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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第九章 大地に根付け、小さな種よ
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心の神殿

うさ角の後ろ足は、筋肉断裂だけでなく、骨も粉々に砕けていた。光焔角は完全に燃え尽きて、うさ角の命も燃え尽きそうだった…。


「モプー!」(新芽があるからって、馬鹿なの? 即死してたら…もう…うっぐっ…)


「そうだよ。うさ角じゃなかったら、勝てなかったかも知れないけど、命があれば…また仲間を集めて…戦えたんだよ?」


ダンモフと一緒に、新芽の二重かけで、うさ角の体を再生する。初めての新芽だったけど、思ったよりも簡単に発動できた。


地竜が配下に加わったかと言うと、よくわからなかった。うさ角が地竜の喉と脊髄を破壊し、瀕死になったところで、地竜に配下に加われば、命は助かると交渉した。なぜ命が助かるかと言えば、配下に加わった際に、どんな理屈が知らないが、一度、体が分解され…僕の何処かに吸収されるらしい。そのときに体が修復再生されるとのことだ。これは何度か試したから間違いないのだ。


確かに地竜は頷き配下になったが…。召喚の呼び出しに応じないのだ。もしかして体の大きさによって、なんらかの違いがあるのかも知れないし。


それに地竜からは、”無限の体力”を継承できたのだ。”無限の体力”は、本当に無限ではなく、地竜と同等の体力と回復力を手に入れたっぽい。ここらの魔物と比べたときに、基本スペックが低い僕には、ありがたい能力だ。


「ねぇ、もしかしたら、みんな必殺技っぽいの持っているの?」


「ワン!」(あるぜ! ここじゃ、使えないけどな…)


「キュッ!」(ベネツィオが…一人で戦うって決めた時、俺…役に立ちたかった…。でもさ、あんな程度の技じゃ…。魔神には通用しないと思うけど…)


うさ角はユニークではなくレアなのだ。努力しなければ、メタフォの足元にも及ばない。それは他の魔物と数体融合しているうさ角の強さと、単体でのメタフォの強さを比較すればわかるだろう。


「そんなことないよ。お母さんはきっと喜んでるよ」


治療の終わったうさ角をぎゅっと抱きしめた。お母さんは…どれだけ強かったのだろう? 神様と戦えるなんて…。


「だけど、うさ角! あの技は使用禁止ね」


「キュッ!」(酷いよっ! あの技を思いつくまで、何年かかったのに…)


「駄目なものは、駄目っ!」 


***** ***** ***** ***** ***** 


王狼に夜の見張りを任せて、ダンモフのモフモフに包まれて眠る。ダンモフのなめらかで暖かく柔らかなモフモフに包まれ、ゆっくりと…まぶたが閉じていく。


あの地竜でさえ倒せたんだ。地上と呼ばれる外の世界に、きっとたどり着けるよね…。お母さん…。


緊張と興奮で疲れていたフェレンツァは、すぐに深い眠りにつく。


その夜、夢の中で…フェレンツァは空を飛んでいた。眼下に広がる大きな草原、そのど真ん中にある大きな湖、その中央付近にある浮島に、神々しいまでの神殿を見つける。フェレンツァは、浮島に下りると、神殿に足を踏み入れる。そこには…猛々しくも崇高な地竜の像が、淀みな無い真っ青なクリスタルで飾られていた。


あれ? 像を置く台座は沢山あるが、像は地竜だけ?


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