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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第六章 解放された絢爛たる開花
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クルーデン戦線 その6

「魔神!? あ、あの…わ、わたし…用があるので…か、帰りたい…」


「駄目よ!」


ゆっくりとその場を離れようとするわたしの手を握ると、聖女アリスは激しい戦場へ向かい走り出す。


「えっ!? あ、あの! その! ま、魔神さんは、何処にいるのでしょか??」


わたしの感覚で言えば、そんな強い魔神に近づきたくない!! メタフォビームで遠距離攻撃が一番いいではないか!!


「すぐにわかるわ!」


ドンッ!! 空気が重たく突き刺さるように冷たい。この戦場全体がとんでもない強力な魔力で抑えつけられた。ぐっ…。歩くどころか、立ってもいられない…。その発信源を探るべく戦場を睨む。


いた! 一目でわかった。銀色の髪の少年だ。少年は両手を前に突き出す。不味いよ…何かするつもりだ。「メタフォ!! 鋼の針で撃ち殺して!!」


「ワン!!!」躊躇なく鋼の針を放った。しかし鋼の針は半分の距離も飛ばずに地面に落ちてしまった。ならば…「火の魔法・火の雫!」少年の頭上にマグマを一滴落とす。しかし…これも…マグマが凍結してしまった。固まったマグマは石の塊になり少年の頭上に落ちる。そしてゴンという鈍い音がする。


「プッ!」わたしは思わず笑ってしまう。でも少年の魔法発動を阻止したよ!!


「お馬鹿!! こっちに気付いてしまったじゃない!! でも…この距離なら!!」


アリスが消えたと思ったら、少年の背後に現れる。アリスはショートソードで少年の首筋を狙うが、アリスと同時に現れた氷柱によって防がれてしまう。


どういうことだ? 同じ系統の魔法を連続で使っている? つまり同系統の魔法を幾つも保持しているのか? 再利用可能までの時間がものすごく短いのか? しかも…氷だけじゃない…重力も操っている? 


ならば! 「支援魔法・氷耐性強化」で安全のため氷に強くなりつつ、「闇の魔法・自賛の轗軻」でお前の特徴を消し去ってやる!!


不穏な闇が少年に纏わり付くが…少年の冷気にて発散させられてしまった。


「は、はいっ!?」


「お馬鹿!! あんな魔法が格上に通じるはずないじゃない!!」


ぐぬぬ…。聖女のくせに、お馬鹿、お馬鹿と!! しかし…わたしに残された…手札は…あまりないけど?? どうすんの??


「氷山…」と少年がボソリと呟くと、当たり一面の地面から氷で出来た槍が、ドカドカと突き上げて来る!!! メタフォが破壊しつつ、ダンモフのモフモフの糸で、わたしを安全な場所に導いてくれた。危ない!! 魔物がいなかったら串刺し間違い無しだった…。


はっ!? アリスは?? と思ったら、氷の槍の上に立っていた…。どんだけ身体能力すげーんだよ…。


「氷矢」「氷雨」「氷嵐」「氷爆」「氷山」


ぐぬぬぬ…連続して発動する少年の魔法に対して、防戦一方になるわたし…。昔から、そうだったな〜。魔法使いって苦手なんだよな…。


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