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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第九章 大地に根付け、小さな種よ
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フェレンツァの外交

純粋な人間ではないが、高度な文明を持つ種族に触れ、文学・歴史・政治・心理・法学等など…一定の水準に達した教育を半年間ほど受けることができた。そのおかげで、ビトン王子達が何も無い中でどれだけ、一生懸命育ててくれたのか、痛いほど理解できた。


教育を受けながらも、数名の王豚を配下にして、自分?中(以下、フェレンツァ・ワールド)に広がる広大な世界を見てもらい、現在住む場所と比べたもらった結果……比べるまでもないと、全王豚が配下になった。


継承した特徴と支配数は、『王豚【城壁】:891』となる。


豚王たちは、フェレンツァ・ワールドに、ベネツィオ王国を作り始めた。一応、なるべく自然を壊さないでとはお願いしてある。また他の種族たちとも争わないように、独占は禁止にした。他の種族の中でベネツィオ王国に入りたいと望むものがいれば、受け入れるようにお願いする。国境も差別もない世界にしたいのだ。


***** ***** ***** ***** ***** 


全王豚たちが、今まで住んでいたベネツィオ王国に別れを言い、フェレンツァ・ワールドへ消えていく。そして全員の別れが済むと、フェレンツァは呟く。


「さて、行こうか」


まずは王豚の最大のライバルである、王牛の国へ向かうことにした。と言っても、国を守る壁のすぐ隣なのだ。


「すみません〜。誰かいませんか?」


誰もいない…。勝手に入ると怒られそうだし…。フェレンツァはしばらく待つことにした。すると、お腹の当たりをスリスリしながら戻ってきた衛兵は、自分を見るなり、ほっこりした顔から険しい表情に変わり、抜剣して近づいてきた。


「怪しいやつ。お前は何者だ?」


事情を説明する。王牛の歴史も文化も学んでいたし、魔物たちのルールやマナーも完璧だ。あっという間に衛兵さんたちと仲良くなり、話を通すからしばらく待ってくれと言われた。


何故いなかったのかと尋ねると、どうやら放牧タイム(昼食)らしかったようで、門を守る衛兵までもが、僅かに広がるダンジョンの草原に出かけていたらしい。


***** ***** ***** ***** ***** 


「ほう? では、お前の中に王豚達がいるわけか?」


謁見の間にて、王牛の王ギューカクが質問すると、参謀がギョッとした顔になる。


「馬鹿なっ!? それが本当であれば、謁見の間に…敵が侵入したことになりますぞっ!!」


「慌てるな。それで?」


王牛の王ギューカクは、玉座にどっしりと構えたまま、跪くフェレンツァを見た。


「はい。まずは、調査員を数名…フェレンツァ・ワールドに招待したいと考えております。勿論、信用して頂くために、私と国王代理のベトン三世を人質にして頂ければと」


フェレンツァは、許可を取り国王代理のベトン三世を呼び出した。まさか本当に出てくるとは思ってもなかった王牛の王ギューカクは驚く。


「まさか…な。久しいなベトンよ。フェレンツァとやらの話は…事実なのか?」


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