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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第二章 幼女テイマーの発芽
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地下大迷宮からの脱出 その4

騎士さんと別れ、十字路の末端に辿り着く。テイマリアン・サーガをまねして、短剣を抜き、「開け扉よ!!」とやってみる。中二病です。


持っていた短剣が光ると、それに反応するように巨大な扉が、ガガガガガガガッと轟音を響かせて、開き始めた。


「はひぃっ!? な、何でよ…。何で開くの!?」


もしかして、騎士様が力を短剣に付けてくれたのかしら??


巨大な扉が開ききると、押し潰されそうな程の威圧を感じる。うさ角は「キュッ! キュッ!」と逃げるように鳴く。わ、わたしだって、入りたくないよ…。


<<小娘よ。こっちに来い。逃げれば殺す…>>


心のスキル”命の達観”が発動する。


「はひぃっ!!! ど、どっちみち、こ、殺すんでしょ!!」


<<そうか脅かしてすまぬ。殺しはせん。約束しよう…>>


「ワンっ!!」とメタフォは部屋の中に尻尾を振りながら入っていった。


えっ!? メタフォ? 大丈夫なの?? 尻尾フリフリしてたよね??


メタフォを置いていくわけにもいかず、恐る恐る扉の中へ足を踏み入れる。奥も天井も壁にも、うさ角の光焔角が放つ光が届かないぐらい広い空間だ。真っ暗闇の中、いつ誰が襲ってくるかもわからない恐怖に押し潰されそうになりながら進む。メタフォがいれば敵を察知できるのに…。


うさ角の光が何かを照らす。数十メートルはあろうかという魔物がテカテカと、うさ角の光を反射していた。その頭が動き、真下にいるメタフォを、食べようと大きな口を開く。


「駄目、メタフォを食べないで!!」必死に叫び、短剣を抜いて走り出す。


ペロンっと大きな魔物は、メタフォを舐める。ペ、ペロン? 頭が混乱し、足元がもつれ転んでしまう。どういうことよ?


<<小娘よ。少し静かにしてくれぬか? 初めて親子が出会うことができたのだ>>


「えっ!?」もう何が何だかわからない。


メタフォ(親)は、巨大な鎖に体を縛られていた。メタフォってユニークだから、親もいないと思っていたのに。と考えていると、思考を読まれたのか、<<私は九尾ではない。尻尾は一本だ>>と言われた。


<<特に悪いこともしていないのだがな。この巨体故、人々から恐れられ、数百年前に、ここに縛り付けられたのだ。我の溢れる魔力が迷宮に溜まって、この子を顕現させたのであろう>>


あんなに嬉しそうな顔のメタフォは見たことがない。気分屋さんのメタフォがここまで喜ぶなんて…。うっ、わたしもお婆ちゃんに逢いたくなってきた。


「あの、ここから、どうやって出ればよいか、教えて頂けますか?」


<<すまぬが、それは知らん。人間が作ったのだ。出れないことはないはず。我の寿命も尽きようとしていたとき、我が子と巡り合えるなんてな。これも運命なのか。メタフォか良い名を貰ったな。残り少ない命、我が子に捧げよう。メタフォ、離れていなさい>>


メタフォが離れるたのを確認すると、メタフォ(親)が、スッと消えた。


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