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すみません。テイマリアン・サーガを読みたくて  作者: きっと小春
第五章 ひしめき合う闘争と成長点
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ブラックカードの世界 その8

はぁっ、はぁ…、はぁ…。どうにか地下2階に辿り着いた。お水をグビグビと飲む。


休憩中に自分のステータスをチェックする。新しい魔法を覚えていたことを思い出す。


・闇の魔法…大事な物を欠けさせる力を持つ魔法。


うん、意味がわからないね。まぁ、次にでも使ってみよう。それよりも、わたしも食料を見つけたいな〜。


休憩を終了して、歩き出す。鼻歌で気分を上げつつ、ダンジョン攻略だ。


うん? 誰かが戦っている音がする…。どうしよう? なるべく誰にも逢いたくないな。しかし…ここまで一本道だし…。進むしか無いんだよね。


二本の短剣を抜き構える。あっ、この短剣凄いんだよ? 二本とも魔道具であり、短剣も杖として使える。左の短剣は投擲用で目標に当たっても外れても自動で手元に帰ってくるの! 右の短剣は魔法による切れ味の強化なんだ。岩や薄い鎧ぐらいなら簡単に切れてしまうの! しかしフェルスからは、どんなときも防御に徹してと念を押されているのです。


戦いの音が止んだ。静かに足を進める。曲がり角を曲がると、岩狼の集団が人をムシャムシャと食べていた。うっ…見てはいけないものを…気分が悪い。


こちらの存在に気づいた岩狼は、迷うこと無く襲ってきたが、うさ角の足技により撃退されてしまった。後方にいた岩狼が逃げ出したが、闇の魔法・自賛の轗軻を発動させると、自慢の脚力が失われ歩行も困難になった。続けて火の魔法・火葬で岩狼の固い岩のような毛を火に変化させ焼き殺した。


眷属の魔法はクセが強すぎて使いにくいな…。ドロップアイテムを拾っていると、岩狼にボロボロにされながらも、息のある生徒がいた。


「た、たすけて…」と小さな声が聞こえる。ダンモフの新芽の力を使えば、助けられるだろう…。しかし…新芽の再利用はとても長い時間を必要とするのだ。これから先、何が起こるかわからない…。最後の手段に新芽は取っておきたいのだ。それにパーティで岩狼に勝てないようでは、ここで助けても…また直ぐに死んでしまうだろう。


「ごめん…」と言って先に進む。わたしは自分だけで精一杯の人間なのです。


そのまま進むと、分岐点があった。左右どちらに進むべきか? やっぱり左かな?


左に曲がると、通路にうずくまっている他領の生徒がいた。うん、スルーだね! とその脇を通り過ぎる。


「ま、待って!」と声をかけられ、ビクッと驚く…。何だよ…脅かさないでよ…。


「な、何か御用ですか? ちょっと急いでいるので…」


「あ、あっちから来たということは、わ、お、俺の仲間は…」


「ご自身で確認したほうが良いですよ、今、ダンジョンで他人を信用するのは危険ですから」


「い、一緒に、つ、連れて行ってくれないか??」


「お断りします。あなた、仲間を見捨てたんでしょ? そんな人を連れて行っても、わたしの危険が増えるだけです。では、さようなら」


もしかしたら、彼がいたら、あのパーティは岩狼に勝てたかもしれない。例え負けるとわかっていても、1人だけで、逃げるなんて…。わたしには考えられないのだ。


「待てよ!!!!!」と背後から叫ぶしかできない根性無しを置いて、わたしは進むのだ。


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