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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第二章 幼女テイマーの発芽
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地下大迷宮からの脱出 その7

ベネツィオが十字路の鍾乳洞に落ちて、五ヶ月が経過した。残りの通路を全部確認したけど、もう何もなかった。十字路の中心に戻って、脱出のアイディアが出ないまま、だらだらと時間だけが過ぎていった。寝転がりながら、りんごを空中に投げて遊んでいると、”頭:洞察力がある”をフル回転し始める。あれ? 靄って、オブジェの上側に無いよね? 


「ねぇ。うさ角、ちょっと靄に触ってみて」


「キュッ! キュッ!」と嫌がるけど、これは大切なこと! 無理やり触らせる。「キュッ!」と鳴き痛がる。「ごめん。でも、うさ角。上を見て。靄が無いでしょ? 上からなら入れるかも」


うさ角をエイッ!とオブジェの真上に投げる。すると、ストンって靄の内側に入れた。むむむ…。こんな簡単なことに、どれだけの時間を使ったんだ…。ダンモフとメタフォも投げ込む。


そして、本の彫刻に触る。


出口へ転移しますか?


勿論、”はい”!!!!


視界が歪み…。気がつくと、いつも見ていた”忘れられた地下大迷宮”の壁? っぽい部屋に出る。うさ角の明かりで周囲を確認すると、ただの小部屋で、他には何もなかった。つ、つまりですよ? あのときメタフォとかを置き去りにしたら、二度と会えなかったのですよ!!


うう…。よかった。偉いぞ、わたし!!


さてと、帰りますか…。”忘れられた地下大迷宮”は、大迷宮と言いながらも、ほぼ一本道なのです。多分迷うこと無く帰れるでしょう…。


小部屋を抜けると、大部屋に入ります。「ワンッ!」とメタフォが警戒を促す。うん? うさ角の光で周囲を見ると、蜂蟻!!! それも、すんごい沢山いるのっ!! 「に、逃げるわよ!!!」


走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って…。


少し休んで。


走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って…。


どこまで逃げても、ワシャワシャ、シャカシャカという音が後方から聞こえてくるのです。


もう戦っちゃう? いいえ、無理です。だって…、ほら、通路いっぱいに、蜂蟻が蜂蟻を踏み越えて、攻めてくるのですから…。あっという間に身動きも取れずに、殺されるでしょう…。


途中で出会った魔物たちをスパッと切り伏せると後方の蜂蟻が、それをモシャモシャと食べ、食べている蜂蟻を乗り越え、ドンドン迫って来ます。


しかし、ここは”忘れられた地下大迷宮”で間違いなさそうなんですが、見覚えのある通路が全然出てきません。いつもよりも相当深いのでしょうか?


わたしたちにできること! それは走ること!


走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って、走って? あれ? 空を飛んでいる? えっ!? また…。落ちていくの? も〜!! 誰か助けて〜。


ジャッポン!! と、今度の下は、水だったみたいですが…。相当高いところから落ちたのか、全身を強く打ち、泳げません…。そして、水が、超冷たいのです。あぁ…。これ凍死&溺死コースじゃないですか?


”頭:洞察力がある”がそんなことを冷静に教えてくれた…。

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