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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第四章 植え替えられた魅惑の少女
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観光しよう!

元々、功労者への勲章授与式の数日前に到着するように、日程は計画されていた。わたしとウーラは、都市フェイリスを見学するべく、早速宿を飛び出した。


都市フェイリスは、領主が住まう領主エリアを囲むように、住宅・工業・商業・観光・学園・貴族の6つの内部エリアが隣接し、さらに農業、酪農、林業エリアが内部エリアを囲む。


今回、わたしたちは、観光エリアにいた。とても広い石畳の道は赤や緑の石でアクセントを入れ、右や左に緩やかにカーブして飽きさせない工夫がされていた。中央にはトウカエデが等間隔で植えられて、その間には個性豊かな屋台があり、また道の左右には様々なショップが立ち並んでいた。


「ベネツィオ! 走っては駄目です、それに前を見て!」とウーラは興奮するベネツィオに注意する。


本当は執事マイラドも付いてくる予定だったのだが、勲章授与式の準備で忙しいため、二人で出かけることになった。そこでウーラが宿場村に続き、ベネツィオのお目付け役になった。


「ベネツィオ、手を繋ぎましょう」とギュッと手を握られた。


「ねぇ、ウーラは何が見たい? あっ! 猫亜人だよ!」


「ベネツィオ! 人を指差しては駄目です!」


「あっ、そうだよね。くんくん、何の匂いだろう? 焼きそば? 唐揚げ? おでん? チョコバナナ? 見たことないものばかりだね!」


「だ、駄目ですよ! 昼食まであと少しですから!」


「み、見るだけだよ! あっ! カフェだよ! エリッサお姉様とお茶したときに、一度は行ってみてと言われていたの!」


ハッと思い出す。ベネツィオは所持金を全て盗まれていたのであった。出発する前に冒険ギルドで貯めたお金をお父様に渡そうとして時、銅貨でさえ一枚もなかったのである。パニックになった自分は泣き叫んでいた…嫌な思い出だ。


実はそんなことはない。前にも行った通り、魔法の箱に入っているのだ。


■所持金(自動保存 ⇒ 魔法の箱)

 ・金貨0枚、銀貨0枚、銅貨0枚

 ◎金貨1,598枚、銀貨6,143枚、銅貨88,123枚


◎マークは魔法の箱へ自動移動済み


通常、所持金をチェックするために、わざわざステータスなどを見ないし、”魔法の箱”という魔法など所持している者がいないため、全員が盗まれたのだと勘違いしていたのだ。


ベネツィオもイーノーベがいたころは、全部お婆ちゃんが管理しているのだと勝手に思い込んでいた。


「そうか…お金ないんだった…」


落ち込むベネツィオに「ふふ〜ん、お茶ぐらいなら私が奢りましょう!」とウーラがドヤ顔で言った。


「で、でも…」という私にウーラは「友達でしょ?」って言ってくれた。


「うん! ありがとう!!」


ウーラの嬉しい一言で、お金を盗まれた嫌なことなんて、忘れちゃったよ!


比較的空いていたカフェに入ると、エリッサお姉様のアドバイス通りショコラを頼む。それ以外は苦いよって教えられていた。


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