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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第三章 静かなる狂者の間引き
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夕日に消えて

更に背が伸びたエレストは、樹木の根っ子にわたしを立たせると、キスをした。


いけないこと…それは、わかっていたけど…エレストを拒むことなど、誰ができようか…。


それが永遠と続けば良いのに。でも二人は体を離し、エレストはそっぽを向いてしまった。


男の子は、涙を見せず、多くを語らない。大変だね。エレスト…。


わたしは、根っ子に座り、エレストが泣き止むのを待った。


■ステータス

・頭:洞察力がある

   ⇒獲得考察:闇の真理、服従の論理


ステータスに、服従の論理が刻まれた瞬間だった。エレストと一緒にいると、いろんなスキルが刻まれていくね。服従の論理とは、常にルールに従おうとするベネツィオの苦悩を和らげるためのアシスト的なスキルだった。


そうだよ。エレスト…。エレストが教えてくれたんだよ。運命はどうしようもないって…。服従の論理が、エレストへの恋心を縛り付ける。そうだよ、好きになっちゃ駄目なんだよ…。


泣き止んだエレストは、照れくさそうに、「町に戻ろう」って言った。わたしたちは、少し離れて歩く。


***** ***** ***** ***** ***** 


「お疲れ様でした。報酬の銅貨4枚です」


「はい。エレスト、半分の銅貨2枚!」と元気に渡した。


銅貨4枚? 確かに、働いた分より、冒険の説明や”初心者冒険ガイドブック”など、受けた恩恵の方が多いけど…。まぁ、ボランティアということで。


それと、エレストが採取していた予備の意味がわかった。わたしの採取方法が悪くて、冒険者ギルドから受け取り拒否された薬草が2つほどあったのだ。それを補うために多くとっていたのか。なるほど奥が深いぞ…薬草採取…。


「その場で言ってくれたら良いのに!」わたしが講義すると、「え…だって、俺に文句言ってくるだろ? 俺が怒られるのは納得できないし…」だって。


冒険ギルドを出ると、すっかり夕日が沈みかけていた。「あっ、ベネツィオ、俺、急がないと! ここでお別れだ! 帰り道わかるよな??」


「うん。エレスト、今日は、ありがとう! またね!」


夕日を浴びながら走り去るエレスト。わたしがこの町で、エレストの姿を見たのは、それっきりだった。


***** ***** ***** ***** ***** 


離れに帰ると、エフェアリアさんとシーシーが、衣装がホコリだらけだと騒ぎ出し、わたしを衣装部屋に押し込んだ。


クンクン。とエフェアリアさん。 くんくん。とシーシー。


「「やっぱり、男臭いです!!」」とわたしの衣装を剥ぎ取る。


「ベネツィオお嬢様、本当にお気をつけ下さい。大変なことになりますよ?」となぜか二人に怒られた。


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