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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第六章 解放された絢爛たる開花
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答えを探しに

世界は戦乱の時代を迎えていた。


魔導帝国ビルシュ・ベルを飲み込んだファースランド帝国は、その勢いを増し、さらなる餌を求めて他国へ侵略を進めていた。いつしか帝国内の貴族たちは勝つことを前提に自転車操業となり、帝国内部を食い荒らしていた。


また神聖国ノ−ブレディッシュは戦いを一掃するべく、強力な戦力を持たない国々を集め、争いの元凶であるファースランド帝国とイフリアン王国に宣戦布告する。


実際のところ最大戦力であるベネツィオを失い、”十字路の鍾乳洞”から古代兵器を見つけられなかったイフリアン王国は、南にある大陸の連合軍からの軍事的圧力に耐えかね軍門に下り、属国として生き残る道を選択した。


いよいよ北の大陸への足掛かりを手に入れた連合軍は、北の大陸完全支配に、軍事力の1/3を投入することを決定したのだ。


***** ***** ***** ***** ***** 


戦争が始まると、各眷属たちの仕事は大幅に増えるのだ。契約は多くなるが、代償の回収が難しくなる。理由は簡単で、契約者が一年後も生きている可能性が低いからであった。


ベネツィオも数多く眷属の契約に呼ばれたため、イフリアン王国の惨状は知っていた。だが世を捨てざるを得ない自分が、また人の世に関わると、恐ろしい結末が待っていることも十分理解していたのだ。今の戦乱の流れを作ったのも…結局は、ベネツィオが関わっていたのだから。


「人の世界が、気になるのかい?」


子作りを終えたラグラシシスは自信に満ちあふれていた。眷属も竜族も竜国も人の治める土地へ干渉する気はないのだ。わたしはラグラシシス足にもたれながら、「少しだけ…でも、どうしたらいいかわからないの」と正直に答えた。


誰かを助けようとすると、芋づる式に多くの人が登場してしまう。全員を守ることなんてできない。わかっているのだ。もうそれぞれの人たちにも、守るべき何かがあって、わたしが出ていったところで…。今いる竜国はとてもシンプルだ。それと比べて人の世とは何と複雑なことなのだろう?


「ちょっと考えてみるね」ラグラシシスと別れた後、ベッドの上で、人の国から出る前に買っておいたテイマリアン・サーガを読む。人が2つの勢力に別れて戦う悲しい話しが書かれている。主人公はどちらにもつかず、平和を求めて争いを止めようと奔走するのだ。そんなこと…わたしには無理だ。


パタンと本を閉じる。


一度だけ、もう一度だけ、会いに行こう。わたしみたいに柵を捨てられる人がいるならば、連れて来ればいいじゃない。それで自分を納得させられるよね?


***** ***** ***** ***** ***** 


「駄目です! 全員を連れていけません。連れて行くのは、メタフォとダンモフとうさ角だけです!  あとは戦闘に慣れてないじゃないですか! 行く先は戦争している人間の国です。みんなを安全に守れません! 連れていけません!」


絶対に一緒に行く! と言うことを聞かない魔物たちに困っています。特に、犬者のアル・アカ・アメは、ノーマルだけあって、人の兵士よりも弱いのです。


結局、犬者のアル・アカ・アメは、 犬亜人の女の子マルンに面倒見てもらうことで決定しました。残りの砂スラとへびっちょは小さいので連れていけます。


まずは歩いて人間の国へ行き、乗り物を使って、イフリアン王国を目指します。


そうですね、3ヶ月で着けば早い方だと思います。


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