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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第三章 静かなる狂者の間引き
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初クエスト

わたしの演説じみた回答に、店内の冒険者たちが、拍手喝采する。


面倒くさい手続きを、エレストと共に完了させた。


「おい、お、俺も??」


「はい。問題ありません。お父様には、きっちりとお話を通しますから」


「そ、そこで権力使うのかよっ!」とエレストは叫ぶ。


「あの…わたしは、週に二日ほどしか、冒険者として活動できません。今日の夕方までに終わりそうなクエストって何かありますか?」受付嬢に聞いてみた。


「はい。ランク1の初心者向けでは、町の近郊での薬草採取が2つあります。それならば、それほどお時間もかからずに完了できると思います。一応ですが、街の外には、魔物が出没しますので…。 ベネツィオ様ならば、問題ないと思いますが…」


「それをお願いします」


時間もないし、早々に行こう! エレストの腕を引っ張り、町の外へ薬草探しに出かける。


南側は農地だったけど、西側は林と草原地帯だった。わたしは受付嬢に貰った”初心者冒険ガイドブック”を開く。えっと、目的の薬草は…草原にあるんだね。


「エレスト、薬草は草原だって」


「あぁ…その、薬草なら知っている。商人で街の外に出たときも、騎士で出たときも、見つけたら採取してたからな」


エレストと手をつなごうとするが拒まれる。わたしはきょとんとエレストを見る。


「すまない…。ちゃんと言ってなかったな。俺には…婚約者がいるんだ。隣町の大商人の娘だ」申し訳無さそうに頭を掻き、目線をずらした。


「おめでとう! で、いいのかな? それが普通なんだよね。大丈夫、きっと好き同士になれるよ」と祝福の言葉? を贈った。でも、エレストはなんだか、気まずそうな顔だった。


「何を気にしてるの? わたしは大丈夫。いっぱいエレストに愚痴を聞いてもらったから」ニコッと笑ってみせた。「ほら、行こうよ、腕なら良い? 引っ張るよ!」


”初心者冒険ガイドブック”によると、薬草の採取の仕方もしっかりと書かれている。なるほど、適当に引っこ抜いたら駄目なんだ。勉強になるな…。


最後の一つを採取したエレストが呟く。「一応、予備も採取したから大丈夫だろう」


予備? エレストも薬草が必要だったのかな? 


「次は、林の中だ。一応、視界が悪くなるから、気をつけるんだぞ」とエレストが注意を促す。


「うん。メタフォ、うさ角。魔物が出たら、よろしくね。あっ、でも遊んできてもいいよ? 最近、運動不足でしょ?」


街道から林に入る。”夜の森”と違って、適度に明かりも入り、木々の感覚も広く、土地の起伏もない。しかし、目的の薬草は、街道沿いにないらしく、少し奥へ入らなければならなかった。


それでも”初心者冒険ガイドブック”に描かれていた薬草の採取はコンプリートできましたよ!!


へへへっ。初クエスト初達成だね! と浮かれていたら、エレストに腕を引っ張られた…。


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