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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第五章 ひしめき合う闘争と成長点
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ブラックカードの世界 その15

「えっ!? スイレンが…う、嘘でしょ? わ、わたし、そういう嘘は許せないタイプだから…マジやめてよ…」


わたしとリーナは変わり果てたスイレンの遺体を目の当たりにした。


心のスキル、命の達観と無常の諦念が発動する。瞳の光がすーっと消え、殺意に満ち溢れる。


「はぁ…、はぁ…、誰だよ、誰が……」


出発の時間になる生還を喜ぶはずのメンバーも、今のベネツィオに、何と声をかけてればと…戸惑う。


「さ、先、行っててよ、よ、余裕で追いつくからさ」


誰もいなくなった、その場所で、ベネツィオは魔法の箱を展開して、スイレンの遺体を入れた。


あぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!


心が、壊れる…。怖い、た、助けて…ウーラ、リーナ!!!


■ステータス

・心:努力を惜しまない

   ⇒獲得心理:命の達観、乙女の心、無常の諦念、心の開示(リーナ)、復讐者の果て


”復讐者の果て”というスキルをゲットした。


殺す…。絶対に殺す…。


「光の魔法・世界の墓標、火の魔法・魔力の高炉、灰の魔法・灰燼の舞姫、闇の魔法・覆土の衣、渦の魔法・渦中の断罪。合成魔法……惆悵の童子…」


”光の魔法・世界の墓標”にて敵対象者を補足したベネツィオ。”火の魔法・魔力の高炉”にて強力な魔力増幅装置を作り出した。自身の最強魔法である”灰の魔法・灰燼の舞姫”を、”闇の魔法・覆土の衣”で包み込み圧縮する。それを魔力増幅装置にぶち込んで、”渦の魔法・渦中の断罪”のエネルギーを注ぎ込み、両手で放つ。


ベネツィオの両腕は消し飛び、ベネツィオ自身も壁に激突する。放たれた小さな赤黒い玉は、簡単にダンジョンの階層を突き破っていく。その勢いは対象者がいる200階まで到達しても全く衰えず、対象者の頭部を粉々に破壊した。


対象者が死亡したことにより、ダンジョン内にいる全員が元いた場所に転移させられた。


その死亡と転移の刹那の間に、ベネツィオが放った”惆悵の童子”も、対象者と共に元の場所に転移したのだ。


敵対象者がいた場所 … 魔導帝国ビルシュ・ベルの帝都ジェスタは、惆悵の童子の余波により、一瞬にして音もなく灰となった。


領地イッシュベル、学園エリアの寮内の自室で、両腕を失い血まみれで倒れたままのベネツィオに、ダンモフが新芽の治療を施す。


心の開示で繋がっているリーナはウーラと共に、ベネツィオの部屋に駆け付ける。


ダンモフの新芽を持ってしても、自身の魔力の爆発によって吹き飛ばされた時、壁に激突して破裂した心臓と頭部の陥没を直すだけで精一杯だったのだ。魔法で爆発した両腕を失い、壁に叩きつけられたときに両目の眼球が飛び出してしまったことが原因で視力を失ったのだ。


「まったく…わたしは、駄目だね…。人を殺すってことは、こういうことなんだよね」


数週間後に目覚めたベネツィオは、生きることを諦めていた…。


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