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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第九章 大地に根付け、小さな種よ
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覚醒のとき

フェレンツァは震えた。ビトン達たちの話に出てきた名前。うさ角…ダンモフ…。お母さんが、お母さんと、一緒に旅をした…魔物たちだ。


「いでよ、ネコミっ!」何となく、そんな呼び方だったら、出てくれるのかなと思ったのだ。


ボフンッ!! 煙と共にネコミが出現した。


「イミュー、イミュー」(お前の中、とても暖かい。友達も沢山できたぞ)


「いでよ、うさ角!」「いでよ、ダンモフ!」「いでよ、メタフォ!」「いでよ、砂スラ!」「いでよ、へびっちょ!」


ボフンッ!! ボフンッ!! ボフンッ!! ボフンッ!! ボフンッ!!


「キュッ!」(フェレンツァ!! 会いたかったよ!!)

「モプー!」(大きくなったね。寂しかったでしょ? これからはずっと一緒だよ)

「ワン!」(ベネツィオ子、フェレンツァよ、我が剣は主と共に…)

「サラ!」(ご主人様。行きましょう! 地上へ!!)

「ニョロ!」(命に代えてもお守りいたします)


一人と六匹の魔物は抱き合った。


「キュッ!」(ベネツィオと同じ匂いがするね!)


***** ***** ***** ***** ***** 


快進撃が始まる。


先頭を行く、うさ角は、王牛だろうと、王鹿だろうと、複数だろうと、一切、フェレンツァに魔物を近づかせないのである。


「キュッ!」(張り切りすぎだぞ、うさ角、ペース配分!!)

「モプー!」(ネコミにも、戦いを教えないと駄目だよ?)


片目だったネコミは、ダンモフの新芽により、眼球が再生したのだ。


この魔物たちと繋がっていると、なぜか、お母さんを感じるのだ。自然とフェレンツァは笑顔になる。


「キュッ!」(待てっ! 王狼だ…。こいつらは…ネコミのお母さんの仇だぞ!!)


メタフォは、アカデミックローブのフードから飛び出すと、仇の王狼以外を瞬殺する。


「キュッ!」(ネコミどうする? 今のお前では勝てない敵だ。俺が代わりに仇討ちしてやろうか?)


確かに戦闘経験が少なく、攻撃を有利に進める技もないネコミには、荷が重たいだろう。


「ネコミ。一緒に戦おう。みんなは周囲を警戒して」


フェレンツァがネコミの横に進み出た。


「ギュルルル!!」(舐めるなよ、人間風情がっ!!)


飛びかかってくる王狼を”守護者の指輪”の魔法障壁で防ぐ。王狼にしたら、全力で岩壁にぶつかったと同じ状況なのだ。


「今だ。ネコミ。爪で攻撃だっ!!」


鼻が潰れ意識が朦朧としている王狼の横っ腹を、ネコミの爪が斬り裂く。


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