フェレンツァの外交
純粋な人間ではないが、高度な文明を持つ種族に触れ、文学・歴史・政治・心理・法学等など…一定の水準に達した教育を半年間ほど受けることができた。そのおかげで、ビトン王子達が何も無い中でどれだけ、一生懸命育ててくれたのか、痛いほど理解できた。
教育を受けながらも、数名の王豚を配下にして、自分?中(以下、フェレンツァ・ワールド)に広がる広大な世界を見てもらい、現在住む場所と比べたもらった結果……比べるまでもないと、全王豚が配下になった。
継承した特徴と支配数は、『王豚【城壁】:891』となる。
豚王たちは、フェレンツァ・ワールドに、ベネツィオ王国を作り始めた。一応、なるべく自然を壊さないでとはお願いしてある。また他の種族たちとも争わないように、独占は禁止にした。他の種族の中でベネツィオ王国に入りたいと望むものがいれば、受け入れるようにお願いする。国境も差別もない世界にしたいのだ。
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全王豚たちが、今まで住んでいたベネツィオ王国に別れを言い、フェレンツァ・ワールドへ消えていく。そして全員の別れが済むと、フェレンツァは呟く。
「さて、行こうか」
まずは王豚の最大のライバルである、王牛の国へ向かうことにした。と言っても、国を守る壁のすぐ隣なのだ。
「すみません〜。誰かいませんか?」
誰もいない…。勝手に入ると怒られそうだし…。フェレンツァはしばらく待つことにした。すると、お腹の当たりをスリスリしながら戻ってきた衛兵は、自分を見るなり、ほっこりした顔から険しい表情に変わり、抜剣して近づいてきた。
「怪しいやつ。お前は何者だ?」
事情を説明する。王牛の歴史も文化も学んでいたし、魔物たちのルールやマナーも完璧だ。あっという間に衛兵さんたちと仲良くなり、話を通すからしばらく待ってくれと言われた。
何故いなかったのかと尋ねると、どうやら放牧タイム(昼食)らしかったようで、門を守る衛兵までもが、僅かに広がるダンジョンの草原に出かけていたらしい。
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「ほう? では、お前の中に王豚達がいるわけか?」
謁見の間にて、王牛の王ギューカクが質問すると、参謀がギョッとした顔になる。
「馬鹿なっ!? それが本当であれば、謁見の間に…敵が侵入したことになりますぞっ!!」
「慌てるな。それで?」
王牛の王ギューカクは、玉座にどっしりと構えたまま、跪くフェレンツァを見た。
「はい。まずは、調査員を数名…フェレンツァ・ワールドに招待したいと考えております。勿論、信用して頂くために、私と国王代理のベトン三世を人質にして頂ければと」
フェレンツァは、許可を取り国王代理のベトン三世を呼び出した。まさか本当に出てくるとは思ってもなかった王牛の王ギューカクは驚く。
「まさか…な。久しいなベトンよ。フェレンツァとやらの話は…事実なのか?」




