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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第五章 ひしめき合う闘争と成長点
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ブラックカードの世界 その14

「アルト、すまないが時計がないため正確な時間は言えないが、数時間後には出発したい。食料には余裕があるが、無限ではないのでね」魔法・魔導コースの筆頭レオパルドが伝える。


「あぁ、問題ない。よろしく頼む」


アルトはスイレンの死体のそばから離れようとしなかった。いつからスイレンに恋をしていたのか、思い出してみた。あぁ、あのときかな。初めての練習試合で引き分けになったあのときだ。それ以来ずっと一緒だったもんな。いつまでも続くと勘違いしちまったぜ。何のアクションもしなかったから、きっと気が付いていないだろうな…。一言で良い、好きと言えたら良かったのに。俺、小さいな…。


フェルスが黙って俺の隣りに座った。まったく、こいつも恋ってもんをわかってねーな。俺とスイレンの時間を邪魔するなっつーの。


「恋愛の大先輩からのアドバイスだ。俺みたいになる前に、ウーラに告った方がいいぞ。貴族だの、王宮魔法使いだの、立場だの…と、下らないこと考えても意味がない」


「なななな、何を言っているんだ、アルト!! お、俺が…ウ、ウーラを…」


「私がどうしたって? フェルス? 私はフェルスのことを…あ、愛してるぞ…」


「「はっ!?」」アルトとフェルスは驚く。


「何だよ、奴隷じゃ…。流石に嫌か? ベネツィオの奴隷なんだけどな…」ウーラは後ろ手に組み、何もない床を蹴ってみせた。


「おいおい、イチャイチャは、向うで二人だけで頼むぞ、俺は、もう少しスイレンと話したい」


しっしっと、フェルスとウーラをおいやる。


スイレンの呼吸、スイレンの仕草、スイレンの声、スイレンの笑顔…。床の血も固まり始めたみたいだ。冷たいスイレンの手を握り、どうか…天国で幸せになってくれ…いや、できるなら、俺が行くまで待っててくれと、祈るのであった。


***** ***** ***** ***** ***** 


”さぁ、そろそろ、死んでいった仲間への祈りも済んだかな? 生きているって素晴らしいね!! ははっ!! 次もシンプルで簡単なゲームさ。100階へ到達するだけ!! でも…先着☓☓☓名だけ!! ははっ! 聞こえなかったかな? でも、それはお楽しみってことで…。あっと忘れてた。勿論、99階までのダンジョンはパーッと消えちゃうからね!! 今度こそ、バイバイ!!”


***** ***** ***** ***** ***** 


出発の30分前、リーナが目覚める。アルトが情況を説明すると、リーナの顔が青ざめた。


「ベネツィオとスイレンが…」


(おっ! リーナ!! やっと声が聞こえた!! 早く、呼んでみてよ!!)


「えっ!? ベネツィオ!! 生きてるの??」


(説明はあと、早く!!)


「光の魔法・個別召喚!! ベネツィオをここに!!」


何もない空間から、ベネツィオが現れた。


「久しぶり!! リーナ!! ぎゅって、しちゃうぞ!!」


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