その女神のような容姿を持つ少女が、イッシュベル卿と親しく話すだけでなく、直接、手紙を渡されたのだ。こんなことは初めてだった。


そしてヒルブレッド男爵には金貨500枚、お父様には準男爵の爵位(10年有効)、長男のエリックには騎士爵(5年有効)を授与したのだ。


考えてみたら、爵位って、お金かからないよね? 良い褒美だよね? 誰が考えてんだか…。


そして司会者が下がるように言った。


ちょっと、帰り方って教えてもらってないよ!! くるっと回ったら、わたしが先頭じゃないか!


大丈夫、きっと大丈夫、ダーテ信じているからね! と下を向きながら、元の位置に戻る。


こうして、授与式は幕を閉じたのだが、ベネツィオを狙う猛獣のような貴族たちの戦いが、幕を開けたのだった。


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