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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第二章 幼女テイマーの発芽
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探索

”夜の森”では魔物に遭遇したことはないんだけど、それは稀に人が通る大通りだからか? それとも比較的に村に近い場所だからか? どちらにしても今いる場所がわからないから、検証もできないのです。ふふふっ。わたしがテイムする魔物たちに勝てるやつは、そうそういないでしょうけど。


驚くことにグラセルは、足場の悪い森をわたしより上手に歩いている。大柄で器用なグラセルは侮れないな…。


太陽の光さえも遮る大森林だ。森全体は薄暗く、たまに抜ける風も草木を揺らし、そこに何かがいると恐怖を煽ってくる。恐怖かぁ…。お婆ちゃんは、マーゼに、恐怖が体に染み付いていると言っていたよね。


「ねぇ、グラセル。恐怖って、そんなに簡単に払拭できるのかな?」


グラセルは足を止めずに、周囲を警戒しながら答える。


「ん〜。ステータスの心と頭がベースだろ? それを変えるのは無理でも、努力次第で多少は変われるんじゃねーかな」


戦闘経験のなかったグラセルは自信に満ち溢れている。うさ角も臆病から慎重に変われた。マーゼも妹のために恐怖を克服して欲しいと思った。


突然、グラセルが足を止めて、わたしに向き直す。「なぁ、ベネツィオ…。お前、男だよな?」


「えっ!?」


「いや…。なんか…昔よりも背が縮んだというか、顔も女っぽいというか…雰囲気がな…」


「あ、あれだよ。俺、男友達も親父いなかったし、お、お婆ちゃんと暮らしていて、女しかしらないし…。そ、それに…。昔じゃ考えられないぐらい、村の人もよくしてくれて、緊張感がなくなったというか…。そんな感じかな?」


「なるほど…な。それに、あれだけ稼げるようになったんだ。食べる物もよくなったせいかもしれんな」


勝手に納得したグラセルは、またマーゼの捜索を開始した。


しばらく捜索を続けていると、花犬という魔物に遭遇するが、グラセルが戦うと言い出した。


「グラセル。その魔物は初めて戦う魔物だ。どんな攻撃をしてくるか、わかってない」


「それはいい。ノーヒントで攻略させてくれ」


敵を中心として、グラセルは剣と盾を構えると左回りに、自身の魔物を右回りに、移動させ挟み撃ちにする作戦だ。


ポイントは鼻の部分が花になった魔物だ。その花からどんな攻撃が来るのか…。


グラセルが敵の正面、自身の魔物が背後というポジションになると、今度は、ジリジリと間合いを詰めていく。うん、グラセルも自身の魔物も瞬発力に欠けるからね。良い作戦だと思うよ。


ハンッ!! と敵が吠え、花の鼻から大量の花粉をばら撒く。グラセルは盾で、花粉の直撃を避けるが後退をしない。それは敵の背後から、自身の魔物が斬りかかるのをアシストするため、つまり敵に後退させないためだ。特徴であるカマキリの鎌が、花犬の後ろ足を切断すると、花粉から逃げるように左回りしたグラセルが、花犬の胴体に剣を叩き込みとどめを刺した。


「やったね…な、グラセル。もう立派なテイマーだな」と素直に褒める。


「ベネツィオに褒められたら、素直に喜ぶしかねぇな」


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