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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第六章 解放された絢爛たる開花
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クルーデン戦線 その2

心のスキル、命の達観、無常の諦念、復讐者の果てが発動する。瞳の光がすーっと消え、殺意に満ち溢れる。殺す…。絶対に殺す…。


自身の最強魔法である”灰の魔法・灰燼の舞姫”を発動する。眼前には、死霊…の舞姫…。真っ白な顔に口から吐血し続ける黒いローブの姫が召喚された。ふわりと上空に舞い上がると、巨石魔神へ向かい羽ばたく。巨石魔神の頭上を踊りながら、横一列に並んだ巨石魔神を全て灰に変えてしまった。


命の眷属になったためか、前回使った時は疲労で立っていることもできなかったが、今回はふらつく程度で済んだ。


敵は…巨石魔神の後ろに隠れている卑怯者たちだ!!


短剣を抜くと走り出す。しかし夕日のように真っ赤に燃え上がる町中には、まだ多数の…いや、先程の数倍の巨石魔神がいた。


灰燼の舞姫を使用した場合の灰の魔法の再使用可能時間なんて気にしたことがなかった。ううん…町中で灰燼の舞姫を使用できるわけないよ。使えなくても関係ない。


足がもつれ倒れる。くっ…。まだ完全に灰燼の舞姫を制御できていないからだ。急いで起き上がり建物の影に隠れ、斥候魔法の”小石の心”で瓦礫と一体化する。


わたしが持つ力で、巨石魔神を破壊できる可能性があるのって…。


「火の魔法・火の雫!」巨石魔神の頭上に一滴のマグマが落ちるジュっ! という音共に…。駄目だ。巨石魔神は片膝を地面に着いたものの立ち上がり、攻撃してきた対象を探している。


やばい! 自分は小石。小石。小石。と、念じる…。


「どおぉぉぉりゃぁぁぁぁっ!!」という場違いな掛け声が聞こえる。建物の角からちょこっと覗くと、巨大な剣を持つ剣士が、巨石魔神のあまりにも太く固い足を切断したのだ。


はいっ!? そんなのあり??


「「「「「うおぉぉぉぉっ!!!」」」」」と歓声が上がる。どうやら、アルベシオン王国の騎士団らしい。


巨大な剣を持つ剣士以外では、巨石魔神を傷つけることは出来ないらしく、剣士が戦っている巨石魔神以外にロープを巻いたり、他の巨石魔神が同時に剣士を攻撃しないように、上手く巨石魔神を誘導していた。


あのぐらいなら…わたしにもできるかな??


片足の巨石魔神の圧倒的な質量を誇るただの拳骨が剣士をかすめる。剣士はグラッと倒れそうになるがどうにか踏ん張る。しかし意識が飛んでいるよだ。


巨石魔神の胸にある魔導石が怪しげな光を放つ。


「メタフォ!! 鋼の針で魔導石を!!」「光の魔法・光障壁!!」剣士の前に光の壁を作り出す。


メタフォの鋼の針が魔導石を打ち砕くと、破壊光線は放出されなかった。なるほど…。


ちらりと剣士がこちらを見る。「す、すまねぇな…。アカデミー? 生徒か?」


魔導石を砕かれても巨石魔神は止まらない。大きく振りかぶり、巨大な拳で剣士を潰そうとする。


剣士は先程のダメージが抜け切らないのか、剣を構えることも出来ない!!!


「火の魔法・火の雫!」で巨石魔神の右肩に亀裂を入れる! 「支援魔法・筋力強化!」「闇の魔法・自賛の轗軻」を連続で発動させる。 自賛の轗軻は相手の優位な特徴を奪う…つまり防御力の低下だと思いたい…に、右手に持つ短剣は魔法による切れ味の強化の短剣!! 


これで切断できなければ!!

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