争いの種
「もはや争う理由はない。フェレンツァ・ワールドは、広大な土地に豊かな自然があり、我らを脅かす敵もいないのだ。あとは見てもらえばわかる」
「ほう…。真実のベトンと呼ばれるお前の口から出た言葉だ。確かに興味が湧く。数名、調査に向かわせよう。条件は配下になることだったか?」
「はい。もし…お気に召さなければ、配下の契約も取り下げる用意がございます」
フェレンツァが跪いたまま答えると、隣にいる国王代理のベトン三世は言った。
「全王豚はフェレンツァ・ワールドに移住した。もし気に入らなければ、この隣にある土地も王牛が使うが良い」
「なるほど…。数名、王豚の土地へ斥候を送れ。誰も居ないことを確認してくるのだ」
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王牛の王ギューカクが、配下になることを宣言し、移住計画について協議する。半年の期間で移住する計画が立案されると、フェレンツァは王馬・王鹿の国へ赴き…国王代理のベトン三世と王牛の王ギューカクの力も借りて、2つの種族も支配下に置いた。ちなみに王鹿は、遥か昔に別れた一族達と再開し…微妙な空気になったものの…どうにか分かり合えた…みたいだ。
半年の間。3つの新しい国で、新しい知識を学んだりしながら楽しい時間を過ごしていた。
継承した特徴と支配数は、以下の通りだ。
王鹿【壁歩き】:722、王牛【金属錬成】:674、王馬【疾走】:514
また数多くの魔物たちがいるため、戦闘訓練には事欠かない。
■ステータス
・体:努力した分成長できる
というステータスなのだが、新しいスキルは得られないものの、筋力が増え、戦闘経験も積み重なったおかげで、うさ角に一方的にボコボコにされることは少なくなってきた。
「キュッ!」(とは言っても、実力の半分も出してないんだけどなぁ…)
「はぁ…はぁ…、くっ。そう言われても…。頑張ってるんだからね…」
「キュッ!」(うんうん。わかってるよ)
その訓練を見ていた王牛の王ギューカクは呟く。
「あと二ヶ月か。我が主はどこまで強くなれるのか…」
そう二ヶ月後には、上の階層を目指すため、ガーディアンを倒さなければならないのだ。その強さは、本物で…4つの種族の英雄たちが挑んだが、尽く敗れ去った。
「メタフォ様やうさ角様が出れば、それほど脅威にも思えませんがな」
はぐれ王鹿のボスであるバンデが言った。
「あの方々は…特別なのですか? 確かに…個としては魔物の領域を遥かに超えているようですが」
王鹿の女王バンディーナが尋ねる。
「かつて…魔神エンディファルスを討伐する際に、伝説の勇者ベネツィオ様を送り届けた者たちですから…」と国王代理のベトン三世が答えた。




