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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第三章 静かなる狂者の間引き
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村の結婚式

この村の結婚式は、嫁いだ家族内で質素に行われるのです。では結婚式の準備とは?


まずは嫁入り道具の準備。これは嫁の化粧道具や衣装などを入れる小さな木箱を用意すること、嫁が料理するために嫁ぐ家の古くなっている調理器具を新品に交換することです。


また家族内の式が終わると、村人へお披露目のために村で保持している真っ白なウェディングドレスに着替えるのですが、そのために着付けや化粧などの世話役を決めたりします。


結婚式の準備は、ニールのお母さんと、父であり村長のバルベルデが、楽しそうに作業をしていたので、もう二人に任せてしまったらいいと、ニールのお父さんも言っていた。


***** ***** ***** ***** ***** 


ニールのお家は、食材屋さん。わたしはニールのお父さんとお母さんに挨拶を済まして、家族内の式を執り行い、ニールの家の一員となった。家族内の式には、私の家族であるバルベルデ、マレカラート、アルジェリカは参加できないのです。


三人は、ニールの家の玄関前で、わたしがウェディングドレスに着替え出てくるのを待ちます。


真っ白なウェディングドレスの私が外に出ると、三人が近づいてきて。


「おめでとう、ベネツィオ!」 「綺麗です! お姉様!」 「…」


お父さんは、声にならず、ただ泣きながら頷くのでした。


そのままニールがわたしをエスコートして、村を練り歩きます。


リディンジーも、マーゼにシーシー、シフォ、ギツァ、グラセル…みんな手を振ってくれています。


「やっぱり、ベネツィオのおっぱい、村一番じゃね?」っと誰かか悪口を言っていますが…。


そして村長の家の前で、村長から正式に夫婦として認められ、わたしたちはニールの家に戻っていくのでした。ニールは、村長と村人へのスピーチをガチガチになりながらも立派にこなしていました。


***** ***** ***** ***** ***** 


世話役にウェディングドレスを脱がしてもらうと、緊張と残暑の暑さで、ぐったりとなりました。


「ニール…緊張してたけど、スピーチ上手く出来たね」


「ど、どうにか…。もう、あんなのごめんだよ」


わたしは、お婆ちゃんからもらった魔法使いのローブではなく、村の嫁たちが着る民族衣装に近い作業着を着ていた。


休む間もなく、わたしはニールのお母さんと一緒に夕食の用意をする。村長の家とは違い、贅沢は出来ないのだ。お祝いの日でも、いつも通りの献立となる。


「お母さん、わたし…ほとんど料理したこと無いの。頑張るから教えてね」


「まぁ、最初は、いろいろ覚えることが多くて大変だけど、ベネツィオちゃんなら、すぐに慣れるって。もっと肩の力、抜いても大丈夫だよ」


優しいニールのお母さんの指導のもと、これから食事の用意、洗濯、掃除、店番などなどを、頑張っていかなければならないのです。


ベネツィオ11歳の夏の出来事でした。


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