初授業
「ご、ごめんなさい…。スイレンに自殺まで考えさせたのは…わたしが悪かったみたい」
ワンワンと泣くわたしを放置し、ウーラは対策を考える。
「なるべく、ベネツィオに人を近づかせないように協力してくれるかい? それもあからさまじゃなくて自然に遠ざける感じにして欲しい。あとは、スイレン? キスしたいならしてもかまわない。多分、我慢するほうが、余計に魅了が強くなるはずだ。またリーナ、すまないが実験に付き合ってくれ。」
「じ、実験って! もしかして、キ、キスをベネツィオとするんじゃ??」手をバタバタして断るリーナ。
「駄目かな?」
「だ、駄目に決まってるじゃないですか!」顔真っ赤で怒る。
「困ったな。私はベネツィオが寝てるときにキスをして、魅了から逃れていたのだが…」
「あ、あの…先程、私もベネツィオとキスしてから、少し…魅了されている感じが薄まりました」
「やはり…そうか。効果があったのか」
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ベネツィオ保護プロジェクトを実施しながら、最初の授業を受ける。
「はい。魔法を習いに来たのだから、魔法を今すぐ使いたい! その気持ちはわかります。ですが、魔法を発動するのは、早くても後三日我慢して下さいね」
教師のアルプレは生徒を見回す。そして説明を続けた。
「皆さんのステータスには、”魔”という項目があり、その横に☆がいくつかあると思います。その☆の数が覚えられる魔法の数です。覚えると★のように黒く塗り潰されます。これはとても重要なのでしっかりと聞いてくださいね。50%よりも多く覚えてはいけません。50%を超えて覚えようとすると、凶暴で残忍な破壊主義者へ変貌し始めて、いずれは魔物となってしまいます」
わたしは☆が60個あり、★は10個ある。つまり後20の魔法が覚えられるのだ。王宮魔法使いでも☆10個ぐらいらしい。緑色の液体のおかげだね。
「という訳ですから、覚える魔法はとても重要となります。例えば、マッチに火を着けることしかできない魔法と、炎を自由に操れる魔法、どちらも1つですからね。ちなみに覚えた魔法は通常、消すことは出来ません。なのでとても慎重に選んでくださいね」
わたしの場合、専用魔法っぽいのが7つ、汎用っぽい魔法が3つだ。
「それと魔法を使用した場合ですが、魔力が減ったり、体力が減るようなことはありません。★が☓になります。使った魔法の種類などにより、☓が★に戻るまで魔法が使えません。最低でも数秒、長ければ数年の時間が必要だったりします。★の数が多ければ、他の魔法が使用中でも、別の魔法を使えるということですね」
ほえー。魔法って…そんな仕組みになっていたのか…。
「また魔法学園で、覚えてもらう魔法は、たった1つのみ基本魔法です。これには多くの便利な魔法が数種類、詰め込まれているので、とてもお得な魔法です。もしも、それを覚えることで50%を超えてしまう人がいましたら、この授業の後、先生と一緒に個別で相談しましょう。決して諦める必要はありません」
こうして初めての楽しい授業が終わったのです。




