女子会
「決められた相手のことを愛せるものなのですか?」
アルジェリカと同い年、あまり目立たない私ですが、聞けるときに聞いておきたいことを、しっかりと聞こうと、心に決めて、このお茶会に参加しています。
私は、シーシー。マーゼの妹です。今日は参加することが夢だった女子会に初参加できたのです。来年成人式を迎え結婚するのです。不安と期待で、今からドキドキしています。
「あ、それわたしも思った」とベネツィオも呟く。
そしてもう一つの夢。ベネツィオさんとお近づきになりたい!! どうして? だって、私と兄マーゼの命の恩人ですから…。兄にテイマーとしての訓練をして頂けたおかげで、私も飢えること無く、今、この場にいることができるのです。
それに、先日の剣術大会での快進撃、胸がすくとはこのことでしょうか? カッコよすぎました。元々、男の子というのは本当らしいのですが、正直、女の子でよかったと思います。だって恋してしまうのは当然ですよね? そしたら、結婚相手をベネツィオさんと比べてしまい幻滅してしまうでしょうから。
「相手によるんじゃない? 私の場合は、何から何まで違う生活習慣に、げっそりとしたけど、頑張って優しくしてくれたから…今では、ちょっと好きかな」
「正直、辛い。ガサツな男って大嫌い」
「まぁ…旦那の職的に、私が苦労しなかったから、まぁ…もうどうでもいいかな」
などなど、あまり幸せそうじゃない…。う〜ん…。
「でも、好きな男の子供って産みたいと思わない?」
ベネツィオさん! すっごいストレートな質問ですねっ!!
「あぁ、それね。一応、村にも女からの不満を抑えるために、一度だけ、好きな男と子作りができるルールがあってね…。あっ、ベネツィオには、まだ早いかな? 好きな男と寝ることができるんだけど、その後に夫も阻止するために無理やり寝たりして…。妊娠するまで、それが続けられるの」
「うん? 一緒に寝ると、子供ができるのか? わたし、男の子だった時、アルジェリカと一緒にねちゃったけど?」アルジェリカは顔真っ赤で「お、お姉ちゃん!!」と叫んでいます。
大爆笑の後、「ベネツィオ、可愛いね」と、お姉さん方に頭を撫で撫でされていたベネツィオさん、マジ可愛い。てか、子供の作り方知らないって、どんだけ純情なの?
ちなみに女子会は、村の外、”三日月の砂浜”で開かれています。危ないって? いやいや、天下のベネツィオさんがいますから…。ぶちゃけ、町の騎士団よりも強いんじゃないかって噂ですし。
ベネツィオさんのおかげで、村の外にでたことがない女の子たちは、私も含めて大喜びです!!
「ベネツィオの相手って、ニールだっけ? そこんところ、どうなの?」
「えっ? う〜ん、よくわからないな。嫌いじゃないけど…」
「ニールみたいなタイプって、結婚すると威張りだすタイプだよ。気を付けなさいね」
「あー、わかる。でもベネツィオなら、大丈夫じゃない?」
お茶会の話題の中心は、ベネツィオさんでした。当然かも知れませんね。村の女の子たちから見れば、異端中の異端ですから…。誰もが自由奔放なベネツィオさんに憧れるのではないでしょうか?
実際、妹のアルジェリカでさえ、ベネツィオを見る眼差しは、恋する相手へ送る眼差しだと思います。




